メジャーリーグの安打王ピート・ローズが1984年にコルク入り不正バットを日常的に使用していたという疑惑が持ち上がりました。野球賭博でメジャーを永久追放されたピート・ローズへの海外の反応はどうなんでしょう?
擁護する声はあるのでしょうか?執念を燃やした永久追放処分の解除は水泡に帰したのでしょうか?
ピート・ローズの不正バット疑惑の報道
ピート・ローズ(79歳)の不正バット疑惑の報道の詳細は以下です。
モントリオールエキスポスのグラウンドキーパーであったジョー・ジャマー氏の証言によれば、ピート・ローズは1984年のエクスポス時代にコルク入りバットを日常的に使用していました。
「オリンピック・スタジアムのビジター用のクラブハウスでバットにコルクを詰めた。」
「彼がバットに栓をしているのを見た。」
「彼は私を部屋の左側のドアに連れて行き、防水シートの下に(コルクバット製造)機械があった。」
「クラブハウス責任者(グリーンバーグ)はローズが20年間バットを栓で留めていたと言っていた。」
「彼は、ピート・ローズが安打の打者(王)だから誰も彼をチェックしなかった。」
MLBルール6.03(a)(5)によれば、
野球で飛距離を改善するよう、異常な反応を引き起こすように変更、改ざんされたバットを使用または使用しようとした場合は違反となる。
これには、パラフィン、ワックスなどの物質を含ませたり、表面を平らにしたり、釘で固定したり、くぼみを持たせたり、溝をつけたり、または覆ったりしたバットが含まれます。
コルクのバットを使用する利点は、バットが軽量化され、バットをより速く振ることができます。
ピート・ローズの経歴
ピート・ローズは1984年のエクスポスで、95試合に出場し、72安打を放って、史上2人目の通算4000本安打を達成し、打率0.259であった。
その後、選手兼監督としてレッズに招聘され、4192安打を達成、メジャー記録を更新し、安打王となり、この記録は現在まで破られていない。
1989年8月24日、レッズの監督時代に、野球賭博をやっていたことが発覚し、メジャーリーグから永久追放処分を受けた。
賭博について、本人が自伝で認めています。
その後、3度の永久追放処分解除の申請を行ったが、選手時代にも野球賭博をやっていたことが発覚するなどで、いずれもコミッショナーから却下されてきました。
ピート・ローズの永久追放処分解除への3回にわたる執念を次の表で見てみましょう。
今回の疑惑は、これまでの賭博疑惑と違い、これが真実であれば、記録を達成した安打数に直接かかわる疑惑であり、倫理的な問題はもちろんルール違反として、メジャー最多安打記録を取り消されかねません。
永久追放処分どころか、彼の名がメジャーから完全に抹消される恐れさえあります。
ピート・ローズの不正バット疑惑に海外の反応は?
- 私はこのような人が本当に嫌いです。犯罪が明るみに出るのに36年も待った人々は何と思うか?間違いだと証明するか、牢屋に行ってくれ!
- ピート・ローズはとても面白い人です。何度か会ったことがあるが、彼は陽気なひとです。 しかし、正直なところ、ピートは誇り高い人物とはいえません。…だから、彼がコルクのバットを持っていたとしても、私は驚きません。
- 野球には、ブラックソックスの時代にまでさかのぼる不正行為の歴史があります。以来、ステロイド、サンドペーパー、軟膏、スピットボール(唾液やワセリンを塗る)、コルクバット、(最近の)テクノロジー…野球は「汚い」スポーツですか?
- ピート・ローズがコルクのバットを使ったことにいくら賭けます?
- まさかピート・ローズがルール破りをしますかね?私はまだこの男が殿堂入りを鼻であしらうようなことはしないと思う少数派です。
出典:ヤフコメ
まとめ
- 野球賭博で、メジャーを永久追放された後も、新証拠が出るたびに、裏切られてきた野球ファンには、ピート・ローズを擁護しようとする声はほとんどない
- ピート・ローズは永久追放処分回復に3度も申請するなど、執念を見せていたが、今回の疑惑で、すべて水の泡となった
- 不正バット疑惑はこれまでの野球賭博と違い、メジャーの安打王そのものへの打撃となり、真実出ればメジャーから、名前が抹消されてもおかしくない
メジャーリーグでの不正疑惑は、最近のアストロズのハイテクを使った球種の盗み撮りなど枚挙にいとまがありません。
ピート・ローズは賭博好きで知られており、これまでは、罪を認めていることや彼の実績を考えて永久追放処分は厳しすぎるのでは、との声も一部にありましたが、今回の疑惑が真実であれば彼にとってメジャーでの存在自体を消してしまうほどの決定打となります。
それにしてもこれだけ数々の不正発覚の歴史を持つメジャーで、ストイックに野球を追い続けて、日米通算とは言え、最多安打の偉業を成したイチローの偉大さに改めて頭が下がります。