かっぱ寿司の社長が逮捕?はま寿司の営業データを不正に入手!

回転寿司のかっぱ寿司を運営する「カッパ・クリエイト株式会社」の田辺社長が逮捕されたというニュースがありました。

同じ業界の「はま寿司」の営業データを不正に入手して、かっぱ寿司の運営に利用していたとのことです。

初めに疑いをもたれた5月ごろの取材では、「不正に入手したという疑いがありますが・・?」という質問には、「あの~まあ認識違いというか・・あの~」と歯切れの悪い回答をしていました。

このニュースはどのようなことでしょうか。
少し詳しく調べてみましょう。

「かっぱ寿司」と「はま寿司」

かっぱ寿司を運営する「カッパ・クリエイト株式会社」の社長が、はま寿司のデータを入手したということです。

同業者なので、ライバルともいえる関係ですね。

そこでまずは、かっぱ寿司とはま寿司について調べてみます。

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かっぱ寿司(運営するのは「カッパ・クリエイト株式会社」)について

「かっぱ寿司」は、1979年に長野県の徳山淳和氏が開業した回転寿司屋さんです。

開業当初は他店と同じようにコンベアを回してお寿司を運ぶのではなく、水流を作ってお寿司を桶に入れて流すという個性的な方法をとっていました。

その様子が「かっぱ」のようだったことが、「かっぱ寿司」の名前の由来と言われています。

1981年、かっぱ寿司の運営会社「カッパ・クリエイト株式会社」が設立されました。

その後、1996年にうどん店「得得」を展開する株式会社得得を子会社にして、かっぱ寿司は大型店を出店するようになりました。

2003年には「かっぱ厨房」を設けて総菜を作るようになり、業務拡大に努めました。

寿司だけでなくうどんや総菜も提供できるようになり、店内を広くして座席数も増やしたことで客足が伸び、業界ではトップクラスとなったのです。

業界にはスシローやくら寿司、はま寿司などがありました。

他店も負けてはいられません。他店はITを取り入れた経営を始め、業績を上げていきました。

すると、かっぱ寿司はどんどん抜かれていき、2011年ごろから業界で4位になってしまったのです。

ただ、4位に落ちてしまったのは、他店がIT化を図っただけが原因ではありません。

かっぱ寿司自身も原価率を低くするため(利益を上げるため)の攻略を行った結果、ネタが小さくなり美味しくない物が提供されるようになったという悪評が広まったことも原因でした。

2014年、赤字続きになっていたかっぱ寿司は、外食企業であり横浜市に本店を置く「コロワイド株式会社」に買収され、巻き返しを図ります。
(カッパ・クリエイト株式会社の本社は、この時にコロワイド株式会社と同じ横浜市に移っています。)

平日午後のみの「食べ放題」や首都圏10店舗で「一皿50円」で提供するなどのキャンペーンをしたり、2015年ごろからは、回転ではなく高速レーンを用いた「すし特急」を使った提供の仕方をしています。(ただしこの提供法は、「元気寿司」が先に採用しています。)

すし特急は、作った寿司をぐるぐる回して好きなものを取ってもらう回転ずしとは異なり、注文を受けてから作って、お客さんの席まで、「ビューン」とレーンに乗ってお皿が走ってくるという方法です。

さらにタッチパネルを利用した注文方法を採用するようになるなど、工夫を重ねています。

はま寿司(株式会社はま寿司)

株式会社はま寿司は、「すき家」なども運営するゼンショーグループに属する会社です。

株式会社ゼンショー(現在はゼンショーホールディングス)が回転寿司業界に参入し、はま寿司を設立したのは2002年のことでした。

ゼンショーの本社が横浜なので、「はま寿司」と名付けられたということです。

株式会社ゼンショーは、カッパ・クリエイト株式会社を傘下に置いていたこともありますが、一時期のことですぐに離脱しています。(2007年3月から2008年8月まで)

はま寿司は2009年から2022年6月まで、一皿90円キャンペーンを行っていましたが、価格の高騰などで終了しました。

2017年の2月からは人員削減のためロボットを使って接客をしたり、タッチパネルでの注文受付を始めています。

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逮捕されたカッパ・クリエイトの社長とは?

はま寿司のデータを不正に入手して自社の経営に利用し、逮捕されたかっぱ寿司の社長「田邊公己」とはどのような人物なのでしょうか。

田邊公己のプロフィール

  • 名前:田邊公己(たなべこうき)
  • 生年月日:1976年3月31日(46歳)
  • 出身地:千葉県

経歴

1998年東海大学開発工学部卒業→株式会社ゼンショーに入社

2009年、ゼンショー経営改革室ゼネラルマネージャー

2014年、はま寿司取締役・善祥カフェオリーブの丘カンパニー社長執行役員→オリーブの丘代表取締役

2017年、ジョリーパスタ(ゼンショーグループ)代表取締役社長

2018年、ココスジャパン(ゼンショーグループ)代表取締役社長

2020年11月カッパ・クリエイト顧問→2020年12月、カッパ・クリエイト副社長

2021年2月、カッパ・クリエイト代表取締役社長

経歴に記載したように、カッパ・クリエイトの田邊公己は、大学を卒業した1998年から2020年までは株式会社ゼンショーで働いていました。

ところが2020年11月ごろからは、ライバルでもあるカッパ・クリエイトの顧問になっています。

ゼンショーでも早くから役員や関連会社の代表取締役などを任されていたので、経営不振なカッパ・クリエイトから引き抜かれたのでしょうか、と個人的には考えます。

実際に大手4社の中では業績4位に落ち込み、2021年は売上が過去最低でしたが、田邊が社長になった翌年の2022年は9年ぶりに少し上昇しています。

カッパ・クリエイトは、「お客様の喜びが私たちの喜びです」を会社の経営方針とし、田邊代表取締役からは、ホームページで以下のような挨拶をしています。

平素よりかっぱ寿司をご愛顧賜りまして誠にありがとうございます。当社の属する外食業界においては、「安心・安全」を求める消費者意識が高まる中、原材料価格の上昇、人手不足に伴う人件費の高まりなども加わり経済環境はより一層の厳しさを増しております。このような状況の中、当社主力業態である国内回転寿司の「かっぱ寿司」におきましては、お客様の入店状況に合わせた回転レーン上への十分な商品提供、タッチパネルからの注文に対してスピーディーな対応を行い、オペレーションの強化、商品の品質改善に努めてまいります。

https://www.kappa-create.co.jp/company/intro.html

このような挨拶をしている田邊公己ですが、かっぱ寿司の顧問・代表取締役となり、かっぱ寿司の経営を立て直すために、前に勤めていた「はま寿司」の営業秘密を不正に持ち出して、それをかっぱ寿司の営業回復のために利用していたということで逮捕されたのです。

はま寿司のデータを不正入手したのは、2020年の9月から12月のことです。

9月から12月と言えば、田邊公己がゼンショー(はま寿司)からカッパ・クリエイトに転職した時期です。

カッパ・クリエイトから何らかの相談を受けて、カッパ・クリエイトに転職することが決まったので、かっぱ寿司の経営を立てなおすための参考材料として仕入れなどのデータを入手したのではないでしょうか。

仕入れ価格は、店の利益を確保するため、できるだけ安く仕入れるために必要なデータで、他の店には決して知られたくない情報で、企業秘密事項のひとつです。

また、はま寿司で使う食材の量や原価についてのデータも入手しています。

それらの情報をライバル企業となるかっぱ寿司の経営に利用したのです。

逮捕されたのは、田邊公己のほか、はま寿司の同僚だった人とかっぱ寿司の商品企画部長の3人です。

田邊公己はかっぱ寿司に転職する前後に、はま寿司の元同僚から複数回にわたってデータを受け取っていたのです。

そして、はま寿司側がその事実を知って刑事告発をしたことで、警視庁による家宅捜索が行われたことが、2021年7月に報じられました。

そして2022年9月30日、「不正競争防止法違反」で逮捕に至りました。

同じように逮捕されたはま寿司の元同僚は、データを田邊に渡したこと、かっぱ寿司の商品企画部長はそのデータを不正入手して使用したということで逮捕されています。

逮捕後の、かっぱ寿司の商品企画部長の事情聴取から、商品部門の他の幹部2人もデータを共有していることがわかっています。

そして、2022年10月1日現在では、はま寿司の仕入れ価格と自社の仕入れ価格を比較するために、組織的に利用したということで、カッパ・クリエイトという法人も書類送検する方針だということです。

まとめ

2020年に田邊公己は、はま寿司からカッパ・クリエイトに転職し、そのころに前の会社の秘密事項データを元同僚から受け取り、かっぱ寿司の経営回復のために利用し、「不正競争防止法違反」で逮捕されました。

代表取締役まで務めた「はま寿司」のに秘密データを入手して、転職先で利用したということですが、大学卒業後20年以上もお世話になった、はま寿司への裏切り行為ですね。

はま寿司の代表取締役にまでなったのに、仕入れデータが企業秘密であることがわからないはずがありません。2020年の取材で「認識違い」と語っていましたが、そんなことはないと思います。

かっぱ寿司が、ライバル会社で実力のある田邊公己を経営回復のために迎えたとしたなら、経営回復どころか信用がガタ落ちで、さらなる経営不振を招くことになるかもしれないことが懸念されます。

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