4月の千葉でのチャドクガの毛虫の大量発生に続き、秋になって、埼玉県で、毛虫大量発生の報告が出ています。
2020年毛虫の大量発生はなぜこれほど起こり、いつまで続くのでしょうか?
毒毛虫の種類、好む樹木、発生時期についてもまとめました。
毛虫の大量発生2020年はなぜこんなにすごい?
2020年毛虫の大量発生はなぜこんなにすごいことになったのでしょう?
今年は、千葉県で、4月ごろからツバキやサザンカの葉に、チャドクガの毛虫が大量に発生し、毛虫が持つ毒針毛によるかゆみの症状を訴える患者が続出していました。
秋になって今度は、埼玉県の公園で、毛虫の大量発生の報告が出ています。
北浦和公園の一部で毛虫(チャドクガの幼虫)が大量発生中。
風で飛ばされた毛でも刺されるそうなので、近づかないほうが良さそうです。農薬散布は、今日か明日の予定です。 pic.twitter.com/azQDuA4dTn
— 北浦和info (@kitaurawa_info) September 8, 2020
また、最近では、中浦和の別所沼公園で毛虫が大量発生しています(白い部分)。
2020年10月1日~3日に薬剤を散布して害虫駆除を行ったものの、 1週間たっても依然として大量にいました。
この毛虫は「アメリカシロヒトリ」といい、刺されても人体に影響はないそうですが、葉っぱを大量に食べるので木々がダメージを受けるそうです。
このうち、非常に恐ろしいのは、毒針毛を持つチャドクガの毛虫です。
この毛虫は、4月から10月にかけて年2回発生し、淡黄褐色で成長すると25mm程度になります。
チャノキ(茶の木)・ツバキ・サザンカなど、ツバキ科の植物の葉を集団で食べつくします。
チャドクガの毛虫の持つ0.1-0.2mmほどの非常に細かい毒針毛が皮膚に触れるだけで発症します。
この毒針毛はヒスタミン等の毒を含み、激しいかゆみの原因となります。
毒針毛の表面には小さなトゲがあり皮膚に付くと抜けにくい構造になっており、毒針毛は非常に細かいため、長袖でも繊維のすきまから入り込んだり、木下を通ったり、風下にいて被害を受けることがあります。
さらに、被害にあった衣服を洗濯して、他の衣服に毒針毛がくっつき、被害に遭うことさえあります。
このようにとても厄介な毛虫です。
実際、筆者も数年前に、庭のツバキについたチャドクガの毛虫にやられて、病院で注射するはめになったことがあります。
これに比べると、7月下旬から9月頃に羽化するアメリカシロヒトリは、刺されても人体には影響はなく、アレルギー反応を示す人に影響がある程度ですが、食害によりサクラなどの樹木が衰退すること、糞で樹木の周囲が汚くなることから駆虫が行われています。
2020年はなぜこんなにすごいのでしょう?
家庭では、コロナ禍の影響で、植木屋を入れての手入れがおろそかになった。
夏の異常な暑さや大雨により、毛虫の食用となる樹木の葉が異常に成長したなどが関係していると思われます。
ネット上では、これがまわりまわって、最近の里への熊の大量出没につながっているのではとの説まで出ています。
蛾の大量発生⇒ 毛虫がブナやクヌギ、ミズナラの葉を食い尽くす⇒ブナやクヌギ、ミズナラなどが実をつけなくなる⇒.山に餌の実が減ったことにより、里に熊が出没。
毛虫の大量発生はいつまで?
身近に発生する5種類の毒毛虫、チャドクガ、ドクガ、イラガ、クロシタアオイラガ、マツカレハに、話題になったアメリカシロヒトリの6種類について、好む樹木、発生時期についてまとめました。
アメリカシロヒトリの発生は、9月頃までとなっていますが、別所沼で、現在発生中ですので、1月後くらいまで範囲を広げて考えると、チャドクガ、イラガ、マツカレハの発生が10月ごろまでとすれば、余裕を見て、11月中には収束するのではと推測します。
樹木の葉も枯れますので、食べ物もなくなり、寒さも増して、生き続けることは難しくなります。
毛虫の大量発生に関するネットの反応まとめ
- 最近、別所沼公園に行かないようになった 理由は簡単で「毛虫が異常発生しているから」 公園管理の方、なんとかなりませんかね?
- 共用部のサザンカが原因の毛虫皮膚炎。せっかく良い天気なのに、外に洗濯物干す気にならない、手に負えない数虫なので、管理会社に頼んで駆除待ち。今年はよくチャドクガを見かけるし、毛虫皮膚炎も多いようです
- 毛虫皮膚炎、つらかったね。私も一回やられて、夜眠れなかった記憶あるよ
- 暴れた毛虫の毛が風に飛んだ、それだけなのに
- 一昨々日、釣り場探検で草むらかき分けて歩いた日の翌朝、左手が痒くなって、3日経っても治らないんだが。毛虫にでも刺されたんだべか
出典:Twitter
まとめ
- 2020年毛虫の大量発生が報告されていますが、コロナ禍や猛暑での植木剪定の遅れ、猛暑と大雨で樹木が異常に葉をつけたことなどが原因と考えられる
- 11月中になれば、食用の葉も枯れ、寒さも増して収束に向かうと思われる
- さされた経験者はあのかゆみを忘れられないようです
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