DeepL翻訳の中国語和訳を比較!Google翻訳越えは嘘か本当かの結論

ドイツDeepL社のDeepL翻訳が、AIによるディープラーニング(深層学習)を使い、Google翻訳越えしていると評判です。
本当でしょうか?

三峡ダム崩壊についての中国語の記事やネットの反応を日本語訳して、DeepL翻訳とGoogle翻訳を実際に比較してみました。

どのくらいの実力か楽しみ!

中国語和訳のDeepL翻訳とGoogle翻訳を比較

DeepL翻訳(ディープエル)とGoogle翻訳の公開時期、翻訳エンジン、特徴について比較しました。

DeepL翻訳Google翻訳
翻訳エンジンAIによるディープラーニング(深層学習)ビッグデータを活用した統計的機械翻訳
対応言語英語、日本語、簡体字中国語など11言語100以上の言語
公開年2017年8月翻訳システム公開2006年公開、2016年翻訳アルゴリズムにニューラルネットワーク使用
日本語対応2020/3/19日本語と簡体字中国語が加わる中国語は2006年公開時から。日本語は2006年公開御後しばらくたってからと推測。
無料版文字数制限(テキスト)5000文字5000文字
特徴日本語⇒英文では関西弁など方言も可能カメラを使ってテキストを翻訳。
マイクに向かって喋った言葉を即座に翻訳。
スマホが通訳代わりになる。

DeepL翻訳は、2017年に公開され、2020年3月には、日本語と簡体字中国語(中国大陸)も加わりました。

一方、2006年に公開したGoogle翻訳は2016年に「ニューラル機械翻訳」技術(AIを用いて、脳神経回路をまねたネットワーク回路によるディープラーニング)、画期的に和訳の精度を上げ、非常に日本語らしくなったと評判になりました。

DeepL翻訳の評価はUSメディアでは、「翻訳スピードは他社の翻訳ツールに遜色なく、精度とニュアンスは他に勝る」と評され、DeepL自身が行ったGoogleを含む日本語翻訳比較テストで、1位だと公表しています。

筆者は、中国のネットの反応などの記事の予備翻訳で、これまで、Google翻訳を活用してきましたが、どうしても意味不明の部分や日本語らしさの点で不満が残り、英訳と比較対照しながら、最終的に日本文を完成させざるを得ませんでした。

そこで、今話題の「三峡ダムが崩壊か?」との微博(中国版ツイッター)での記事とそれへのネットユーザー(網友)のコメントについて、実地に比較を試みました。

選択肢が増えるのは良いことだ!
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三峡ダム中国記事で比較

钧正平氏が掲載した「本当に歪んで変形しているのは一部の人の心です」の記事
(原文)

【#钧评#:真正扭曲和变形的,是一些人的内心】每年夏季,关于三峡大坝的各种质疑甚嚣尘上,“大坝崩溃”等谣言在有的境外媒体口中更是老生常谈,危言耸听。所谓扭曲、变形等各种胡扯早已被反复打脸,令人发笑。事实上,此次汛情中,每年被一些境外媒体“溃堤”几百次的大坝,已累计防洪运用5次,极大减轻了长江中下游防洪压力。真正扭曲和变形的,是一些人的内心。

黄色の部分が問題のある個所です。

(DeepL翻訳)
毎年夏になると三峡ダムの話題で持ちきりになり、一部の海外メディアでは「ダム決壊」などの噂が目を疑うほど日常化しています。 いわゆる歪曲や変形を繰り返していて笑えてくる。 実際には、洪水の状況は、いくつかの外国メディアの “崩壊 “ダムの数百回で毎年、累積洪水制御が大幅に長江の洪水制御の中間および下流域への圧力を減らす、5回使用されています。 本当のゆがみや変形は、一部の人の心です。

(Google翻訳)
毎年夏になると、三峡ダムについてのさまざまな質問が激しくなり、「ダムの崩壊」などの噂は、一部の外国メディアではさらに決まり文句で警戒心を強めています。 ゆがみや変形など、あらゆるナンセンスが繰り返し叩かれ、人々を笑わせます。 実際、この洪水状況では、毎年いくつかの外国メディアによって数百回「バースト」されたダムが5回洪水制御に使用され、揚子江の中流と下流の洪水制御への圧力が大幅に軽減されました。 本当に歪んで変形しているのは一部の人の心です。

(筆者訳)
毎年夏になると三峡ダムの話題で持ちきりになり、一部の海外メディアでは「ダム決壊」などの噂が目を疑うほど日常化しています。 いわゆる歪曲や変形について繰り返して叩き、笑えてきます。実際の洪水の状況というのは、いくつかの外国メディアによって、毎年数百回”崩壊 “したはずのダムが、累積すると5回にわたって、洪水の制御に用いられ、長江の中間および下流域への洪水圧力を減らした。 本当に歪んで変形しているのは一部の人の心です。

(比較)
前半部分の、「話題で持ちきりになり」「噂が目を疑うほど日常化しています」「・・・笑えてくる」で、DeepL翻訳の日本語らしさが際立っています。
逆に後半部「累積洪水制御・・・」は意味が取りにくくなっており、「バースト」訳を除けば、Google翻訳が上回っています。

三峡ダム記事への中国ネットの反応で比較

(原文1)

默默大夜猫 : 尤其是台湾媒体。。。每年都要各种抹黑报道

07月21日 10:35
(DeepL翻訳)
特に台湾のマスコミ。 毎年、あらゆる種類の中傷報道が行われています。

(Google翻訳)
特に台湾のメディア。 。 。毎年様々なスミアレポートがあります

(比較)
DeepL翻訳が優れています。特に中傷報道というのはうまい訳だと思います。

(原文2)

就知道夹来夹去 : 台🐸们造谣三峡大坝都成固定节目了。日常造谣三峡变形日常诅咒三峡溃坝

07月21日 10:35
(DeepL翻訳)
三峡ダムの噂は恒例となっています。
日替わりの噂三峡変形 日替わりの呪い三峡ダム崩落

(Google翻訳)
三峡ダムについての台湾の噂はすべて、固定されたプログラムになっています
毎日の噂、三峡の変形、三峡ダムの故障の日常の呪い

(筆者訳)
台湾で三峡ダムのデマを飛ばすのは恒例となっています。
日常的に三峡が変形しているとデマを飛ばし、三峡ダムが崩落すると呪っている。

(比較)
🐸など図が入ると、DeepL翻訳は、飛ばしたり、不安定になるようです。
両者とも、ネットユーザーのきちんとしていない文は苦手のようです。

(原文3)

格子向你扔了两个陀螺 : 这个谣言,我从小听到大,然而三峡大坝就是好好在这里,就问那些恨国,气不气

07月21日 10:37
(DeepL翻訳)
この噂は、私は大きく聞いて育った、まだ三峡ダムはここでちょうど良い、ちょうどガスかどうか、国を憎む人々に聞いてください

(Google翻訳)
私は子供の頃からこの噂を聞きましたが、三峡ダムは永遠にここにあるので、国を憎んで息を切らしている人に尋ねます

(筆者訳)
私は子供の頃からこのデマを聞いてきましたが、三峡ダムはずっとここにあります。ですから、国を憎んでいる人に(何に)怒っているのか尋ねます。

(比較)
両訳とも動詞「気」: 怒るが訳せていません。特にDeepL翻訳は意味不明です。

DeepLは考えすぎてしまうのかしら?
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DeepL翻訳とGoogle翻訳比較へのネットの反応

ここでは英文⇔日本文翻訳についての反応を見ました。

  • 両方使っていますが、どちらも得手不得手がありますね。勝手に訳が抜けるのは両方ありますが、DeepLの方が勝手に訳を追加する例は少ないと思います。
  • 状況に応じてGoogleとDeepLを使い分けて翻訳していますが、自分の感想としてはどちらも一長一短だと思います。ただ、DeepLの方が自然な日本語に翻訳される分、DeepLを評価する方が多いと思う。
  • DeepL確かに優秀ですが、たまに勝手に訳し抜けすることがあるのと、流暢すぎるので抜けがないか、訳が適切か逐語チェックしにくいという問題もありました。使いこなそうとすると意外と不便。
  • まぁグーグル先生の方が使い勝手はいい。DeepLは比較的正確ではあるが金を出さないと文字数?の制限あるから一気にコピペでできない時がある。ただ正確だと言っても今のところ図抜けてと言うほどではないかな?
  • 翻訳の実力って表面的な流暢さにはなくて文構造や文意が正確に把握できるかどうかのほうが大事だと思う。それはまだどちらの翻訳も不完全だからチェックをしながら使う。そのような使い方だとDeepL翻訳のほうが一見流暢だけどGoogle翻訳のほうが直訳だから使いやすいと感じる。

出典:ヤフコメ

使う人の目的や、やり方次第という事か

まとめ

  • 英文同様、中国語の日本語訳についても、DeepL翻訳の方が、Google翻訳より日本語らしい場合が多い
  • 中国語記事などしっかりした文章については、DeepL翻訳は、こなれた日本語に訳すが、ネットのコメントなど少々荒れ気味の文章などではGoogle翻訳に比べても、まったく意味が取れなくなる場合がある
  • どちらにも一長一短あり、使い分けが必要とのコメントが多いが、最終的に文の正確性を自分でチェックするなら、意訳するDeepL翻訳より直訳的なGoogle翻訳の方が使いやすいとの意見があった

今回筆者は初めてDeepL翻訳を使用してみました。
確かに、Google翻訳より日本語的な表現で訳す場合が多いと感じましたが、抜けがあったり、文が乱れると、意味不明になってしまう印象が残りました。

一番大事な原文の内容に正確かどうかを最終的に自分でチェックし、修正するなら、使い慣れてるということがあるかもしれませんが、Google翻訳かなという気がします。

もっと良い日本語表現にしたいという場合に、DeepL翻訳も使ってみるのが良いかもしれません。

最後に試しに、筆者の得意な関西弁がうまく英文に訳せるかを試してみました。
(原文)

あんた何してんねん
あほとちゃうか

(DeepL翻訳)
What the hell are you doing?
I wonder if you are a fool

(Google翻訳)
What are you doing
Are you foolish?

ここでは、DeepL翻訳の方が一枚上手のようです。

東北弁でもOKなのかしら
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