プロ野球の頂点を決める日本シリーズ2020。3戦目まではパリーグを独走で制した福岡ソフトバンクホークスがセ覇者・巨人を圧倒しています。
日本シリーズ4連覇へ早くも王手と「最強軍団」ぶりを遺憾なく発揮しているホークスですが、パ・ファンの間では「今年ホークスが日本一になったら、真の最強球団はロッテだと証明される!」との囁きが。
実はホークスが最近唯一負け越している「天敵」こそ千葉ロッテマリーンズなのです。なぜホークスはロッテに弱いのか。その要因を探ってみました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)
ホークスがロッテに弱い?対戦成績は?
10月以降独走状態に入り、最終的に二位ロッテと14ゲーム差で優勝。CSでもロッテを連勝で下し、日本シリーズでも3戦目まで圧勝中と全野球ファンから溜息が漏れるばかりのホークスですが、そんな「絶対王者」にもアキレス腱が。唯一苦手にしているチームがロッテです。
対戦成績は、昨年が8勝17敗とパリーグ5球団中唯一の負け越し。今年も11勝12敗1分けとやはりリーグで唯一負け越し。何とこの二年間で計49回戦って29回も負けている「大の苦手チーム」になっています。
ホークスのロッテ戦成績はこの2年間で勝率4割ちょっと。しかも最終的にはぶっちぎり独走優勝だった今年でさえ、ホークスは序盤の6~8月に対ロッテ戦は引き分けを挟み5連敗。9月にも4連敗を喫し、「どうやっても、逆立ちしても勝てない」悲惨な有様でした。
なぜホークスはロッテに弱いのか?
「V9巨人」とも比較されるほど「強すぎ!!」とファンがうなるホークスですが、どうしても勝てない相手、それがロッテ。なぜホークスはこんなにもロッテに弱いのか。ズバリ4つの理由を考えてみました。
球をよく見極められる
今季、リーグで投手3冠のエース千賀、2冠の石川両投手の先発陣、最多HPモイネロ、守護神森投手ら鉄壁の救援陣。リーグ唯一2点台の防御率を誇る圧倒的投手力のホークスですが、ことロッテに対しては四球を連発。球を見極められて苦しみました。
ロッテはどの打者も追い込まれても粘って選球。リーグ1の491四球を選びましたが、うち4分の1近い111個がホークスから。ホークスは走者をためて傷口を広げる悪循環に陥りました。
苦手投手が複数
一方本塁打数、長打率ともにリーグNo1の強力ホークス打線ですが、ことロッテ相手には「天敵投手」が複数いました。筆頭は今季楽天から移籍してきた美馬投手。今季は二桁10勝を上げた勝ち頭でしたが、このうち半分の5勝がホークスからでした。
また今季9勝の二木投手もこのうち3勝がホークスから。まさに「ホークスキラー」の2投手だけで8勝を稼いだ形となりました。
敵首脳陣に〝丸裸〟?
今でこそホークスの天敵ロッテですが、実は18年までの対戦成績は大きく勝ち越していました(18年15勝9敗1分、17年18勝7敗など)。それがなぜかこの2年黒星が急増。その背景には「ロッテ首脳陣に手の内が丸裸にされている」との見方があります。ロッテは18年に井口現監督が就任。井口監督といえばかつてのホークスの主軸打者でホークス野球を知り尽くす男です。
さらに首脳陣には鳥越ヘッド、吉井投手コーチ、的場戦略兼バッテリーコーチ補佐、大隣二軍投手コーチ、清水バッテリーコーチと元ホークスの主力選手や今のホークス一軍メンバーを育てた名伯楽がズラリ。「癖や弱点がすべて把握されているに違いない」とファンから訝る声が絶えません。
そして選手が意識過剰に…
とはいえそこはプロの厳しい世界ですから、過去のしがらみは絶って勝負に徹するはず。コーチや選手の移籍は日常茶飯事であり、各球団とも対策は当然講じています。
でもなぜかロッテ戦になると「打てない、打たれる…」。井口監督と同期で親しい元ホークス主力OBの柴原洋さんは、「弱みを読まれてるんじゃないか」とホークス選手が意識過剰になっている一方、ロッテ側も「絶対負けない」と毎回気合い十分で、精神的な影響がこの差を生んでいるのではないかと指摘しています。
ホークスはロッテ苦手?ネットの反応
- 西武戦、ロッテ戦怖くて生放送で見られず。勝った時だけ録画を後で見る弱虫ホークスファンです。いっぱい負けましたもん
- 今季ホークスとまともに渡り合ったチームはロッテと西武だけ
- 33-4事件が起きる前にホークスがロッテに下克上されたことを忘れてはならんぞ!
- そのロッテも今季西武楽天には大幅負け越し。なーんか相性ってあるよな
- この日本シリーズでホークスファンとロッテファンで一喜一憂してる感がなんか微笑ましいんだが!ww
出典:twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
- 日本シリーズで圧巻の強さのホークス。唯一最大の天敵は実はロッテ
- 2年計49戦で29敗と大の苦手。ファンは「結局日本最強はロッテてか(笑)」
- ロッテ打者は四球多く選び投手も勝ち星量産。ホークス意識過剰説も
かつて「ID野球」で席巻した故野村克也氏がヤクルト監督時代、日本シリーズで対戦した当時西武の工藤投手(現ホークス監督)は「野村さんは僕らが想像する以上に全てのデータを暴いてるんじゃないか」と疑心暗鬼になったといいます。
前出のOB柴原さんは、昨季までは、お世話になったホークス選手が試合前ロッテベンチの元コーチに挨拶に行った際などに、他愛ない会話の中でも知らず知らずにプレッシャーをかけられていたのではないか、とも指摘します。
プロの世界だけに力の強弱は紙一重。今季終盤ロッテはコロナ感染や故障者でハンディを抱える不利もありましたが、ホークス選手が自信を持って試合に向かった結果、10月以降の対戦ではほとんどホークスが勝利。さて来季はどうなるか、このライバル2チームの戦いはこれからも続きます。
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