久々にJリーグの話。今シーズン始まった直後にこんな記事を書いた。
私は川崎フロンターレのファンではないが、志向するサッカーは支持していた。攻撃的スタイルのチームがタイトルを取ればトレンドになるし、その先にある日本代表の強化にも繋がると信じていたからだ。
しかし、最近の試合を見る限り、今シーズンも川崎フロンターレのタイトル獲得は難しいなと思ってしまう。いや、遠慮がちに「思ってしまう」言ったが、実際のところ無理だろう。
以下少し細かくまとめていく。
川崎フロンターレが優勝できない理由
1・守備が強いチームに対して分が悪い
先月4/24(日)にホームで行われた浦和レッズの天王山。結果は0-1で惜敗に見えるが、実際は決定機もチャンスもほぼない完敗である。ACLを戦っている浦和レッズよりコンディション面は有利だったにも関わらず、あの完敗試合は痛すぎた。
・西川のスーパーセーブがなければ
・あのプレーは完全にPKだった
・大久保嘉人の調子が良ければ
そんなことを言えればまだ救いようがあったが、攻撃サッカーをピッチで展開することができなかったことが何よりの問題。
24日、首位攻防戦で川崎フロンターレは浦和レッズに0−1で敗れた。この日の浦和の勝因は「猛烈なプレス」だったと筆者。川崎…
4/2(土)の鹿島アントラーズ戦でもほとんどチャンスを作ることができてない。その光景は、2014年のブラジルワールドカップのロシア戦を思い出す。ポゼッション率は高いけど、決定機は限りなく少なかったあのゲームを見せられてるよう。つまり、川崎フロンターレのサッカーは弱者にしか通用してないのが現状なのだ。
2・キャプテン中村憲剛のパフォーマンス
ここ最近の中村憲剛のパフォーマンスはあれれ?というシーンが目立つ。GWの影響で連戦が続いていることもあるだろうが、細かいミスが目立つし、周囲と噛み合ってない。特に昨日行われたベガルタ仙台戦でのブレーキ具合は目を覆いたくなる酷いパフォーマンスに終わってしまった。暑さの中のデーゲーム、年齢(35歳)も影響ないとは言えないが、まだまだ老けこむ選手でもない。ただ、パフォーマンスの改善を待つよりも、そろそろ京都から移籍してきた原川力とのターンオーバーも考えるべきだろう。
3・膠着状態を打破する術が実はない
川崎フロンターレ名物の“等々力劇場”
アディショナルタイムにゴールを決め、スタジアムの雰囲気が最高潮に達する素晴らしいシーンだと思う。ただ、言い方悪くすると仕留めるのに時間が掛かり過ぎている。今シーズンは第6節の鳥栖戦で大久保嘉人が劇的なゴールを決めて最高潮に盛り上がったが、現在の鳥栖をギリギリで倒している姿に王者らしさは感じられない。昨年まではレナトという怪物クラスの選手がいたので何とかなったけど、大久保嘉人、小林悠に加えてあと一人いないと今後も厳しい戦いが続くだろう。
打開策として、サイドバックで使う機会の多いエウシーニョを一列前に上げるべきだと思うが。。
4・大島僚太に感じるモヤモヤ
昨年、開幕直後の大島僚太を見て、直ぐにでも代表に呼ぶべきだと思った。川崎の中盤といえば、中村憲剛が仕切ってゲームメイクされていたが、大島の存在が出てきたことでリズムの決定権も二分された。そのパフォーマンスは柴崎岳にも負けてないと感じさせてくれたが、そこからの成長曲線がよろしくない。モヤモヤする。五輪予選ではそこまでの存在感は発揮できなかったし、川崎でも中村憲剛に遠慮がちに見えるパス捌きに終始してしまっている。昨日行われたベガルタ仙台戦で決めたゴールのようにシンプルに捌くだけではなく、ゴールに絡む動きがもっとほしい。
現代のセンターハーフはシーズン6〜10点は取っているし、大島だってその力は十分ある。大久保嘉人に遠慮しすぎずにプレーできるか否か。五輪が何かのキッカケになれば良いが。
5・谷口彰悟のベストポジションはどこか?
日本代表にも選出された谷口の使いどころが定まってないのが気になる。本職はボランチでありながら器用さを買われてサイドバックやセンターバッグもこなしてるけど、コレジャナイ感が強い。で、本職のボランチで考えた場合、守備は激しさが足らないし、パス捌き能力は中村憲剛と大島僚太に比べたら・・・という感じ。熱狂的な川崎サポーターはどう思っているのだろうか?
こんなところ。
最後に
同じく攻撃サッカーを志向していたはずのガンバ大阪はすっかり中途半端なチームに成り下がり、FC東京に至っては残留争いに巻き込まれる可能性だってある。それだけに川崎フロンターレには期待していたが、ここ数試合を見る限り、無理なんだろうなと。今週末には現在絶好調の柏レイソルとの試合を控えているが、いよいよボロが出ると考えている。さて、どうなるか。。。
2016.5.8 追記:柏レイソルに勝ちました!
2016明治安田生命J1リーグ・ファーストステージ第11節が8日に行われ、柏レイソルと川崎フロンターレが対戦した。 …
2017.12.02 追記:2017年のJリーグ優勝しました!