スプリット契約とは意味は?山口以外の事例は?

スプリット契約とは意味は何でしょう?日本では聞いたことがありません。
2021年2月に山口俊投手がMBLジャイアンツとの契約でスプリット契約が結ばれたと報道され
気になった言葉でありますが
山口俊選投手以外の事例はあるのでしょうか?

まったく知らない言葉だったわ!

スプリット契約とは意味は?

スプリットという英語は「Split」で辞書には「分裂, スプリット, 破れ目, 決裂, 一派」といった言葉があります。

そしてMBLで言う「スプリット契約」とは以下のようにまとめることが出来ると思います。

将来メジャー昇格期待のある選手で(招待選手)
メジャーに昇格した場合の昇給もあらかじめ決めた契約のこと

です。

アメリカで、メジャーリーグとマイナーリーグで異なる給与を得るために選手と交わす契約です。
スプリット契約の選手は、メジャーリーグの名簿に登録されている間は、メジャーリーグの給料の日割り計算分を受け取ることになります。つまり、メジャーのレギュラーシーズンの日数183で彼のメジャーリーグの給与を割り、メジャーリーグに登録されて過ごした日数を掛けることによって決まります。

メジャー契約(FA経由、契約延長とも)は、ギャランティー契約であって、契約により約束された金額の全額が保証されているのに対し、マイナー契約は、ノンギャランティー契約であって、保証されていません。

これに対し、スプリット契約はシーズンの途中でマイナー契約からメジャー契約に切り替わった場合に、その分について、メジャー契約での金額を保証するという中間的な契約となっています。

1軍と2軍の入れ替えが頻繁な日本では考えられず、一度契約を交わすと双方が契約に縛られるアメリカ社会独特の制度であると言えます。

魂のスピリットじゃないからね。スピリチャルみたいになっちゃうからね

MLB公式戦に出場できる選手登録枠の開幕ロースターは、アクティブ・ロースター26人枠(2020年)に入る、または拡大ロースター40人枠(球団支配下支配下に)に入るかしないとメジャー契約を結ぶことができない非常に狭い門となっています。

球団としても、有望選手はたくさんいるなか、「この選手を切り捨てるのは勿体ないな…」という
とどめておきたい選手がいるわけであります。

山口投手は、昨季、ポスティングシステムでブルージェイズに2年契約総額635万ドル(約6億6700万円)で移籍しましたが、結果を残せず、ブルージェイズのメジャー40人枠から外れ、自由契約となっていました。

これに眼をつけた米大リーグのジャイアンツと、山口選手がマイナー契約を結び、スプリングキャンプに招待選手として参加することになります。

この契約はスプリット契約で、メジャー昇格となれば年俸が引き上げられます。
なお、今季の年俸は保証されており、これはブルージェイズが負担します。

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スプリット契約の選手

スプリット契約の米選手から見てゆきましょう。

レンジャーズは2015年12月に捕手クリス・ヒメネスと1年のスプリット契約に合意しました。この契約により、ヒメネスはメジャーリーグのロ-スターに入ることにより、2016年には、975,000ドルの給料を得ることができました。
それまでは、マイナーで、510,000ドル前後でしたので、この契約により結果的に年俸は倍近くとなっています。

2014年 510,000ドル
2015年 507,500ドル
2016年 975,000ドル

メジャー挑戦した日本選手で、スプリット契約した選手はどうだったでしょうか。

2007年桑田真澄投手は、当時39歳でパイレーツに所属していた桑田真澄投手は、再契約を締結する時にスプリット契約となりました。
契約内容は、前年のマイナー契約時と同条件であるものの、予めメジャー昇格時に年俸が上がる契約となっていました。

松坂大輔投手は、2013年にインディアンスとマイナー契約を締結しキャンプに参加した時もスプリット契約を結んでいました。

その他、2013年川崎宗則選手、和田毅投手も招待選手となることで、スプリット契約を狙った事例があります。
川崎宗則選手の場合、年俸はマイナーが約6000万円でメジャー昇格すると約1億円となり約4000万円のUPが条件となっていたと言われています。

桑田真澄投手は2008年に引退、松坂大輔投手、和田毅投手とも、2015年にはソフトバンク復帰となっており、その後、大リーグで登録されて活躍することはありませんでした。

スプリット契約から這い上がって、メジャーに定着するのは、相当困難なことだと想像されます。

頑張るしかないわね!

スプリット契約についてのネットの反応

  • 山口俊がサンフランシスコ・ジャイアンツとスプリット契約ですか。招待選手より優位だけど、スプリングトレーニングの結果が全てだけに勝ち取ってほしい。過去に桑田真澄も同じ内容でメジャー契約出来ただけに続いてくれ
  • 山口俊、そりゃ年棒肩代わりならどっかとるよね スプリット契約、メジャーで見られるかも半々なのかしら
  • 山口俊アメリカのジャイアンツでスプリット契約決まったのか!良かった、スプリット契約とはいえ来年プレーする場所があるのは巨人ファンとして嬉しい。スプリット契約で大変だと思うけど今年の屈辱を晴らすような活躍を祈る!
  • スプリット契約って、スプリットメインで投球すると言う契約かと思ったら違った
  • 松坂大輔投手も2013年にインディアンスとマイナー契約を締結しキャンプに参加しましたが、このときはスプリット契約だったようです。

出典:ヤフコメ

メジャー晩年が多いけど、これを打ち破ってほしい
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まとめ

  • スプリット契約とは将来メジャー昇格期待のある選手で、メジャーに昇格した場合の昇給もあらかじめ決めておく契約のことで、メジャー契約とマイナー契約の中間的な存在
  • メジャー挑戦した日本人選手では、桑田真澄、川崎宗則、松坂大輔、和田毅が日本復帰や引退する数年前に契約した
  • メジャー復帰、定着には相当の困難が伴うと思われるが、今年の屈辱を晴らすような活躍を祈るとの期待の声あり

アメリカが契約社会ゆえの独特の制度だと思います。
筆者の経験でも数か月アパートに滞在する場合でも、読み切れないほどの厚さの契約書にサインする必要がありました。
契約書にないと、すぐ弁護士を雇って、訴えられるからでしょうね。

いずれにせよ、スプリット契約で再度の挑戦のチャンスを得たと考えて、山口俊投手には夢の実現に向かって邁進してほしいところです。

昨季は、コロナ禍の影響で、初めての挑戦に大きなハンディがあったのではと想像されます。
今季のメジャーがコロナの影響なく、開催され、存分の力を発揮できる場となることを祈りたいものです。

せめていい条件で挑戦させてあげたい

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