遠藤保仁(著)『白紙からの選択』をKindleで読んだ。遠藤はサッカー選手として日本代表の国際Aマッチ出場数最多記録保持者であり、本の出版に於いても、恐らく日本最多出版選手だろう。(現時点で確認できるのは8冊)
スポーツ選手の本となると、【辛かった泣いた恩師サイコー壁乗り越えた怪我辛いわー子供可愛い奥さん感謝親感謝これからもよろしくねてへぺろ】という『ナル本』になる傾向にあるけど、遠藤保仁に関してはそれはない。
話を遠藤保仁(著)『白紙からの選択』に戻す。結論からいうと遠藤らしさ溢れた内容だが、時々見せる考えなどはやはり面白く、一つの考え方として取り入れても良いと思うので、サッカー好き以外の人にも読んでもらいたい。
ちなみに私は遠藤の大ファンという訳ではないが、同世代であること、安定したパフォーマンス、大舞台でも冷静なところなどは好きだ。いや、ファンだ。
悪かった点
本の構成に関しては納得いってない。それは2、3ページごとに訪れるフォントの巨大化。編集のアイデアなのかページ数盛り作戦なのかは不明だが、如何せん見づらい。一部紹介しよう。
※とある1ページ
◯◯◯◯◯◯◯
◯◯◯◯◯◯◯
◯◯◯◯◯◯◯
◯◯◯◯◯◯◯僕はそういう仕事のほうが好きですね。
※この後ページを捲ると
重い責任を
背負うほうが、
むしろいい。
と、ページを捲ると急にフォントが巨大化され、一部だけかな?と思ったら、その後も2、3ページ捲っては巨大という流れで、途中で目が疲れる。サッカーに関しては遠藤が強調したい部分と捉えることが出来るけど、プライベート編でも使われていて。。
“モテ期”マックスは小3。
子供の頃から、
バカばっかしてる(笑)
いつか、
世界遺産を巡りたい。
マチュピチュとか…。
などの
普通の言葉まで大きくした意図はなんなんだろうか。ちなみにプライベート編では下ネタを言うことも明かしているが、本人が「中学生レベルです。」というので、
下ネタレベルは勝ったな
と、真似してみたけど全然面白くないでしょ?
プライベート編の後は子育てに関することも書いてあったが、当然ここでも大文字作戦は続いて、そこどんな気持ちで大文字にした?と編集の人に聞いてみたい箇所がチラホラ。
遠藤家は遠藤家。
オンリーワンでいいんじゃない?子育ての
難しさは…
特に感じてない。
あまりにフォントを巨大化させると、途中でが書いてるのか分からなくなる効果があるんだなということが分かった。
最後のまとめ部分では大文字ページに気を良くした編集さんが大文字で2、3ページという荒業まで敢行されており、タイトルの「白紙からの選択」の意味が、文字を標準サイズにするか大文字にするかの選択ゲームをしている編集さんのことではないのかな?という疑念でこの書評を締めたいと思う。