東京五輪スポンサー料総額と企業一覧!中止したらどうなるか?

開催まで3か月となって、コロナ禍の東京五輪の行方が、危機に瀕しています。
なかなか無観客決定ができないなど不可解な動きの裏には何があるのでしょう。

東京五輪スポンサー料の総額と企業の一覧をまとめ、東京五輪とスポンサーの関係を検討してみました。

聖火リレーが止められない、無観客の決定ができない、中止の議論が盛り上がらないなどの様々な動きは東京五輪とスポンサーの関係から、かなり理解できそうです。

こんな企業までスポンサーだとは思わなかった!

東京五輪スポンサー料総額

2021年への大会延期に伴って、国内スポンサー企業68社との契約延長を発表。これまでの約3700億円に加え、約220億円の追加の支払いを受けることで基本合意したと発表されました(2020/12/24)。

従って、国内スポンサー企業の東京五輪スポンサー料総額は、約3920億円となります。
ここで、国内スポンサー企業68社とは、ワールドワイドオリンピック パートナー(トヨタなど)を除く、国内での東京五輪関連のCMなどが許可される企業を意味すると考えられます。

ワールドワイドオリンピック パートナーは10年契約であり、オリンピックの1年延長の影響は受けません。

東京五輪スポンサーはランクにより、4種に分けられ、それぞれ、CMなど東京五輪を使える範囲とスポンサー料が異なります。

「ワールドワイドオリンピック パートナー」は10年契約 1業種に1社とされており、2015年3月に、12社目として、「トヨタ」が契約しました。トヨタの場合スポンサー料は、2,000億円とも言われています。
トヨタの契約対象期間は2015年~2024年で、東京オリンピック延期の影響は受けません。

国内企業の多くが、2017年に契約し、2020年まで平均3年継続したとすると、スポンサー料は、以下と見積もられます。
「ゴールドパートナー(ティア1)」  100億円(年間約33億円)
「オフィシャルパートナー(ティア2)」 60億円(年間約20億円)
「オフィシャルサポーター(ティア3)」 15億円(年間約5億円)

ゴールドパートナー以下は、日本国内に限定したスポンサー活動ができ、またこれまであった「1業種1社」というルールが撤廃されました。
「ゴールドパートナー(ティア1)」 は自社の商品に選手の顔写真などの肖像を使用することができます。
「オフィシャルパートナー(ティア2)」 「オフィシャルサポーター(ティア3)」では、JOCシンボルアスリートの肖像使用権などがありません。

ゴールドパートナーは現在15社、オフィシャルパートナーは32社、オフィシャルサポーター20社です。
参加表明した時期は各社ばらばらですが、仮に全ての企業が2017年から3年間契約したとして、現在のスポンサー料を計算してみます。

(ゴールドパートナー)
15社×年間33億円×3年=1,480億円
(オフィシャルパートナー)
32社×年間20億円×3年=1,920億円
(オフィシャルサポーター)
20社×年間5億円×3年=300億円
総計 3705億円となり、延期前の約3700億円とほぼ一致します。

これ以外に、ワールドワイドオリンピック パートナーとして、
日本コカ・コーラ株式会社、株式会社ブリヂストンパナソニック株式会社、トヨタ自動車株式会社の4社がそれぞれ1年200億円をスポンサー料として出していると仮定しますと、2017年~2021年の4年間に限っても、総額3200億円が加わることになります。

確かに商業オリンピックの極みだな!
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東京五輪スポンサー企業一覧

東京五輪スポンサー企業一覧を示しました。
「ワールドワイドオリンピック パートナー」

10年契約 1業種に1社とされ、日本企業4社を含む14社から構成されています。
2017年にはマクドナルドが撤退し、話題に上りました。

 

以下は日本国内のみでスポンサー活動ができ、東京五輪から1業種に1社の制限が撤廃されました。
「ゴールドパートナー(ティア1)」 15社

「JOCシンボルアスリートの肖像使用権」、「JOCジャパンハウスでの選手団記者会見におけるパートナーロゴ露出」、「JOCホームページのトップページにパートナーロゴ露出」、「JOCゴールドパートナー×JOC1社独占記事広告の提供」の権利が与えられます。
「オフィシャルパートナー(ティア2)」 32社

ただ、ゴールドとは違い、アスリートの肖像使用権などがありません。
「オフィシャルサポーター(ティア3)」 20社

2020年7月に東武タワースカイツリーが加わりました。

個々で目に付くのは、大手新聞社5社を含む6社が、「オフィシャルパートナー(ティア2)」と「オフィシャルサポーター(ティア3)」に入っている点です。
これまで1業種1社に限定されていたこともあり、これほどのメディアがスポンサーになるなど、五輪ではありえなかったことです。

スポンサーになれば、競技のチケットを確保し、顧客を招待・接待できる利点がありましたが、無観客、中止となれば、一切が消失してしまいます。

だから無観客にすると簡単に言えないのね!

東京五輪中止ならこのお金はどうなる?

東京大会が中止、または再延期となった場合のスポンサー料の扱いはどうなるのでしょう?

正式な発表はありませんが、JOCが約220億円の追加の支払いを受ける際に、契約を交わし、武藤事務総長は、企業によっては返金など何らかの手当てをする可能性を否定しなかったそうです。

海外観客なし、森前会長の女性蔑視発言騒動、コロナ禍での宣伝自粛などで、スポンサー企業のほとんどは、当初目論んだ宣伝効果は上げていないと思われます。
さらに、JALやJR東日本など、コロナ禍の影響で、本業が大赤字となってきているスポンサー企業も少なくありません。

国民の7割以上が東京五輪の延期または中止という世論の中で、開催されても国内も無観客となれば大きな痛手を受けそうです。

中止になれば、スポンサーは踏んだり蹴ったりと言うことか
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東京五輪スポンサーに関するネットの反応

  • 聖火リレーを中止できない理由は100億円のスポンサー協賛金だった…組織委「中止したら逸失利益を支払えと言われる」
  • 全国民が見るべき(五輪中止を求める)英国紙ガーディアンの記事。国内の新聞社が書くべき記事なのにスポンサーをしている為に忖度して書かない。今後マスコミが五輪のスポンサーやるのを禁止すべき
  • (ブラジルで、五輪スポンサー企業撤退続出)東京五輪のスポンサーになれば広告効果どころか逆に企業イメージの悪化や不買運動などにつながりかねないとの判断だ。ブラジルでは感染者数や死者数が激増している状況だけに、大企業としては当然の決断と言えるだろう。
  • インドの状況などをみても、東京オリンピックを強行するのは、もはや人権問題では? スポンサー企業は、ESGの観点からも、率先して中止を訴えるべきではないか。
  • 東京五輪のパートナー企業となっている企業に対して不買運動するとよい。大企業が多いからメディアは沈黙。オリンピック中止はまずスポンサー企業への意思表示を!

出典:ヤフコメ

ずるずる来ているのに皆苛だってる!

まとめ

  • 東京五輪国内スポンサー企業67社のスポンサー料総額は追加も含め、約3920億円
  • 東京五輪のスポンサーの日本企業は、4ランクに分かれ、1業種1企業のワールドワイドパートナーが4社、国内スポンサー企業が67社である
  • 新聞社6社が東京五輪スポンサーとなっているのが、東京五輪への批判や中止の議論が低調である原因の1つとの指摘が多い

東京五輪とスポンサーの関係を見てゆくと、開催中止が簡単でないことや、コロナ禍でも、聖火リレーを強行すること、メディアの五輪批判が低調なことなどの理由が分かってきます。

東京五輪をめぐる不可解とも思える様々な動きは、五輪とスポンサーの関係を知れば理解できるように思えます。

なるほど裏にあるものが良く見えたわ!

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