遊戯王(本来は「遊☆戯☆王」ですが、ここでは「遊戯王」と書かせていただきます。)の作者、高橋和希さんが2022年7月に沖縄県名護市の沖合でおぼれて亡くなっているのが見つかりました。
当時はシュノーケリングの装具を身に着けていたということなので、シュノーケリング中に亡くなったのではないかとされていましたが、人命救助のために亡くなった可能性が高いと、10月14日、海上保安庁から発表がありました。
特に20代から40代の男性なら、遊戯王のことをよく知っているという方が多いでしょう。
「遊戯王」は週刊少年ジャンプで連載されていた漫画で、カードゲームの人気も衰えませんね。
子どもたちに大人気だった「遊戯王」の作者高橋和希さんは人命救助のために亡くなったとは、もともと優しい方だったのでしょう。
ここでは、次のことをまとめてみたいと思います。
- 遊戯王はどんな漫画?
- 遊戯王はなぜ大人気なのか?
- 高橋和希さんはどんな方だったのか?
- 高橋和希さんの人命救助とは?
遊戯王ってどんな漫画?
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遊戯王は、1996年から2004年まで「週刊少年ジャンプ」で連載されていた漫画です。
遊戯王は、代表的なデュエルモンスターズをはじめ、ブレインズやゴーラッシュなどのシリーズがあります。
以下は、初代の遊戯王のあらすじです。
主人公はいじめられっ子だった高校生の「武藤遊戯」で、いじめていたのは同級生の「城之内克也」や「本田ヒロト」たちです。
しかし、リンチを受けていた城之内克也を助けたことで友達になり、本田とも仲良くなっていきます。ところが、武藤遊戯は8年前に祖父からもらった「千年パズル」を完成させたときに、「闇遊戯」が現れたのです。
闇遊戯とは、武藤遊戯のもう一人の人格で、周囲ではびこる悪人たちにゲームを仕掛け、負ければ罰ゲームを下すのですが、その時の決め台詞は「闇の扉が開かれた」です。武藤遊戯は、闇遊戯が要ることを知らず、城之内ら友達の前にも闇遊戯が現れるも、気づくことがありませんでした。
闇遊戯はどんどん悪と戦い、その戦いはトレーディングカードでの戦いとなっていきます。
次々に高いポイントを持つカードを活躍させ、世界最強のデュエリスト(決闘者)となって行くのです。最後には、闇遊戯は古代エジプトの「アテム」という王の魂であることがわかり、アテムは使命を終えて冥界に帰らなければいけません。
ただ、帰るためには、アテムと誰かが戦って勝つ必要があります。その対戦相手に「遊戯」が挑み、両者とも必死に戦った結果遊戯が勝ちます。
遊戯と闇遊戯は別れを告げ、闇遊戯は冥界に帰っていくことになります。(参照:Wikipedia)
このように初代の遊戯王は、友情を題材にしたストーリーとなっています。
遊戯王はなぜ大人気なのか?
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遊戯王が子どもたちにも人気の理由を挙げてみます。
- カードゲームができること
- 漫画は友情をテーマに描かれていること
- キャラクターが次々と新たに出てきて、かっこいいから
遊戯王の人気は、なんといってもカードゲームができることです。
カードが先か漫画が先かと言えば漫画の方が先で、漫画の中で戦うシーンがありますが、途中からカードを使う対決になり、そこから対決はカードを使うようになりました。
そのカードが商品化されたというわけです。
カードが子どもたちの間で流行りだすと、漫画やアニメ・映画などでストーリーを知らなくても、カードゲームで遊ぶことができます。
漫画やアニメを知っていれば、なお楽しむことができますね。
デッキといわれる決まった形でカードをセットし、相手のカードと対戦をします。
デッキを構築するためには、カードを多く集める必要があるので、小学生の子どもたちには難しい面もありますが、持っている範囲内で遊ぶことは可能です。
しかし、逆にお金を持っている大人なら目当てのカードを入手しやすくなるので、それが子どもにも大人にも人気が衰えない理由にもなるのです。
カードにはバトルの主役である「モンスターカード」と、発動すれば効果を発揮する「魔法カード」、それにセットして次のターンで出す、という2ステップが必要ですが、大逆転のチャンスを持つ「罠カード」の3種類あります。
カードゲームのルールを知ると、友達と楽しく遊ぶことができますね。
次に漫画は友情をテーマに描かれていること、ということですが、子どもたち、小学生から大学生まで、学生にとっては特に「友情」は大切にしたいテーマです。
いじめる側といじめられる側の登場人物が、あることがきっかけに友達になっていきます。
このようなストーリーなら、子どもたちにも共感しやすくわかりやすいですね。
そしてキャラクターが次々と出てきてかっこいい、ということです。
真っ黒い体に赤い眼の城之内克也君の切り札「レッドアイズ」や、上を見上げて凛と立ち羽を広げている青い龍「ジャッジメントドラグーン」、漫画の中でも最強のモンスターとして登場する「青眼の白竜」など、特にドラゴンのモンスターは人気です。
高橋和希さんはどんな方?
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まずは高橋和希さんのプロフィールを紹介します。
- 名前:高橋和希(本名は高橋一雄)
- 生年月日:1961年10月4日
- 没年月日:2022年7月4日(推定)(享年60歳)
- 出身地:東京都
- 職業:漫画家(自称はデザイナー)
- 主な作品:遊戯王(1000対以上のモンスターをデザイン)
- 漫画家になった理由:子どものころから絵ばかり描いていた・「ウルトラマン」や「宇宙戦艦ヤマト」、小学生の時に見た「タイガーマスク」などの刺激を受けたこと
- いつ頃から漫画を描いていた?:中学生のころから趣味的に漫画を描き始め、高校生のころには漫画家になろうと決意していたとのこと
経歴
- 高校卒業後、ゲーム会社に就職し商業デザインの仕事をしながら、1981年「ING!ラブボール」が小学館新人コミック大賞に選ばれ少年サンデーに掲載される(ペンネームは雅はじめ)
- 本格的に漫画に打ち込むことを決意、アシスタントになる
- 1986年、「剛Q超児イッキマン」が週刊少年マガジンで連載デビュー(ペンネームは高橋かずお)
- 1991年、「天然色男児BURAY」が「週刊少年ジャンプ」に連載開始(ペンネームは高橋一雅)
- 1996年、「遊戯王」の連載が開始される(ペンネームは高橋和希)
この「遊戯王」が大人気となり、2004年まで連載されました。
そして連載が終了してもなお、遊戯王の人気はおさまらず、現在でも遊戯王のカードゲームのイベント・大会などが行われ、カードの売買も頻繁です。
過去にインスタグラムで、「安倍政権は売国政権、独裁政権で住みづらくなった」と書かれていたことがあり、そのあと謝罪をしたのですが、大炎上をしたということがあります。
高橋和希さんについては、このくらいしか情報は見つけられなかったのでした。
ただ、遊戯王という漫画は「友情」をテーマに書いています。
主人公が「友達を助けられなかった」ことを後悔したり、友達の「敵を取ってやる」という場面も多く見られ、友情や愛情にあふれた作品を書いているので、作者自身も友情を大切にするという心があるのではないかと思われます。
人命救助で亡くなったと判明
沖縄県名護市の沖で遺体で見つかってから約3か月、10月14日に海上保安庁の方から、
「高橋和希さんは、流されていった少女を助けようとして亡くなった」と発表されました。
当初はシュノーケルをしていて溺れたのか?と報道されていました。
それがわかった理由は、高橋和希さんと同じ海にいたアメリカ陸軍の将校ロバート・ブルジョ少佐の証言からです。
10月11日付けの米軍紙(星条旗新聞)に、ブルジョ少佐が海での状況を語った記事が掲載されていたそうです。
7月4日にブルジョ少佐がダイビングを教えようと恩納村の海に来たのですが、海はとても荒れていました。
その時、渦潮の中に引き込まれている人を3人見つけ、ブルジョ少佐はすぐに救助に行きました。
そこに高橋和希さんが、救助に加わったそうですが、渦潮から何度か浮上していたものの、姿が見えなくなったとのことです。
ブルジョ少佐は「彼はヒーローだ。人命救助をして亡くなったんだ」と米軍紙で語っていたそうです。
高橋和希さんは、おそらく、そこで渦潮にのまれて亡くなり、遺体が名護市沖まで流され、そこで見つかったようです。
この報道を受け、「本当に素晴らしい方」「最後まで立派でした」という賞賛のコメントがたくさんありました。
一方で、「訓練をしていない人が救助に行くべきではない」という、今後高橋さんのように亡くなったりしないための忠告のコメントもあります。
まとめ
遊戯王ではもともと友達を助けたり敵を討とうとして、悪のモンスターと戦っていますが、高橋和希さんは溺れている人たちを助けようと海と戦って亡くなられたのですね。
もし溺れている人を見つけても、荒れた海ならよほど泳ぎやダイビングの自信がなければ、救助に行こうという気になれないのが一般的だと思いますが、高橋和希さんは勇敢でした。
高橋和希さんが描いた遊戯王が今でも人気が衰えません。
遊戯王とは、友達のために悪と戦うことを決め、カードで戦うようになり、そのカードには次々と新しいモンスターが出てきて、子どもたちを楽しませてくれた漫画です。
そしてその人気が絶えないのは、「もともと遊戯王の漫画が友情もので共感が得やすいこと」と「カードゲームで子どもも大人も楽しめること」、それに「かっこいいモンスターがたくさんあった」ということでしょう。
高橋和希さんは、海でおぼれて亡くなりましたが、人命救助のために亡くなったことが判明し、「すばらしい」「最後まで英雄だ」という声と「自分が死ぬかもしれないなら行かない方が良い」という声など多くの反響がありました。