日米のプロ野球史上「ほぼ初めて」といえる投打の二刀流プレーヤー、大谷翔平選手のMLB3年目が始まりました。コロナ禍と労使紛争で異例の短さとなる今季MLBシーズンですが、久しぶりに投打でフル出場する大谷翔平選手がどんな活躍を見せるのか。
MLB序盤戦の大谷翔平選手の様子と最新の海外の反応を、先行きにやや〝暗雲〟も漂っているMLBの現状とともにまとめました。(出典:Wikipedia、各スポーツ紙)
大谷翔平2020最新海外の反応が気になる!
2018年にNPB日本ハムから、かねて憧れだったMLBのロサンゼルス・エンゼルスに移籍した大谷翔平選手。1年目はNPBと同様に週に一度先発登板、ピッチングの合間に3~4日間指名打者で試合に出るという文字通りの「投打二刀流」で鮮烈デビュー。
投手としては10試合に先発し4勝2敗、防御率3.31。打者では114試合に出場し打率.285、61打点、22本塁打の記録を残し、日本人選手としてはイチロー氏以来17年ぶり4人目となるア・リーグ新人王を獲得し、米野球界に衝撃の新風を吹き込みました。
右肘手術で昨季は打者専念
ただ慣れない環境で「頑張りすぎた」ことの帰結なのか、大谷選手は18年6月に右肘の内側側副靱帯を損傷。三か月近く投手の登板を控える時期が続き、9月の再検査でトミージョン手術を受けることを決意。オフに手術し翌19年は投手としてはリハビリを重ねる毎日となりました。
しかしそこはさすがの「二刀流」。トミージョン手術を受けた通常の選手と異なり、大谷翔平選手は19年は打者専念で試合に出場。日本人初のサイクルヒットを達成、2年連続二桁本塁打を放つなど、このシーズンも106試合出場、打率.286、18本塁打とまずまずの成績を残して終えました。
二刀流復活、本塁打連発
そして今年2020年。大谷選手3年目のシーズンはコロナ禍という未曽有の世界的惨事に見舞われ、労使対立も加わったためMLBは四か月遅れでようやく7月下旬に開幕。60試合という超緊縮の異例なシーズンとなる中、大谷選手は開幕戦で指名打者としてスタメン出場しました。
今季も1年目とほぼ同様に、週1回の先発登板の合間、3~4試合は指名打者として出場するパターン。打者としては日本時間8月3日までに、6試合に出場し打率.148といまひとつ調子が上がらないものの、2試合連続で3ランを放つなど、相変わらずの豪快な打棒は健在のようです。
↓大谷の今季第一号本塁打
↓大谷の今季第二号本塁打
投球面はかなり不安も…
ただ問題は、リハビリ明けで最も注目されている投球面です。エンゼルス首脳陣は、これまでにだれも経験のない「投手・打者の一人二役」選手のリハビリとあって、通常のトミージョン手術明け投手以上に、極めて慎重に大谷投手のトレーニングを進めてきました。
当初のプランでは5月中にも先発復帰する予定でしたが、開幕が遅れリハビリ計画も変更に。実戦登板を予定していたマイナーリーグもコロナ禍で中止になったため、模擬登板としては「身内同士」の紅白戦数試合しか投げられないなど、調整が十分でないまま公式戦のマウンドに上がる形になってしまいました。
そうした影響もあったのか、7月26日、アスレチックス戦で693日ぶりにMLB先発登板を果たしたものの、1回途中1死も取れず3安打、3四球、5失点で降板し敗戦投手に。
8月2日の二度目の登板では、初回は8球で三者凡退に抑え上々の立ち上がりかと思われましたが、2回に5四球で2人押し出しになり降板。二度の試合計2イニングで防御率は37.80。球速も途中から突然落ちるなど不安は払拭されないままでした。
日米ファンを心配させる「投手大谷再起」に、米メディアでは早くも「打者専念論」が浮上。「元から二刀流に反対」というある記者は「大谷はMVPを取れる打者。投手としてはサイヤング賞まではいかないがまずまずだろう。しかし両方やるとどちらもできなくなる」と、打者だけに絞るよう主張しています。
しかし、大谷選手本人は記録云々よりも、投手も打者もこなす二刀流自体に強いこだわりがある様子。短い今季シーズンの中でどこまで復調できるか、今後も注目されます。
ではそんな大谷翔平選手について最新の海外の反応はどうなのか、次に見てみましょう。
大谷翔平2020最新海外の反応まとめ
- 投球は前回に比べマシだったけど、球速が遅いのは気になる
- 本当に、何とか打者と投手で成功してほしいよ
- ローボールホームランはイチローのような、アイアンショットのような…ショーヘイかなり凄い!!
- ピッチングは、はっきり言ってよくない感じだ
- エンゼルスの打撃ランナップはかなりしっかりしてる。今年は見るのが楽しいよ
出典:YouTube
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
- 大谷翔平の3年目スタート。投打の二刀流が復活したものの結果は…
- 打者では芸術的な2試合連続本塁打。ただ打率は1割台と出足低調
- 投球では2試合で計2イニング終われず降板。球速遅く心配の声多数
大谷選手復活の行方をはじめ日本人選手から目が離せないMLBですが、ここにきて大きな「暗雲」が立ちこめてきています。7月末ごろから各球団で選手ら多数にコロナ陽性者が発生。カージナルスやマーリンズが試合を延期したほか、今季欠場を決めた選手も相次いでいるのです。
MLBでは「7回制ダブルヘッダー」「60試合消化できなくても勝率でプレーオフを実施」など、何とか公式戦を進めるべく対策を打ち出していますが、さらに選手の感染が広がれば途中での打ち切りも現実味を帯びます。大谷選手のようなケガ明けのプレーヤーにとっては、とりわけ調整が難しいシーズンになりそうです。
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