- 2022年4月18日
和田竜『忍びの国』小説感想文:耐え忍ぶのではなく金を懐に忍ばせる事が伊賀忍者の生きがいである
海外から見た日本のイメージは、未だに侍や忍者から脱却できてはいないのかもしれない。 海外向けの日本人のパフォーマンスはどうしてもSAMURAIでありNINJAをしておくのが無難であることは昔から変わらず、未だにチョンマゲ姿に袴を着ている人たちがTOK […]
海外から見た日本のイメージは、未だに侍や忍者から脱却できてはいないのかもしれない。 海外向けの日本人のパフォーマンスはどうしてもSAMURAIでありNINJAをしておくのが無難であることは昔から変わらず、未だにチョンマゲ姿に袴を着ている人たちがTOK […]
全力でスタンディングオベーションを贈りたくなるほど魅力的なタイトルの本がある。それが本橋信宏さんの『なぜ人妻はそそるのか?「よろめき」の現代史』だ。 作品タイトルを聞いただけで「たしかに何でそそるんだろう?」とテンションが上がってしまい、手が震え汗ま […]
「いつも大変お世話になっております」 と、 三つ指立てて頭を下げなければならない人がいる。 名前は、紗倉まな。 職業はセクシー女優だ。 本当に日々お世話になっている。 「ありがてぇ・・・ありがてぇよぉ・・・」 といった感じで手をこすりながら感謝の言葉 […]
村田沙耶香『コンビニ人間』を読んだ。 第155回芥川龍之介賞を受賞したこの作品と、作者である村田沙耶香さんの独特のキャラクターは大いに話題になった。 インタビュー記事でもよく描かれていたが、村田さん自身がコンビニでアルバイトをしている事 […]
「ミステリーは面白そうだけど、難しそうで読めない」 先日、友人にそんなことを言われた。 一部のミステリーマニアに言わせれば、その難解さとそれを解きほぐす過程にこそミステリーの醍醐味があるのかもしれないが、一般的には確かにわかりやすい面白さがあってこそ […]
ミステリー作家でありながら、青春時代に感じる“苦味”をその謎に美しく盛り込むことに長けた小説家『米澤穂信』。 若かりし頃に味わう万能感の喪失、若さゆえの無力感など、読んでいるだけで胸の奥を絞られるようにつらい気持ちになってしまう作品が多い。しかし、そ […]
すぐに股を開くいやらしい女性が探偵小説の主人公でもいいと思う。 アガサクリスティーの小説に登場するミス・マープルや森博嗣のVシリーズで活躍する瀬在丸紅子など、古今東西の推理小説の世界に女性探偵がいないわけではない。しかし、男性が主人公のハードボイルド […]
短編集はその短さゆえに、作品へ感情移入する絶対量が少なくなる。 長編作品の様に登場人物のバックボーンを重厚に描いて感情移入させたり、地道に努力を重ねることで最終的に成功を掴む描写でカタルシスを味わうことも少ない。 ところが今日紹介したい作品、辻村深月 […]
作品のタイトルだけを見て、勝手にユルユルした笑える内容の作品だと思い込んでしまうことがある。それなのに実際に作品を読み始めたらシリアスな内容だったりすると、自分の心が勝手に生み出した勘違いが原因でギャップが埋まらず、物語の導入部分で苦労してしまうのだ […]
「なんじゃいこりゃあ!!!」 と大きな声を上げて本をバタリと閉じてしまいそうになるブッ飛んだ短編小説集がある。それは木下古栗(きのした ふるくり)の『グローバライズ』という作品。※表紙のデザインが象徴的なので『GLOBARISE』と英語表記かと思いき […]