4月スタート日曜劇場
『ブラックペアン』
ここでは最終回の結末、
医療ミスの真相を書いてみようと
思います。
原作のネタバレとなりますが
真相をまだ知りたくない方は
ご注意を。
17年前の
渡海の父親と佐伯教授との因縁に
ついても書いてます。
ブラックペアン最終回の結末。医療ミスの真相
渡海の父『渡海一郎』は
極北大出身で同大学医学部に入学
する直前に、
東城大学医学部内科に招かれます。
現在高階権太が使うIVH(中心静脈
栄養輸液)は実のところ、
渡海一郎が確率した技術だった
のです。
渡海一郎はIVHを東城大学に導入しよ
うとしましたが、
先代の外科学教室の大林教授に、
睨まれます。
そんな時に、
IVHを積極的に使い始めたのは、
当時助教授だった
『佐伯清剛』だったのです。
渡海一郎と佐伯清剛の協力関係に
より、
順調にIVH手術導入も認められつつ
あった矢先、
二人の関係が崩壊する事件が
起こります。
国際学会発表のため、
佐伯は病院を留守にする中、
申し送り伝達がなかった患者
『飯沼達次』が緊急外来で受診。
実は、飯沼の腹部には
『ペアンが置き忘れられていた』
のです。
担当医 佐伯不在の中、
渡海は大林教授に再手術を直訴。
大林教授は佐伯から
『ペアンの留置について報告を
受けていた』のです。
当然、
大林教授は再手術を渋ります。
ですが、
“”佐伯が了承すれば再手術””という
ところまでこぎつけた頃
佐伯から届いた””電報””には
『飯沼氏のペアン摘出すべからず』
東城大学病院での立場を失った
渡海一郎はこの事件をきっかけに
県外の関連病院に、
飛ばされてしまったのです。
父 渡海一郎と佐伯教授の因縁を
知る渡海征司郎が、
天才外科医でありながら10年も
単なる医局員として、
佐伯外科に身を置き続けた理由は
ここにあったのです。
復讐を誓う渡海征司郎は、
病院長選挙を目前に控えた11月
国際学会の招待講演のため
佐伯教授始め 多数の医師が病院を
留守にすることになり…
病院には世良や高階など
若手医師らだけ残り
これが渡海にとっては
絶好のチャンスでした。
佐伯の留守を狙い、渡海は
17年前の父 一郎の復讐を果たすため
飯沼達次を入院させ
緊急オペを決行。
しかし
世良から緊急手術の報告を受けた
佐伯は手術を止めます。
渡海は父 一郎が見つけた医療ミス
の証拠を出し
『時を経て息子の俺が(ペアンを)
取り出し、あんた(佐伯)のミスを
明らかにしてやる』
と言い切りました。
ついに飯沼達次の体内からペアンを
取り出した渡海と高階ですが、
ペアンを取り出した途端に出血が
始まります。
高階が危惧した通り実は
『ペアンの留置は見落としでは
なかった』
という真相に気づきます。
急遽海外から駆けつけた佐伯は渡海に
謝罪
そして
渡海一郎とのことは不幸な行き違い
だったことを告白。
ペアンの留置はミスではなく
医療上やむを得ない措置だったこと
17年前 佐伯は仙骨全面静脈叢から
の出血を止められず、
やむを得ず体内にペアンを留置した
まま閉腹したのです。
事実を患者や家族に納得させる自信
がなく 状態を伏せて退院させたの
でした。
その後不運が重なり事態はこじれ、
・佐伯の海外学会中、年一度の術後
検査だけの飯沼が腹痛で入院
・スペインの田舎町に滞在していた
ために、
国際電話をかけるがなかなか繋がらな
くて連絡が取れず
・帰国した時には渡海一郎は既に
大学病院を追われていた
といった全ての真相を渡海は
佐伯自身から聞かされました。
『ブラックペアン』の真相
佐伯が手術の時、
常にブラックペアンを持つのは
自分への戒めだったのです。
佐伯が渡海一郎が離島の医師に
なってると聞き付けた時は既に
渡海一郎は他界
罪滅ぼしのため佐伯教授は
渡海征司郎を自分の手で一人前の
外科医に育てるため、
渡海を自身の教室に引き受けました。
真実を知った渡海に佐伯教授は
『お前を外科の正道に導けなかった
それだけが心残りだ』
と。
飯沼の出血点をついに見つけた
佐伯教授は、
ブラックペアンで吐血。
高階は再度のペアン留置を危惧する
が、佐伯教授は閉腹を指示。
佐伯教授のブラックペアン。
実は特注のカーボン製のため、
レントゲンに写らず火葬されたら
一緒に燃えて後には残らない物
でした。
今回の事態の責任をとり辞任する
という佐伯教授に、
渡海は自分が辞めると宣言。
佐伯外科教室を守ろうとする
渡海を世良は引きとめますが、
渡海は、
父の事も佐伯教授の事も分からな
かったが、
世良には自分の思いの一部を
残せたと告げます。
『世良、立派な外科医になれよ』
と言葉を残し…
ブラックペアンの続編説は?
その後の渡海や佐伯外科、
世良などが どうなったのか
気になりますよね。
しかし、
世良に関しても渡海にしても
他の作品には出ていないようです。
海堂さんはかなりのハイペースで
執筆されてるようなので、
今後『ブラックペアン20××』
なんてのが発行されるかもしれない
ですね。
ブラックペアンの一話から最終回までを簡単におさらい
新しく大学病院に赴任してきた高階
が、先進的医療器機『スナイプ』を
院内に持ち込み、
『スナイプ』はスキルを必要としな
いため、
誰でも手術することが可能になる
魔法のような新兵器
外科医の技術教育の変化を促進する
高階に対し、
技術重視の佐伯と渡海は、
真っ向から対立
だが佐伯と渡海、
実はこの両者
17年前の渡海の父と佐伯の間で
起こった事件によって因縁深い関係
だったのです。
そんな中スナイプ手術失敗例を作る
ため、
更に高階を試すことを、
佐伯教授は実行。
そしてラスト
渡海の、
佐伯に対する復讐の手術が行われ
ます。
結末で
『ブラックペアン』の意味する
真相は
佐伯が自身への戒めと分かり…
ブラックペアンの結末の評判は?
結末の評判を集めました
『医療の心は変わらないのだと
実感しました』『どの登場人物も人間味があって
好きでした』『佐伯教授が患者の体内にペアンを
残したのは医療ミスでなく故意
だった』『佐伯教授が患者の体内にペアンを
留置したのは仕方ない』『手法としてやむを得ない事で
あれば理解し合えるはず』『読んで良かったと思える作品』
原作を読んだ方々の評判は
患者に対し最善の医療法を即判断
実行した、佐伯教授を認める声多数
でした。
読み始めと終幕に近づくにつれて
登場人物に対する感情の変化が、
必ず起きてくる作品だと感じました。
重々しい医療作品かと思いきや、
実は人間味溢れる、
患者や仲間への真摯な愛を感じる作品
に感動します。
原作『ブラックペアン1988』も
ドラマと並行して閲読することを
オススメします。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。