燃える炎のような形をして、猛烈な毒を持つ毒キノコ、カエンタケが、千葉県を初め各地で発見されたとの報道がありました。
カエンタケは千葉のどこで見つかり、千葉以外での情報はどれだけあるのでしょう?
SNSで具体的に調査しまとめました。
全国各地の山だけでなく、なぜ、最近になって、市街地の公園にもこれだけ繁殖するようになったかについても探ってみました。
カエンタケは千葉のどこ?
カエンタケは千葉のどこで発見されたのでしょうか?
青葉公園との報告もありましたが、北海道千歳市の間違いのようです。
市のHPに確実に載っているのは、次の2市でした。
千葉県茂原市(2021/8/13茂原市HP)
茂原公園内で猛毒の「カエンタケ」が発見されました。
http://www.city.mobara.chiba.jp/0000006695.html
千葉県木更津市(2021/10/1木更津市HP)
太田山公園で猛毒のキノコ「カエンタケ」が確認されました
https://www.city.kisarazu.lg.jp/shokai/shisetsu/kouen/1009356.html
カエンタケとは
表面はオレンジ色から赤色をしており、、細長い円柱状または棒状で、土から手の指が出ているように群生または単生する。中は白く、硬い。
初夏から秋にかけ、広葉樹(ミズナラ、コナラ)の立ち枯れ木の根際や、なかば地中に埋もれた倒木などから発生します。
食用キノコ、ベニナギナタタケ( シロソウメンタケ科ナギナタタケ属)と間違えやすいと言われています。
症状 食後30分から、発熱、悪寒、嘔吐、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こす。2日後に、消化器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ることもあります。
毒性成分はトリコテセン類で、毒性は強く、食べても、触っても毒である。薬用と勘違いして酒に浸して飲んで中毒が起き、死亡した例があります。
近年カエンタケの発生が増えた理由
本来は発生が稀であるカエンタケですが、昆虫食害による集団ナラ枯れにより、枯れ木や弱ったナラ類に発生するケースが多くなっています。
例えば、埼玉県の新座市で、最初に発見された「カシノナガキクイムシ」によるナラ枯れが、令和3年8月18日には、新座市のほか、さいたま市、志木市、川口市、狭山市、川越市、所沢市、入間市、飯能市、上尾市、三芳町、和光市、東松山市で確認されています(令和3年8月18日現在)。
カエンタケは千葉以外では報告は?
報道には、「山だけでなく、千葉県など各地の公園や住宅街でも相次ぎ発見されている。」とありましたが、具体的にどこで報告があったか調査しました。
北海道千歳市 青葉公園(千歳市HP)
8月2日、青葉公園内で猛毒キノコ「カエンタケ」の発生が確認されました!
なお、一部SNSで、青葉公園を千葉県ではと記されていましたが、写真の看板の下部に千歳市の文字が映り込んでおり、千歳市HPでも確認できました。
https://www.city.chitose.lg.jp/docs/11471.html?cat=%2F95%2F95_165%2F95_165_870%2F
富山県 県民公園 (ツイッターSNS情報まとめ参照)
山梨県 四尾連湖 (ツイッターSNS情報まとめ参照)
神奈川県町田市 野津田公園(2021/7上旬)公園管理者
ピクニック広場周辺 こもれびの路
東京都東久留米市(2021/9/8 久留米市HP)
市内の緑地で「カエンタケ」と呼ばれる猛毒のキノコが確認されています。
https://www.city.higashikurume.lg.jp/kurashi/kankyo/shizen/midori/1018568.html
奈良県 春日原始林(2021年9月)
広葉樹林内の地上や切り株の近くに単生して発生
https://yamapub.com/trichoderma/
なお過去には、
大阪府堺市陶器山(2020年7月下旬)
https://www.community2525.net/contents/wp-content/uploads/2020/09/K20200910-2.pdf
神奈川県相模原市(2017/8/31 タウンニュース)
猛毒のキノコ見つかる
道保川公園 市が注意喚起
https://www.townnews.co.jp/0301/2017/08/31/396467.html
など全国各地で見つかっています。
カエンタケの気になるSNS情報まとめ
北海道千歳市 青葉公園
8月2日、青葉公園内で猛毒キノコ「カエンタケ」の発生が確認されました!
カエンタケは青葉公園にも注意喚起の看板ありましたね。見たかったからちょっと探してみたけど見つからなかった😞 pic.twitter.com/hZuj9eKhPE
— ねむうさおじさん (@nemuusa13) October 22, 2021
富山県 県民公園
本日は県内某所でキノコ撮影。
緑眩しい県民公園の中でメラメラと湧き踊るカエンタケ、
ミクロな世界の4兄弟、スギヒラタケやカワラタケ、
紅葉には早い森林を彩る彼らを見てるだけで面白い。最近の酷暑はキノコにとって向かい風のようですが、
今日と明日の大雨で増えてくれるといいな。 pic.twitter.com/naCMWyGB7D— 成瀬晶 (@akiranngo_M) October 16, 2021
山梨県 四尾連湖
四尾連湖へ徒歩キャンする方や蛾ヶ岳登山の方、四尾連峠超えて土砂崩れの迂回路となるくねくね登りのところにカエンタケが生えてました(2021年9月末)触らないよう気をつけましょう pic.twitter.com/RWUuuL95Jk
— コハセユキ@充電中 (@CronetKowase) October 22, 2021
出典:ツイッター
まとめ
- カエンタケは千葉県では茂原市と木更津市で報告されている
- 千葉以外でもSNSでの報告の外、北海道から関西に至る全国各市で、HPでの注意が喚起されている
- 「カシノナガキクイムシ」などの昆虫食害による集団ナラ枯れにより、枯れ木や弱ったナラ類が増え、カエンタケが発生しやすい環境となっている
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