人間にはない優れた力を生かして仕事をしてくれているわけです。
今回はそんな、働く犬の種類について紹介します。
人間の生活をサポートする犬
頭脳を生かして人間の失われた機能をサポートをする犬の事を補助犬と言います。
補助犬には盲導犬、聴導犬、介助犬がいます。
盲導犬
盲導犬は、目の不自由な方の歩行を補助してくれます。
階段やエスカレーターなどの段差を知らせたり、障害物を回避したり、目の不自由な人間が安全に歩けるように助けています。
聴導犬
耳の不自由な方のために、家の中や外出先での音を判断して知らせてくれます。
目覚まし時計の音、やかんの音、インターホン、電話、子どもの泣き声など重要な音を人間に教えてくれます。
介助犬
手足など身体の不自由な方の日常生活の補助をしてくれます。
落としたものを拾ったり、立ち上がるときの支えになったり、進行方向のドアを開けたり、車椅子の移動の補助などを行います。
嗅覚を生かして探し物をする犬
人間の何万倍もある優れた嗅覚を生かして、人の探索や麻薬の探知を行います。
麻薬探知犬
麻薬探知犬は、麻薬などのわずかな匂いを覚えて、探知することができます。
空港などに配置され麻薬の摘発に貢献しています。
災害救助犬
災害救助犬は、災害の際に人間を救助してくれます。
地震の現場では家屋が崩壊した中から人間を探したり、山の現場では遭難者や行方不明者の捜索をしてくれます、。
警察犬
警察犬は警察の業務のサポートをしています。
事件の犯人が触ったと思われる物から匂いを覚え追跡することができます。
迷子の子どもや遭難者の捜索にも貢献しています。
犬ならではの習性で活躍する犬
犬の野生の習性を生かして狩猟などで役に立っています。
牧畜犬
牧畜犬(または牧羊犬)は、牧場で家畜の監視をします。
放牧の際家畜が散らばらないように管理したり、放牧した家畜を追い込んで小屋に戻したりします。
猟犬
猟犬は狩猟のサポートをします。
獲物の位置を教えてくれたり、獲物を追い込んだり、獲物を仕留めたりしてくれます。
競争犬
競争犬はドッグレースに出場して走る犬のことです。
ドッグレースは日本ではみかけませんが、海外ではギャンブルとして運営されています。
盲導犬や聴導犬などドッグトレーナーになるにはどうすればよい?
盲導犬や聴導犬、警察犬など働くワンちゃんが社会のために働いてくれています。
しかしこれらの犬たちも、誰かが訓練しないと人間と一緒になって働くことはできません。
訓練をするのは、ドッグトレーナーと言われる職業の方たちですが、それぞれの仕事をする犬たちのトレーナーになるにはどうすればよいのでしょうか。またどのような訓練をしているのかを紹介します。
働く犬の種類
人間と一緒に働く犬には以下のような種類があります。
- 盲導犬・・目の不自由な方の歩行の補助をする犬です。
- 聴導犬・・耳の不自由な方に電話やドア本など室内外の音を知らせる犬です。
- 介助犬・・体が不自由な方の日寿生活を支える犬です。
- 警察犬・・嗅覚を使って犯人を追跡したり、迷子を捜したりします。
- 麻薬探知犬・・麻薬のにおいを覚えて空港などで麻薬の有無や場所を調べる犬です。
- 災害救助犬・・地震や台風などの災害で行方不明になった人や遭難した人たちを探す犬です。
- 牧畜犬・・放牧されている家畜を管理したり、小屋に戻したりする犬です。
- 猟犬・・獲物の場所を突き止めたり、追い込んだりして狩猟をサポートする犬です。
ドッグトレーナーになるには
では、それぞれの種類のドッグトレーナーになるにはどうすればよいのかを紹介します。
盲導犬のトレーナーになるには
盲導犬のドッグトレーナーになるには、日本の14か所ある訓練施設に入所をすることから始まります。
ほとんどの施設は性別も年齢も不問で希望者も多いため、施設の職員になることは容易ではありません。
しかし、入所してからトレーナーとしての知識を学び経験を積む5年ほどの養成期間があるので、必ずしも入所時に知識がないといけないということはありません。
そして、養成期間の間に、盲導犬の訓練士としてふさわしいと思われる人が選ばれます。
聴導犬・介助犬のトレーナーになるには
聴導犬のトレーナーのなるには、日本聴導犬団体が主催する「日本聴導犬・介助犬訓練士学院」で訓練士コースを受講する方法と、そのほかの訓練士を目指す学校で学ぶ方法の二通りがあります。
特に資格は必要がないので、これらのコースを受講しなくても聴導犬や介助犬のトレーナーとしての能力があればよいのですが、その能力を証明するためにもコースを受講することが勧められます。
警察犬・災害救助犬・麻薬探知犬のトレーナーになるには
警察犬や災害救助犬、麻薬探知犬のトレーナーになるには、警察官の採用試験に合格して警察犬訓練士を目指す方法と、日本警察犬協会の公認訓練士の資格を取得するという2つの方法があります。
公認訓練士の資格を取得するには、一般的には民間の警察犬訓練所に就職をしてそこで訓練を重ねてから受験します。
最初は三等訓練士ですが、経験を積んで昇格していき、一等訓練士長がトップの地位です。
牧畜犬・猟犬の訓練をするには
特に資格は必要ではなく、訓練士という職業があるわけではありません。
牧畜犬に適した犬種(クロアチアンシープドッグやクーバース、オールド・イングリッシュ・シープドッグやウェルシュコーギーなど)を飼育して、家畜を誘導するようにしつけて行きます。
どのような訓練をするの?
盲導犬の訓練方法
生後2か月からの1年間、盲導犬になる犬はパピーウォーカーというボランティアを行う家庭で飼育されます。そこで車や電車、人込みなど人間社会の中に入っていき様々な体験をすることによって刺激を受け、社会を学びます。
そのパピーウォーカーでの生活を終えると、訓練所で半年から1年間、盲導犬としての訓練を受けます。
盲導犬の利用者が安全で快適な生活を送れるよう、また盲導犬自身もストレスなく楽しく暮らせるように訓練します。
「グッド」とほめることを基本に、犬自身が「何をすべきか」を考えられるように指導していきます。
人の指示を聞くことができるようにする「基本訓練」と人を安全に誘導する「誘導訓練」、2週間から4週間パートナーと寝食を共にして生活をしてみる「共同訓練」の3つが訓練内容です。
聴導犬の訓練方法
聴導犬は、特別な音を聞き分けて利用者に知らせ、その音の所まで誘導をするという仕事をしています。
室内ならチャイムの音や電話の音、やかんの笛音、赤ちゃんの泣き声や火災報知機の音、室外でも信号や銀行で順番が来た時の音などを覚えます。
そしてそれらの音を聞いたときは、利用者の体に前足で触れるように訓練していきます。
介助犬の訓練方法
介助犬も生後2か月から1年くらいボランティアに育てられます。その後訓練を受けるのですが、訓練途中で見込みのない犬は一般家庭で飼われることになります。
介助犬も、できたタイミングで褒めるという方法で訓練をしていきます。人との信頼県警が大切なので、訓練士とも信頼関係を築きながら訓練をしていきます。
ほとんどが英語の短い単語で、約500の指示を覚えます。そして様々なシーン、場所にトレーナーと一緒に行ったり犬にいろいろ教えながら人間関係を築きます。
その後利用者と共に合同訓練をするという流れです。
警察犬・麻薬探知犬・災害救助犬の訓練方法
警察犬はにおいを追跡したり識別したり、犯罪の抑止力をして警察犬と共にパトロールをしたり、麻薬の探知をしたりすることが仕事です。
まずはトレーナーと仲良くなって、信頼関係を築くところから始まります。
信頼関係ができれば複縦訓練や足跡の追跡訓練、匂いの選別訓練や麻薬の探知訓練を行っていきます。
できたら褒めることを繰り返して、ストレスがないように訓練をしていくのです。
訓練をするにはトレーナーと信頼関係を築くことが重要なんですね。
それと叱るのではなく、できたらそのタイミングで褒めてあげるようにして、犬にとってストレスなく訓練することが、訓練中ものちの仕事にも有効なことがわかりました。