3月に入り、夏季五輪東京大会2020までいよいよあと4か月あまりとなりました。各競技で日本代表選考が大詰め。開催国枠でチームとしての出場が既に決まっている競技でも、各選手の「代表入り競争」がこれから激しくなりそうです。
その一つが「おりひめジャパン」の愛称で知られるハンドボール女子代表です。「おりひめジャパン」の名前の由来は?その実力や注目選手を調べてみました。
おりひめジャパンの名前の由来は?
ハンドボールは、1チーム7人(6名のコートプレイヤーと1名のゴールキーパー)の2チームが、ボールを手で相手のゴールに投げ入れて得点を競い合う競技。女子では1962年の世界選手権からこの7人制ルールで統一されています。
「サッカーとバスケをミックスしたよう」といわれるように、選手の動くスピードや投げる球の速さ、素早いパス回しのほか、時には激しくぶつかり合う「格闘技」的な要素もあるのが競技の魅力。トップ選手の場合球速は100km/hを超えることもあるそうです。
「なでしこジャパン(サッカー)」、「火の鳥ニッポン(バレー)」など、各スポーツの女子日本代表チームにはさまざまな愛称が付けられていますが、ハンドボールにもあります。「おりひめジャパン」です。
日本ハンドボール協会が2013年に愛称を公募したところ、1000通を超える応募があり、その中から選ばれたのが「おりひめジャパン」。その名前の由来は以下の通りです。
選考理由:ハンドボールは、1チーム7人の選手がコート上でプレーする競技。「7」という数字から連想するものの1つに「七夕」があり、「七夕」で女性といえば「おりひめ」。女子代表メンバーがコート上を華麗に、そして優雅に舞い(プレーし)、「天の川」に橋を架けるよう、「世界」につながる大きな橋を架けたい。
:日本ハンドボール協会公式サイトより
ではそのおりひめジャパンの実力や注目選手は誰なのか、次に見てみましょう。
おりひめジャパンの実力は?
名前の由来は「7」という数字と七夕の織姫から来ているという「おりひめジャパン」。ハンドボール日本女子が始めて五輪出場したのは76年モントリオール五輪。その時は5位で、得点王に輝いた選手もいました。
しかし伝統ある強豪国ばかりの欧州の厚い壁にはばまれ、その後は一度も五輪出場はならず。今回の東京五輪で、開催国枠として出場することになり、実に44年ぶりの五輪の舞台を迎えることになります。
昨年11~12月に熊本県で開かれた世界選手権では10位。五輪のメダルにはまだまだ遠い位置といえますが、わずかに手応えもあったようです。
ケガ人などが多く必ずしもベストメンバーではない中、24チーム中の成績としては、97年世界選手権以降では最高の成績。16年には世界的強豪デンマークからキルケリー監督を招聘。フィジカルに強い欧州勢に対抗するため、ゴールエリア前での衝突が多いPVの永田しおり選手が、年明けから約2カ月間デンマークのクラブで練習し対策を練るなど、五輪に向けて強化に余念がありません。
昨年の世界選手権時の各国ランキングは以下の通りとなっています。
■ハンドボール女子国別世界ランキング(抜粋)
1位 ドイツ
2位 ロシア
3位 ハンガリー
4位 ノルウェー
5位 ルーマニア
6位 デンマーク
(略)
10位 韓国
13位 日本
おりひめジャパンのエース・注目選手
「天の川のように世界に橋をかけたい」という名前の由来通り、東京五輪では少しでも上位に進みたいおりひめジャパン。では現在の代表チームのエースや注目選手を以下に一部、ご紹介しましょう。
■原 希美
主将にしてエース・要のLBを担う。91年宮崎県出身で、現在は三重バイオレットアイリスに所属。2018年アジア選手権でベストプレーヤーに選ばれた。相手の攻撃を粘り強くディフェンスしながら、自分たちの攻撃リズムを作り出す技術に優れ、試合の勝敗を左右するキープレーヤー。
■池原綾香
90年沖縄県出身、ポジションはRW。日体大時代にジュニア世界選手権の日本代表。三重バイオレットアイリスを経て、17-18年シーズンからデンマーク1部のニューコビンファルスターに移籍。日本人男女を通じて初めて欧州ハンドボール連盟の女子チャンピオンズリーグに出場した代表随一の実力者で、「点取り屋」。
■横嶋 彩
チームの司令塔であるCBを担う中核選手。90年富山県出身で、現在は北国銀行所属。これまで日本リーグで、最高殊勲選手、ベストセブン、得点王など数々のタイトルを何度も獲得している、日本代表には欠かせない国内リーグのトッププレーヤー。
おりひめジャパンみんなの評価は?
- 彗星ジャパン&おりひめジャパン もっともっと取り上げて欲しい!
- 守護神はおりひめジャパンでもルーマニア戦でゴールを守った大ベテランの飛田。要所では流石のキレ!
- 横嶋彩さんと某雑誌の企画で対談しました。底抜けに明るい方で終始笑いのある楽しい対談。先輩!復活楽しみにしてます
- デンマークでプレーをする池原選手と永田選手の練習へ行かせてもらいました。どんな辛く苦しいトレーニングしてるのかと思ったら、笑顔が溢れハンドボールを楽しみまくっている2人の様子がとても印象的でした
- 五輪も期待!!彗星ジャパン・おりひめジャパン頑張れ!
出典:twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
- ハンドボール日本女子代表の愛称「おりひめジャパン」
- 7人制の「7」と七夕の織姫をかけたのが名前の由来
- 最新世界ランク13位。今夏東京が44年ぶりの五輪出場
直近の世界大会で、五輪と同じく自国開催となった昨年末のハンドボール世界選手権。女子の上位12カ国中10カ国が欧州勢で、その欧州勢相手におりひめジャパンは1勝4敗と苦戦しました。
ただ格上のルーマニア戦では、機動力を生かして192cmという大柄ポストに仕事をさせず、攻略法の糸口も見えました。チームは今月再集合し、五輪に向けて欧州遠征を重ねる予定。
「今までよりもハングリー精神を持って臨める」(キルケリー監督)という東京五輪で、どこまで力を示すことができるか。おりひめたちの「歴史を覆すトライ」が注目されます。
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