私がサッカー王国ブラジルの凄さを初めて感じたのは、小学校の頃に対戦したチームに一人のブラジル人がいたこと。
次元が違うとはこのことで、一人の少年に7、8人が抜かれゴールを決められるということを繰り返し、最終スコアは確か・・・15−0とか。見たこともないスコアに監督は『ブラジルの子がいたらそりゃあ負けるわな!ガハッハッハ!』と脱帽していた。
それからサッカー=ブラジルという図式が刷り込まれ、それ以前もその後のサッカー界を見てもブラジルは王国らしさを結果で証明してきた。
豪華なメンバーだったが。。。
先発で出るメンバーは常に豪華で、見るものを魅了し続けたブラジル代表だったが、2002年のワールドカップを優勝して以降は期待はずれの結果が続くなど、ここ数年少しずつおかしくなってきている。
スターはネイマール以外おらず、選手は地位よりお金を選ぶ傾向になり、競争力が決して高くないチーム・リーグへと移籍していく。レジェンドと呼ばれる選手たちからは苦言が目立つようになっていき、いつしかFIFAランキングも1位でなくて当然の状態に。見るものをワクワクさせ、圧倒的な強さを誇っていたブラジル代表はいつ見れるのか。
さよならサッカー王国。。。
本音は強いブラジル代表が戻ってきて欲しい。私は今、ロナウジーニョの存在を懐かしく思っている。振り返れば彼がいなくなってから、ブラジル代表=楽しいチームという印象を持たなくなった。
稀代のファンタジスタ
ロナウジーニョ。
トリッキーなプレー、憎めない笑顔、決定力とスター性を兼ね備えた選手で、私が長年追い続けている選手の一人だが、実は私の地元にもロナウジーニョはいた。
在籍していたのは『CLUB MOON』というチームで入場料は5,000円。スタジアムに入ると本家に勝るとも劣らない圧巻のプレーを見せてくれた。歯茎全開の笑顔で『はじめまして~あれぇ〜?見ない顔だね?』と初対面の緊張を解きほぐしてくれ、少し時間が経つと『あーあーなんだか喉乾いちゃった\(^o^)/』なんてお茶目さも兼ね備えていた。
極めつけは終了間際に『凄い面白い話あるから延長でいいよね?』とアディショナルタイムにゴールを決めて試合を延長戦まで持ち込ませる決定力。。。
見た目もやることも全てがロナウジーニョに似ていた彼女は、次第にドレスではなくバルセロナかブラジル代表のユニフォームを着てプレーするようになっていくなど、ノリの良さも本家同様。いつの間にかメニューにはブラジル料理のシュラスコが追加されていたり、彼女目当てで足を運ぶ人も多かった。
そんな栄光を味わったロナウジーニョだが、加齢と共にガチで可愛い子に主役の座を奪われ、知らぬうちに退団していた。メニューにシュラスコがないのを確認した時、世代交代の波は避けられないなと感じてしまった。さよならロナウジーニョ。
あれからもうすぐ10年になるが、彼女が本物のロナウジーニョ同様にチーム変われどサッカー(接客)を楽しんでくれていることに期待したい。