NPB中日のアリエル・マルティネス捕手が5日、東京ドームで行われた巨人戦で初スタメンマスクをかぶり、プロ初安打など4打数3安打の猛打賞で攻守に躍動し、勝利に貢献しました。
日本のプロ野球では非常に珍しい外国人捕手のマルティネス選手。今季の活躍が期待されますが、ところで長いプロ野球の歴史で、過去に外国人捕手は何人いたのでしょうか。歴代外国人捕手の一覧や、印象的な過去の選手をピックアップしてみました。
外国人捕手は歴代でプロ野球にわずか数人
中日のマルティネス捕手はキューバ出身の24歳。18年に中日と育成契約しました。190cmの大柄捕手として捕球や送球の猛特訓を受け、日本語も懸命に習得。2年間の2軍での実績が認められ、今月1日に支配下登録を勝ち取りました。
1軍戦では途中出場を含めてほぼ毎試合マスクをかぶるようになり、自慢の強肩で盗塁を阻む場面も。9日までに6試合に出場し、14打数7安打、打率.500と好調をキープ。リードや投手・内野手とのコミュニケーションも日本語と身ぶり手ぶりでしっかりこなしています。
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20年ぶりの外国人捕手出場⚾
\A.マルティネスが見事な強肩で盗塁阻止💪
⚾プロ野球・公式戦(2020/7/4)
🆚巨人×中日
📲#DAZN でライブ中#dragons #中日ドラゴンズ #ドラゴンズ pic.twitter.com/gkQBkbApAp— DAZN Japan (@DAZN_JPN) July 4, 2020
ただマルティネス捕手のような外国人捕手は、100年を超える長いプロ野球の歴史でも大変珍しい存在。野球の捕手は、投手との会話・サイン交換などの細かいやり取りはもちろん、守備の要でもあり、ベンチからのサインを野手に伝えたりフォーメーションを指示するなど「グラウンド上の監督」のような役割も果たします。MLBなどと違い、日本人選手がほとんどのNPBでは言葉の壁からどうしても「外国人捕手」は活躍しにくいのが実情です。
野球専門メディア「full-count」などによると、マルティネス捕手以前に捕手登録で1軍マスクをかぶったのは91年のディアズ選手(ロッテ)まで遡るそうです。延長戦などで捕手が足りなくなり、急きょ助っ人野手がマスクをかぶった例などはあるものの、捕手登録で先発出場した外国人は数人程度しかいないようです。次項で、メディア報道で確認できた過去の外国人捕手の一覧と、印象的な選手をご紹介しましょう。
印象的な外国人捕手
歴代のプロ野球チームでも数人しかいない希有な外国人捕手。その一覧と、印象的な選手の紹介コメントは以下の通りです(出典:full-count、Wikipediaなど)。
■マイク・ディアズ(1989~1992年、ロッテ)
メジャーから外野手として入団、毎年3割30本超の本塁打と頼れる助っ人でしたが、3年目は当時の金田監督の発案で捕手登録に。座ったまま牽制する「メジャー流強肩」を披露してファンを驚かせました。
■デーブ・ニルソン(2000年、中日)
マルティネス捕手の「先輩」として20年前に中日へ強打の捕手として入団。「ディンゴ」の愛称で知られ、MLBでは野茂英雄氏とバッテリーを組んだこともある実績で知られましたが、成績が振るわず18試合で退団。しかも捕手出場は1試合だけでした。
■バッキー・ハリス(1936~38年、名古屋軍、イーグルス)
NPB史上初の外国人選手として知られ、捕手として戦前の36年に中日の前身・名古屋軍に入団。37年に「後楽園イーグルス」へ移籍し、MVPに輝くなど活躍しました。
■チャーリー・フッド(1953年、毎日)
■サル・レッカ(1954~55年)
ロッテの前身の一つである「高橋ユニオンズ」に入団。主にクリーンナップを任され、打率は低かったもののリーグ4位の23本塁打を放ち存在感を見せた選手。
■チャーリー・ルイス(1954~55年、毎日)
■ロン・ボトラ(1960~61年、近鉄)
捕手として入団しながら投手に転向した異色の選手だったとか。
■ニック・テスタ(1962年、大毎)
<捕手登録ではないが臨時にマスクをかぶった選手>
■ドン・ブッサン(1955年、トンボ ※外野手)
■エイドリアン・ギャレット(1977~79年、広島 ※外野手)
■フランシスコ・キャブレラ(1994年、オリックス ※内野手)
↓(おまけ)米国MLBで活躍した「外国人捕手」城島健司氏
マルティネスが捕手!ネットの反応
- 谷繁元信「木下拓を筆頭に加藤らとの争いになるが、2、3年かけて育てるならA・マルティネスを正捕手にするのはアリだと思う」
- 僕は、キャッチャー目線で見る野球が好きだなー
- マルティネス、プロ初打点。婚約者の誕生日両手でハートマーク
- 彼女が来日できてて安心しました…!今日こそはお立ち台でヒロインしてほしい
- 熱いもの感じる。中日ドラゴンズの希望の星❗️ポテンシャルを考えれば3割30本も狙えます
出典:Twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
- 中日のA・マルティネスが初スタメンマスクで猛打賞とブレイク
- 非常に珍しい外国人捕手。NPBの長い歴史でも過去数人程度か
- マルティネスはディアズ以来30年ぶりの1軍捕手。支柱になれるか
そもそも中日は、日本では大成しにくいとされる外国人捕手をなぜ育てたのでしょうか。中日は以前からキューバ球界と太いつながりがあり、キューバの「至宝」リナレス氏も同国の海外派遣プロ選手の第一号として中日でプレーしました。そのリナレス氏が、引退後は中日スカウトやコーチとしてキューバ選手の〝相談役〟に。
マルティネス捕手もリナレス氏の紹介で、将来性ある大型捕手として育成することになったそうです。中日には他にもビシエド、R・マルティネス選手らキューバ人が多く、プレー及び生活面でA・マルティネス捕手にはまたとない好環境になっているようです。
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