コロナ禍で1年延期された東京五輪2021。まもなく開幕です。
今回は、見逃せない五輪種目の一つ「ボクシング」を取り上げます。「最低限ここさえ分かればOK!」な、ボクシングのルールをわかりやすく解説しましょう。(出典:Wikipedia、東京五輪公式など)
ボクシングのルールをわかりやすく解説
五輪では伝統種目の一つ、ボクシング。今活躍中のプロのスター世界チャンピオンたちも、多くが若い頃は五輪を夢見て頑張っていたそうです。
東京五輪のボクシングルールは、プロのそれとはかなり違います。まずは「ここだけ知ってれば東京五輪観戦は完璧!」なポイント3つをご紹介しましょう!
【ポイント1】3分3ラウンド
プロボクシングは最長12Rと非常に長いのが特徴ですが、五輪は短い!「1ラウンド3分間」の時間は同じなものの、ラウンド数は3回で終了です。
【ポイント2】勝敗決着法は様々
勝敗の決着法は概ねプロと似ています。ダウンして10カウントたっても試合続行不能な場合はKO(ノックアウト)。3Rで決着しない場合は5人のジャッジ(プロは3人)が採点して判定。
このほか、明らかな実力差があると判断された時や、負傷で医師が継続危険とみなした場合にレフェリーが試合を止めるレフェリー・ストップ・コンテスト(RSC)、一方が3回の警告(減点)を受けて失格になるケース、選手らが試合放棄する「アバンダン」などがあります。
【ポイント3】青か赤シャツ、女子はヘッドギア
プロと違うもう一つの大きな点は「着けるもの」。男女とも自分のコーナーの色のシャツ、トランクス、グローブを着けることが義務。全身赤か青一色になります。さらに女子はヘッドギアを着用します。
格闘技としてのボクシングの「醍醐味」は「攻撃は拳と拳だけ、上半身のみ」というシンプルなルールにあります。
この制約が逆に「猛打」「高速連打」「一瞬のカウンター」「足を使ったアウトボクシング」「パンチを当てさせない防御技術」など多彩な攻撃スタイルを生み出し、奥深さの源になっています。
なお東京五輪では階級数も変わります。前回リオ五輪では男子10階級、女子3階級でしたが、IOCの「男女種目を均等に近づける」という方針に則って、今回は男子階級が2つ減り、女子は2つ増えました。
ボクシング日本代表選手
いかがでしょうか、東京五輪のボクシングのルール、わかりやすくお伝えできたでしょうか。観戦準備をさらにバッチリにするために、以下に我らが日本代表選手をご紹介しましょう。
【男子】
・田中 亮明(たなか りょうめい)岐阜県出身、27歳。駒大卒、中京学院大中京高教員。フライ級。ジャブやストレートなど手数の多さが持ち味の経験豊富なサウスポー。3階級制覇王者田中恒成選手の兄。あの井上尚弥選手との対戦経験もあります。
・成松 大介(なりまつ だいすけ)熊本県出身、31歳。東農大卒、自衛隊所属。ライト級。力強い左のパンチで圧力をかける経験豊富なサウスポーです。
・岡澤 セオン(おかざわ せおん)山形県出身、25歳。INSPA。ウェルター級。ガーナ人の父を持ち、中学まではレスリング選手。ディフェンスが持ち味のサウスポー。
・森脇 唯人(もりわき ゆいと)東京都出身、24歳。法大卒、自衛隊所属。ロンドン五輪金の村田諒太選手(現WBA世界王者)以来、2大会ぶりのミドル級代表。長身から繰り出す力強いパンチと俊敏な動きが持ち味。
【女子】
・並木 月海(なみき つきみ)千葉県出身、22歳。花咲徳栄高卒、自衛隊所属。フライ級。元世界王者・内山高志さんに憧れてボクシングを始めたサウスポー。小柄ながら軽快なフットワークと左ストレートが武器。
・入江 聖奈(いりえ せな)鳥取県出身、20歳。日体大卒、日体大所属。フェザー級。漫画の影響から小学生でボクシングを始める。右利きで右ストレートや左ジャブが得意。左のパンチにも威力。
ボクシング最新SNS
↓ボクシングルール動画
引用:https://2020.yahoo.co.jp/event/bx/outline
(おまけ)村田諒太ロンド五輪金の名シーン
\ オリンピック感動の名シーン /
ロンドン2012・ボクシング男子ミドル級🥊大学教職をしながらトレーニングを積んできた村田諒太選手。日本人選手によるボクシングでの金メダルは、48年ぶりの快挙となりました👏@Tokyo2020jp #Tokyo2020 pic.twitter.com/8NyDczg3Yv
— オリンピック (@gorin) June 26, 2021
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
- 東京五輪ボクシングはプロと違い3分3Rの短時間決戦。1Rから全力勝負
- 青赤ウェアやヘッドギアも特徴。勝敗決着はKOなどプロとほぼ同じ
- 田中恒成兄の亮明、岡澤ら男子、天心友人の並木ら女子代表にも期待
五輪ボクシングの金メダル獲得数では1・2位のアメリカ、キューバが断トツ。世界の2強として突出しています。ただ近年は中国やインド、カザフスタンなどアジアの存在感も徐々に拡大。
日本ではまだですが、世界では2016年から五輪にプロの参加が解禁されました。2月に行われたエキシビション「LEGEND」など、日本でも徐々にプロアマの交流が深まっているようです。
将来は、果たしてプロの世界王者が五輪金メダルを同時に目指すような形になっていくのでしょうか。
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