NPB春季キャンプが終盤となり、本来は今月23日からオープン戦が始まる予定でしたが、コロナ禍の影響で今年のオープン戦は3月2日スタートに変更されました。
それまでの間は、当初組まれていたゲームは「練習試合」として行われます。ん?オープン戦ってそもそも練習なんじゃないの?「練習試合とオープン戦」って分ける意味ある?と思われる方も多いかもしれません。今回はプロ野球の「オープン戦」と「練習試合」の違いについて分かりやすく解説します。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)
オープン戦と練習試合の違いはある?
例年2月下旬から3月下旬まで行われるNPBのオープン戦。今年も当初は同じ予定でしたが、コロナ感染拡大を受け大都市部などに政府の緊急事態宣言が出された上、主なキャンプ地の沖縄県も独自の緊急事態宣言を2月28日まで延長。このため、NPBでは2月中の同県内でのオープン戦(観客入り)をすべて無観客の練習試合に切り替えることを決めました。
具体的には日本ハム―楽天、ヤクルト―巨人などの2月中の計10試合のオープン戦を練習試合に変更して実施。オープン戦は3月2日の「オリックス―ロッテ」「ソフトバンク―中日」が初戦になり、3月21日まで、主に各球団本拠地球場で行われることになりました。
ではプロ野球におけるオープン戦と練習試合の違いとは何なのか、次項で分かりやすく解説してみます。
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違いを分かりやすく解説
野球ファンの間でも「分からん」と疑問の声が多いNPBのオープン戦・練習試合の違い。両者にはどんな区別があるのでしょうか。
NPBの公式用語では、オープン戦は「春季非公式試合」と呼ばれます。これはシーズン公式戦、ポストシーズン戦と同じくNPBの管理下にあるプロ野球の興行試合です。オープン戦の特徴、公式戦との違いは以下の通りです。
【NPBオープン戦】
・リーグに分けず12球団間で行われ順位も1~12位で発表
・入場料を設け観客入りで行う
・試合ルールはほぼ公式戦と同じ
・公式記録員が公式記録を残す
・同点でも9回で終了
・支配下登録以外の育成選手も出場可
一方、練習試合は以下のような定義となっています。
【プロ野球練習試合】
・NPBは関与せず、両球団の合意のみで開催・運営される
・入場無料や無観客で行われることが多い
・韓国、台湾、社会人のチームなどとも試合できる
・ルールは両球団で合意できれば設定自由
このように、試合の「公式度合い」「自由度」が両者の大きな違いといえそうです。ほぼ公式戦に近く、選手や関係者全員が仕上がり具合を微調整するオープン戦に対し、練習試合は文字通り色々なことを大胆に試す〝実験場〟だともいえます。
各球団はこの両者をうまく戦略的に使い分けることも多いようです。例えば3月のオープン戦は、もう開幕直前なので首脳陣は1、2軍の振り分けを最終判断する重要な機会。また先発投手陣は本番ローテに合わせて中6日で逆算して登板するため、オープン戦の大半は殆どの選手にとって「実戦モード」です。
つまりオープン戦ではもはや若手有望株の「お試しテスト」などはしにくいわけですが、ここに練習試合を挟むことで「1軍当落線上の投手・野手にもう一度チャンスを与え、先発やスタメンで使ってみる」といったことが可能になります。
オープン戦と練習試合の違いに戸惑うネットの反応
- 昨日職場で、オープン戦と練習試合の違いについて上司(巨人ファン)に説明を求められた
- 練習試合であろうがオープン戦であろうがとにかく勝ちに拘ってもらいたい
- オープン戦は普通の公式戦と同じレギュレーションで戦うのに対し、練習試合は同じ代走を1試合に4度途中出場させるみたいな無茶も許される!
- オープン戦が無観客になったら、なぜ練習試合に変わるのか?とか、ワイに聞かれても…
- 勝てば喜ぶし、負けてもシーズン中じゃないから全然平気。それが練習試合。シーズン中と同じ仕様でちゃんと応援や球場の施設を楽しめるのがオープン戦。どっちも一年で一番楽しい時期w
出典:twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
- コロナ禍のため2月のOP戦は練習試合に切り替え。OP戦は3月から開始へ
- そもそもOP戦と練習試合の違いとは?「同じじゃないの」とファン疑問
- NPB管轄の興行で記録も残るOP戦。練習試合は両軍合意で開催、自由度高い
公式戦に近くほぼ毎日のように組まれるオープン戦。最近はドーム球場が多いため少なくなったものの、雨天中止などが続くと「1週間試合がない」といった状況にもなり得ます。
先発ローテが決まっている投手にとっては、登板が空くと調整に支障を来すことにもなりかねません。そこで練習試合を臨機応変に入れることで実戦登板が確保でき、コンディションを保てる効果にもなります。各球団にとってこの2種類を有効に使い分けられるか否かが、開幕ダッシュへも重要な鍵になるかもしれません。
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