また、今夏は熱中症の予防だけでなく、新型コロナウイルスの予防も必要です。
「冷房しながらのこまめな換気」が重要になってきます。
そこで気になるのもやっぱり電気代。
せっかく冷やした部屋の空気を換気して入れ替えたら、電気代が増えてしまうのでしょうか。
今回は、エアコンはつけっぱなしの方が省エネになるのか、換気する時はどうすればいいのかを紹介します。
エアコンのつけっぱなしは省エネか?
エアコンを冷房運転する場合、つけっぱなしにするべきか、こまめにオンオフするべきか。
ダイキンが行った実験では以下の結果になっています。
実験1 時間帯による違い
時間帯 | つけっぱなし 消費電力 | こまめにオンオフ 消費電力 | 外出時間 |
日中 (9:00~18:00) | 0.37kwh | 0.40kwh | 35分 |
夜 (18:00~23:00) | 0.34kwh | 0.27kwh | 18分 |
日中は、35分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が安い。
夜は、18分までの外出であれば、エアコンを「つけっぱなし」の方が安い。
という実験結果になっています。
これらを一つの目安として、例えば日中は30分程度の外出ならエアコンをつけっぱなしにし、夜間はこまめに停止させるといった調整を行うことで、お得な運転が出来ると考えられます。
実験2 1日中つけっぱなしにした場合
1日中エアコンをつけっぱなしにした場合、
1日の消費電力量は「つけっぱなし」が5.7kWh、「こまめにオンオフ」が4.4kWhです。
なんと、「つけっぱなし」の方が消費電力(電気代)が大きくなりました。
実験1でもあるように、外出する時間の長さによってどちらがお得か変わってくるので
30分を超える外出の場合には、エアコンの運転をOFFにした方が消費電力量は小さくなると言えそうです。
換気をする時は、どうすればいいか
エアコンをつけっぱなしにすると、換気ができないのが問題です。
一般的なエアコンは室内の空気を循環させて冷やしているので、ほとんどの機種は換気の機能を持っていません。
しかし、窓を開けて換気をすると外の温かい空気が部屋の中に入り、室温が上昇してしまうため、どうしてもエアコンにかかる負荷が大きくなり、電気代が高くなってしまいます。
換気をしつつ、冷房効率にも配慮するには、どうすればよいのでしょうか。
換気時はエアコンつけっぱなしでOK
換気時のエアコンの運転はどうすべきなのか。
エアコンは電源を入れた時に最も電力を消費するため、一般的に推奨されている1時間に5~10分程度の換気であれば、つけっぱなしにしておいた方が省エネになると考えられます。
室内で健康で快適に過ごすためにも、窓開け換気時はエアコンをつけっぱなしがオススメです。
電気代が気になるなら、フィルター掃除も忘れずに
エアコンのフィルター掃除はどのくらいの頻度でやってますか?
エアコン内部のフィルターが目詰まりすると、部屋を冷やす力が小さくなるため、部屋を冷やすのに多くの電力が必要になります。
フィルターを1年間掃除をしないでいると、消費電力が約25%も増加するといわれています。
省エネ対策としては「2週間に1回以上」掃除をすることが推奨されています。
フィルターもこまめな掃除を心がけましょう。
フィルターの掃除方法
フィルターのほこりは、掃除機で丁寧に吸いとるか、汚れがひどい時には、中性洗剤をとかしたぬるま湯で洗って日陰でよく乾かしましょう。
オール電化ってお得?ガス併用とどちらの方がいい?比べてみよう!
オール電化にすると光熱費が安くなるって聞いたことがありませんか?
光熱費が高いなと思ったときや、新築やリフォームの際に迷うところですね。
オール電化にすると毎月の光熱費は減りそうだけど、それまでガスを使っていた給湯器やレンジ台なども買い替える必要があるので、その初期費用のことも含めるとどうなのでしょうか?
そこで、オール電化とガス併用のどちらのメリット・デメリットを交えながら、オール電化にするほうが良いのかどうか、解説していきましょう。
オール電化のメリット
メリットは以下の通りです。
- 毎月の光熱費を安くできる
- 安全
- 災害時のリスクを少なくできる
毎月の光熱費を安くできる
まずは「毎月の光熱費を安くできる」ということですが、オール電化の家庭とガス併用の家庭の光熱費の差はあります。電力会社が公表した調査によると、オール電化にした場合、2人家族だと約13,000円で、3人以上になると約14,000円程度で、家族が一人増えても500円程度増えるくらいです。
しかし総務省の家庭調査では、ガスと併用の場合は毎月の電気代とガス代の合計が16,000円程度と出ているので、毎月約2,000円オール電化の方が安くなることがわかります。
オール電化にすると、毎月の使用料に従って課金される「従量電灯プラン」ではなく、昼間は割高ですが夜間は安くなるという「オール電化向けプラン」が用意されています。
そのプランを活用して、できるだけ夜間に電気を多く使うようにすれば、お得に電気を使うことができ光熱費を抑えることができます。
安全
次にオール電化は「安全」ということです。
オール電化にすれば調理を使うレンジ台もIHクッキングヒーターを使うことになります。
ガスだと消し忘れたり、火が油や袖口などに燃え移ると火事になる可能性がありますが、IHクッキングヒーターだと火が出るわけではないので、火が何かに燃え移るということはなく安全に使えます。
災害時のリスクを少なくできる
大地震や台風などの災害が起こると、水道屋ガス、電気といったライフラインが使えなくなることがあります。
過去の大地震の際には、電気の復旧の方がガスよりも早く復旧したという事実があるので、オール電化にした方が早く日常生活に戻ることができます。
また、エコキュートや蓄電池を使用していると、停電が起きてもしばらくは電気やお湯を使うことができるというメリットもあります。
オール電化のデメリット
デメリットは以下の通りです。
- 初期費用がかかる
- 停電になるとすべてがストップする
- 昼間の電気代が高い
- 強い火力で調理する中華料理などには不向き
初期費用がかかる
オール電化にする場合は、エコキュートとIHクッキングヒーターを購入する必要があります。エコキュートの本体価格だけで安くても30万円程度と工事費がかかってきます。IHクッキングヒーターも5万円くらいで、どちらも工事費が別途必要になります。
エコキュートは夜間に湯を温めてためておくのですが、そのためのタンクの分のスペースも必要で、結構場所を取ります。
新築やリフォームで設置をすれば、そのための場所の確保もしやすいでしょう。
停電になるとすべてがストップする
オール電化はすべての熱源が電気です。ガスよりも早く復旧するとはいえ、蓄電池も併設されていない場合は、停電になるとすぐに電気が使えなくなります。
湯を沸かすレンジ台もIHで電気でないとつけることができないので、湯を沸かすこともできず復旧するまでは不便になってしまうのです。
昼間の電気代が高い
オール電化専用の電気料金プランがありますが、それは夜間は安いけれど昼間は割高に設定されています。昼食や夕食の準備をしたり、日中にお風呂に入るような生活をしている場合は、毎月の電気代も高くなる可能性があります。
強い火力で調理する中華料理などには不向き
IHクッキングヒーターは火を使わずに安全に調理ができますが、ガスレンジほどの火力が出ません。そのため中華料理など強火での料理をするときは、ガス火が懐かしく感じられることがあるでしょう。IHには向かない鍋もあるので、事前確認が必要です。
ガス併用のメリット
メリットは以下の通りです。
- 初期費用が安く済む
- 必要な量のお湯を沸かして使うことができる
- オール電化よりも安くなることもある
- 電気よりも早く使用できる
初期費用が安く済む
初期費用というのはオール電化にするときのエコキュートとIHクッキングヒーターを導入するためにかかるコストのことです。
ガス併用の場合は、ガス給湯器やガスコンロが必要ですがエコキュートやIHクッキングヒーターよりも安く導入できます。
必要な量のお湯を沸かして使うことができる
エコキュートの場合はたまっている湯を使い切ってしまえば次に溜まるまで使うことができませんが、ガス給湯器の場合はいつでも好きな量の湯を沸かすことができます。
オール電化よりも安くなることもある
オール電化の電気料金プランは昼間の電気代が高く設定されているので、昼間に多く使う場合はガスの方が安くなる可能性があります。
電気よりも早く使用できる
ガスコンロやガスヒーターなどスイッチを入れるとすぐにつきますが、電気の場合は温まるまで時間がかかります。エネルギー効率はガスの方が良いということです。
ガス併用のデメリット
デメリットは以下の通りです。
- 火事の恐れがある
- プロパンガスは割高
- 復旧に時間がかかる
火事の恐れがある
ガスの場合は直接火を使うので、何かに燃え移って火事になる恐れはあります。
プロパンガスは割高
都市ガスは比較的安価で使用できますが、プロパンガスの場合は使用料金が高めになるので、費用の面からみればオール電化にした方がお得といえます。
復旧に時間がかかる
災害時に電気もガスも止まってしまったら、電気の方が早く復旧しガスが遅くなります。しかし電気を使って湯を沸かしたり調理をする方法もあるので、復旧しない場合は電気器具を応用することができます。
災害時、都市ガスは復旧するまで使えませんが、プロパンガスは、災害でも関係なく使えることはメリットになります。
オール電化はエコキュートやIHクッキングヒーターの導入をしなければいけないので初期費用がかかりますが、夜間に電気を良く使うようにすれば、毎月の電気代が安くなります。
災害時も電気の方が早く復旧するので、オール電化の方が良いのですが、プロパンガスを使用している所では災害に関わらず、ガスがなくなるまで使うことができるというメリットがあります。
結論としては、それぞれのライフスタイルや好みによって、オール電化にしても良いし、ガス併用にしても良いということです。