2022年度も9月19日に「敬老の日」がやってきました。
毎年、この日に高齢者の人数などの統計が発表されます。
今年の65歳以上の高齢者数は3,627万人で、昨年よりもさらに6万人増えたとのことです。
総人口に対する割合は、29.1%で過去最高だそうです。約3割、10人中3人が65歳以上ということになります。
今後も増え続けるとのことで、2040年には総人口の3分の1を超える35.3%にも上るといわれています。
そして100歳以上の方が9万526人もおられるそうで、最高齢は2022年9月17日現在で115歳だそうです。
私個人も思いますが、皆さんも思うのではないでしょうか。
「健康で長生きしたい」または「健康なら長生きしたい」と・・・
周囲を見渡すと、85歳を超えていても元気で動き回っている方もたくさんおられます。
そこで、85歳以上でも元気で動き回れる方はどのように元気を保っておられるのか、秘訣を探ってみたいとおもいます。
自分の身近な人の例
ここでは私事になりますが、85歳以上でも元気な高齢者を2人紹介させてください。
1人は義母です。
義母は2022年9月で99歳になりました。来年は100歳になるので、9万人の中に入ることができます。
ただ98歳の時に立てなくなって、内臓も少し悪くなり入院、そしてついに施設に入ってしまいましたが、それでも「歩けるようになりたい」とリハビリを頑張っているとのことです。
立てなくなるまでは同じ敷地内に長男夫婦が住んでいて、食事の世話はお願いしているとは言うものの、毎日母屋の方に1人で暮らしていました。
もともと耳は聞こえにくく会話がしづらいということと、脊柱管狭窄症で歩きにくいということはありましたが、毎日押し車を押して周囲の散歩もできていました。
そんな義母を見ていると、長生きができる理由がわかる気もします。
今は施設にいるので同じようにはできませんが、家にいたときは朝4時ごろ起きて、新聞屋さんから直接新聞を受け取り、そこから2時間ほどじっくり新聞を読んで、大切なところはメモしたり切り取って残したりしていました。
また、確か90歳くらいの時に葬儀のお返しなどで頂くカタログギフトで、代わりに欲しいものをはがきに書いて出してほしいというので、「何が欲しいの?」と聞くと「地球儀が欲しい」と言ったことがありました。「90歳で地球儀?」と驚いたのを覆えています。
義母は田舎に住んでいますが、その地域では最高齢です。地域にも高齢者が集まっておしゃべりして楽しく過ごす「サロン」が開催されていますが、「女子会」だと言って参加しておしゃべりに花を咲かせたり、知り合いの人と家を行き来しておしゃべりをしたりと、とにかく誰かと話をするのが好きな人です。
さらに短歌を詠んだり、親せきの方や友人にはがきや手紙を書いて文通のようなことをすることも好きです。
そしてもう1人は88歳になる自分の父親です。
父は母に6年前に先立たれて一人になりました。
私が近くにひとりで住んでいるので、夕ご飯のおかずだけはできるだけ届けるようにしていますが、他の食事は自分で何とかしています。ただ義母と同じで耳が聞こえにくいので、補聴器は必要です。
実は母が亡くなったあと82歳の時に、40年間住んだ家を離れて今の家に引っ越してきました。
そんな高齢になって新しい土地に来て、(若いころには住んだことがあるのですが)なじめるか、一人で暮らせるか不安でした。
しかしもともと家にはじっとしていられないタイプで、運動したり誰かと喋ったりするのが好きな性格が影響し、新しい土地でも自らグランドゴルフができるところを探して参加したのです。
麻雀も好きなので、近くでできる麻雀クラブを探して参加し、現在も毎朝のグランドゴルフと週に2回の麻雀を楽しんでいます。
グランドゴルフで運動をし、麻雀で頭を使っていることと共に、知人を作ることもできたので、もうすっかりこの地域にもなじんでいるのです。
こんな義母と父親を見て、長生きの秘訣だと共通して言えることがあります。
それが、下記のとおりです。
- よく外に出ること
- 誰かと会って話すこと
- 好奇心が旺盛
- 興味のあることをすること
- 軽く歩いたり運動をすること
- それと、上記には書いていませんが2人とも「肉」が好きです。
ネットなどの情報からわかる長生きの秘訣
自分の身近にも健康で長生きの人がいますが、ネットでも健康で長生きの方の情報がたくさんありますね。
元気で長生きされた方の例を挙げてみます。
2017年に105歳で亡くなった日野原重明さんの場合
亡き院長「日野原重明」氏の危機管理は国家レベルと思った。 pic.twitter.com/r1rGZth89J
— どぼん (@dbn50) September 17, 2021
日野原重明さんは、生涯現役の医師として知られた方でした。
NHKの放送開始50周年の時に、当時94歳の日野原さんがゲストに来られ「健康の秘訣」を話された時の内容です。
1日24時間のうち18時間は本の執筆や会議への出席などの仕事や何らかのことをしているそうで、午前2時に寝て朝は7時に起きていたそうです。
しかも週に1回は徹夜の日もあったとか・・
3年先までかけるスケジュール長を持っていて、3年先まで予定が詰まっていたとも話しています。
また60歳ごろから毎日の運動を大切にしていたそうで、エレベーターを使わずに階段を使うとか、意識的に早足で歩くなどの運動を意識して行っていたそうです。
椅子に座って手を使わずに立ち上がるという運動も、毎日しているとのことです。
食事は、朝はオリーブオイルを入れたジュースと牛乳をコップ1杯、昼はクッキー2枚に牛乳コップ1杯、夜は週に2,3回のステーキと毎日魚を食べていたそうで、たんぱく質は大切と語っています。
何か病気が見つかっても、ある程度の生活の制限は仕方がないとあきらめてポジティブに生きることも大切にしているということです。
日野原さんの健康の秘訣をまとめると以下の通りです。
- 忙しい日々を送ること
- 運動を意識的に取り入れること
- 食事量は少なくても、たんぱく質はしっかり摂ること
- ポジティブに生きること
世界最高齢の女性、田中カ子(かね)さんの場合
【訃報】世界最高齢に認定、田中カ子さんが死去 119歳https://t.co/E9v38kJHiR
明治から令和まで五つの時代を生き抜き、世界最高齢に認定されている田中カ子さんが19日に死去したことが25日、分かった。福岡市が明らかにした。現福岡市の福岡県和白村出身。
(写真:共同通信社) pic.twitter.com/0oCbPwcfSc— ライブドアニュース (@livedoornews) April 25, 2022
田中カ子さんは、福岡県の方で世界最高齢の119歳まで生きられました。
45歳ですい臓がん、103歳で大腸がんを患いましたが、克服して119歳まで頑張った方です。
102歳のときからは施設に入所をしていますが、入所してから10年以上生活レベルは全く変わっていなかったそうです。職員にちょっかいをかけたり、娘や息子と同年代の80代、90代の入居者の人たちと楽しくおしゃべりし、移動もシルバーカーという補助器具は使っても車いすは使いません。
また夜もおむつなど使わずにトイレに自力で行き、お風呂でも洗えるところは自分で洗い、食事もスプーンを使って自分で食べていたそうです。
食事量も他の入居者と同じ様に、三食ともきれいに平らげ、食後のコーヒーも楽しんでいたようです。
それにサイダーなどの炭酸飲料が大好きで、特にお気に入りは「オロナミンC」でした。
しかし一日1本と決められていて、もっと欲しいといわれ、オロナミンCの瓶に別の飲み物を入れて渡すと、「違う」と指摘されたと施設の方が話していました。
うまい棒などのスナック菓子も好きだったそうです。
カ子さんはもともとメモを取ることが好きで、日々印象的なことがあるとメモに書いていたといいます。
40歳後半になり、兄の影響でキリスト今日に入信をしてからは、聖書や様々な本から得た知識や自分の思いをメモに取り、独特な人生訓を他の人にも見てもらっていたようです。
さらにオセロが強く、感じの穴埋めなどの学習プリントもいつも満点だったそうです。
晩年はこのような様子ですが、カ子さんの長寿の秘訣をまとめると下記のようになります。
- 楽しく、人とコミュニケーションをとること
- 自分でできることは自分ですること
- しっかりと食事を摂り、好きな飲み物も食べたり飲んだりすること
- メモを取ったり、自分で考えたことを書いて人にも見てもらい何らかの評価を得ること
- 勉強が好きで好奇心が旺盛なこと
まとめ
私自身の身の回りの長寿さんの話も書かせてもらいましたが、生涯現役医師の日野原重明さんや世界さん長寿のカ子さんの様子を総合し長寿の秘訣をまとめてみました。
- 好奇心旺盛で充実した日々を過ごすこと
- 肉などのたんぱく質や、好きなものを食べて、好きなものを飲むこと
- 自分でできることはなんでもすること
- 好きなことをしたり、他の人と交流して楽しく日々を過ごすこと
これらのことは、長寿を目指すだけでなく、どの世代の人も健康でいられる秘訣だと思いました。
誰でもいつかは老います。
できるだけ元気で長生きできるよう、みんなで頑張りましょう。