矢島綾『鬼滅の刃しあわせの花』感想文|兄妹愛、仲間の大切さなど心が温かくなるお話

  • 2021年6月30日

社会現象になっている鬼滅の刃の初ノベライズ『鬼滅の刃 しあわせの花』を読んだ。

鬼滅の刃のファンなら絶対に読むべき小説と言っても問題ないか?

いいよね?

読んだ後、鬼滅のキャラ達をもっと好きになるそんなお話だった。

そして、『キメツ学園』の話も合ってギャグパートについても面白かった。キメツ学園だけでも読む価値があると思う。

今回は、ネタバレが含まれるので、嫌いな人は読むのをやめてください。

『鬼滅の刃しあわせの花』

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第一話 幸せの花~ストーリー~

炭治郎、善逸、伊之助、襧豆子の四人は任務で負った傷をいやすために藤の家で休息をとっていた。

ある日、町の娘が隣町の名主に嫁ぐので一緒に祝ってほしいと伝えられ、結婚式に参加する。

結婚式の帰りに襧豆子の花嫁姿を想像して、襧豆子が人間に戻って幸せになれるのか心配します。

その時にあかりとあかねの姉妹に出会い、「幸せになれるホオズキカズラ」の話を聞きます。

以下ネタばれあり


その夜、炭治郎は一人でホオズキカズラを探しに行き、崖から落ちたりイノシシを助けたりしながらついに見つけ藤の家に戻ってきます。

一方、藤の家では炭治郎の姿が見えないため襧豆子が心配して寝ている善逸に助けを求めています。

善逸は、炭治郎が一人で山に行ったのではないかと思い寝ている伊之助と一緒に探しに行こうとするが、急に起こされた伊之助は怒って善逸とケンカします。

その時、炭治郎が戻ってきて二人の仲裁に入り収まります。

襧豆子に見つけたホオズキカズラを渡しますが、イノメモドキという名前であると伊之助に指摘されます。

炭治郎は、見つけたのが違うもので残念に思いますが、襧豆子との昔の会話を思い出し本当の幸せについて理解し、新たな任務に向かうのでした。

第一話 幸せの花~感想~

妹の幸せをだれよりも願う炭治郎と兄の想う襧豆子の兄妹愛が伝わる作品でした。

『幸せかどうかは自分で決める。大切なのは“今”なんだよ』

昔、襧豆子が炭治郎にいったセリフが心に残っています。

幸せの価値観なんて他人に決められることではなく、自分が思うことである。

他人と比べてどうこう考えるよりもその人の本当の気持ちを理解して寄り添うことが一番重要であると感じた。

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第二話 誰が為に~ストーリー~

昼間は全集中・常中の厳しい訓練を行っている善逸にとって、夜に襧豆子と散歩することが唯一の楽しみであった。

花がたくさん咲いている野原で禰豆子に花の冠を作ろうとして見つけた黄色い花をみて、元柱の桑島慈悟郎との修業時代の出来事を思い出すのでした。

元柱の修業は厳しいため逃げ出そうとしたときに泣いている少女の小百合に出会います。

以下ネタばれあり

その少女は、鬼への生贄のために義父から売られて泣いていることを聞きます。

その話を聞いて小百合の可憐さに恋に落ち自分が助けると言ってしまいます。

そのため善逸が女装して鬼のもとに行くのでした。

しかし、鬼と出会ったら例のごとく気を失ってしまいますが目を覚ますと鬼の首が落ちていていました。

善逸は、鬼がいなくなったため意気揚々として小百合のもとに戻りますが、小百合の隣に恋人の姿があり失恋することになります。

善逸は、落ち込みますが、善逸を連れ戻しにきた師匠が優しい言葉をかけてくれます。

その日のことを思い出し、いつかはきっと強い剣士になると心に刻むのでした。

第二話 誰が為に~感想~

善逸は、鬼滅の刃で一番好きなキャラです。その善逸をより好きになる話でした。

この話では、師匠が善逸にかけた言葉がとても心に刺さります。

『やさしさは人の心をどこまでも強靭にする。誰かの為に振るう刃は、この世の何よりも強い刃だ。お前はそれになれ』

誰よりも自分の弱さを知っている善逸は、弱き者に寄り添える強さを持つとのことです。

誰かの為に戦える善逸が弱いはずありません。

そんな彼だから多くの人に愛されるキャラになれたのだと思います。

第三話 占い騒動顛末記~ストーリー~

無限列車編の後、炭治郎、善逸、伊之助は、街を歩いていると怪しげな老婆に声を掛けられます。

話を聞くと善逸に女難の層が出ており、今日女性から好意を持たれると死ぬとのこと。

それを聞いた善逸は、震えあがります。

炭治郎は、蝶屋敷に戻ろうと提案しますが善逸は蝶屋敷には、女性が多いため戻らないと言って炭治郎、伊之助に自分を守るように命じます。

以下ネタばれあり


蝶屋敷に戻ることを拒否した善逸とおなかが減った伊之助の要望をかなえるために喫茶店に入ります。

そこでアイスクリームを注文して伊之助がおいしさに感動します。

しかし、喫茶店の店員は女性だったため善逸は震えあがります。震えすぎて聞き間違えをしてため店内を飛び出して行方不明になります。

あまりにも異常な行動だったため、店員が心配をしたため、事情を説明したところ喫茶店の定員から怪しげな老婆は、実は偽物であることを聞きます。

行方不明になった善逸を探していると、馬車の馬が逃げ出して事件が起きます。

馬に引かれそうな女性を善逸が雷の呼吸で救います。その結果、善逸はヒーローになりますが、まだ占いを信じているため女性に関わったため気を失います。

目を覚ますと、炭治郎に占いの老婆が偽物で人をだまして楽しいんでいたと真相を聞き冷静に戻ります。

いろいろあったが心配をしてくれた炭治郎と伊之助に感謝をしてこの二人が同期でよかったと思うのでした。

第三話 占い騒動顛末記~感想~

この話は、善逸の残念な部分が多かったですが、同期の仲良しについてわかる話でした。

なんだかんだ言って、善逸のことを心配するあたり仲良しです。

伊之助については、アイスやチョコレートにはまるなど普段の山の王の違う一面がわかるのでそこに注目してもよいかもしれません。

第四話 アオイとカナヲ~ストーリー~

アオイは、カナヲが苦手だった。

しかし、音柱に任務の動向を命じられた時に震えていた自分の手を握ってくれたカナヲに感謝しており、その時のお礼を言えないでいた。

そんなときにしのぶからカナヲと一緒に薬の調達を頼まれて買い物に行くが財布を忘れてしまう。

そのため薬屋につけ払いをお願いするが、鬼滅隊について怪しい組織ではないか疑われたため、怒ってカナヲを連れて出て行ってしまう。

以下ネタばれあり


カナヲは、アオイを連れてどこかへ向かって歩きだした。

アオイはどこに行くのかわからずについていくと道中で、大食い大会でまんじゅうをのどに詰まらせて通れた力士を発見する。

アオイは、とっさに体が反応し助けようと応急措置をして、医者が来るまで対応した。

老婆の医者が来て、力士は一命をとりとめた。

その感謝で米俵1俵とお酒をもらった。

もらった米と酒をもって歩いていると夫婦喧嘩をしている声が聞こえた。

どうやら夫がギャンブルでお金を使って一文無しになってこのままだと飢え死ぬので妻が無理心中を図ろうとしていた。

アオイたちは、夫は反省していているようなので、仲裁に入ってさっきもらった米をあげて頑張るように伝えた。

カナヲは、そのお礼に赤い風車をもらった。

普段ならコインを投げてもらうかどうか考えるカナヲだが、すんなりと受け取った。
アオイは、カナヲが変わったと思った。

その後、茶屋についた。

そこは、恋柱・甘露寺の行きつけの茶屋でカナヲは甘露寺にお金を借りようとしていた。

しかし、甘露寺はいなくて当てが外れた。そこでカナヲがアオイを助けようとして行動していることを知って、アオイは、我慢していた涙を流してしまう。

その後、今まで言えなかったことやお礼を言って思いを共有する。

茶屋の主人が以前に鬼滅隊に助けられた感謝で団子をごちそうしてくれた。

その後茶屋を出ようとすると薬屋の店主が現れ昼間のことを詫びだします。

急な変化についていけずに不思議に思った。

実は、大食い大会で力士を助けた医者が薬屋の店主のお母さんで、昼間の薬屋の出来事について話をしたらこっぴどく怒られたため態度がかわったとのこと。

その結果、依頼のものを買えて、アオイとカナヲは仲良く蝶屋敷に戻れるのでした。

第四話 アオイとカナヲ~感想~

アオイとカナヲが仲直りできてよかったです。

カナヲが自分の考えで行動できるように少しずつ変わっていきます。
カナヲが変われるきっかけを作ったのが炭治郎とアオイは知ります。

アオイも炭治郎に救われて密かに想いを抱いています。

炭治郎の優しさが人を変えていっています。

それでもアオイは、カナヲの想いを受け入れるところが切なくて儚い気持ちになります。

今後の恋のゆくえは、どうなることやら。

第五話 中高一貫☆キメツ学園物語‼~ストーリー~

風紀委員の善逸は炭治郎に風紀委員をやめたいと相談します。

炭治郎は、相談に対して義勇先生に言わないといけないのではないかといいます。

しかし、善逸はすでに義勇にやめることを伝えようとしていますが、そのたびに殴られていて、義勇の名前を言おうとすると吐きそうになっていた。

そんな善逸をみて、深刻さを理解した炭治郎は機嫌のいい時に言えばいいじゃないかとアドバイスをします。
以下ネタばれあり


義勇の大好物が鮭大根と知った二人は学食で鮭大根を食べている義勇に近づきます。

しかし、髪を黒く染めない善逸に鉄拳が飛びます。
薄れゆく意識の中で善逸は、義勇が食べているのが鮭大根ではなく鰤大根をわかります。

次に料理男子の煉獄先生のもとに話を聞きに行きますが、話がずれていって何の収穫もなく終わります。

その後、しのぶ先輩に一番応援していますと言われ風紀委員会を頑張るように決意をします。

しのぶ先輩が一番応援している人は、今月に入って13人目とアオイちゃんが忠告しますがその声は善逸に届かず。

次の日、やる気にみちた善逸が張り切っていましたが、義勇先生にうるさいといわれ殴られてしまいます。

その結果またやめたいと炭治郎に相談するのでした。

第五話 中高一貫☆キメツ学園物語‼~感想~

キメツ学園は、漫画で連載してほしいです。

どのキャラも個性が引き立っており楽しいです。

しのぶさんの腹黒さなど。

いろんなキャラの他の一面を知ることができるので楽しいです。

煉獄先生が料理男子だったとは意外でした。

善逸が理不尽すぎてかわいそうですが、面白かったです。

実際に読んでみたいと思った人は、ぜひ手に取って読んでください。

鬼滅の刃の小説 第2弾 「片羽の蝶」の記事について、下記でまとめています。
よかったらぜひ。

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