【事故の詳細】呪われてる?松本幸四郎が親子二代で…

松本幸四郎の転落事故について

2012年に歌舞伎役者の十代目松本幸四郎(当時は七代目市川染五郎)が舞台のセリから約3メートル下の奈落へ転落して大怪我をした事故がありました。

それだけではなく、父親である二代目松本白鸚(当時は九代目松本幸四郎)も同じ場所で転落事故を起こしてます。

このことから「呪われてるのでは…」と当時噂にもなりました。

今回はそんな松本幸四郎二代の転落事故についてまとめてみました。

市川染五郎、転落事故の詳細

その日は家元を当時勤めていた日舞松本流の記念公演を東京にある国立劇場で行ってました。

そしてその公演の自らの半生を踊りにした「あーちゃん」という演目に出演している最中に転落事故が発生。

転落事故が起きたのは開演してから30分が経過した午後6時37分頃、父の松本幸四郎さんも特別共演していて、父親の目の前での出来事でした。

市川染五郎さんは、鼓を持って打つ口まねをしながら後ろに下がりながら踊っていて、奈落の穴が開いているところに飛び込んだ直後舞台から姿を消しました。

奈落とは・・・

仏教における地獄、または地獄に落ちること。礼拝用言語のnaraka(ナラカ)を日本で音写したもの。一般的に物事の最後の所、どん底、ひどい境遇の意味もある。これが転じて、舞台演劇では、劇場の舞台や花道の床下にあるスペースを指す。「奈落の底」「奈落に落ちる」などの言葉も生まれた。

観客が急に舞台から役者が消えたので演出なのかと感じてましたが、その直後どん帳が下りてきて舞台が見えなくなり転落だと気付き騒然となります。

それでも演出だと思っていた客も多く、満員の客は舞台が再開するのを10分程度待っていたら、都合により公演を中止するとアナウンスが流れて、その日の公演はそのまま中止、客席はどよめきました。

舞台の関係者によると、市川染五郎さんは舞台の工法のセリから後ろ向きの状態で3メートル下の奈落に転落したと発表。

セリとは・・・

舞台の床の一部をくりぬき、その部分を上下に動かすことができる舞台機構のこと。セリにも大道具全体を上下させる「大ゼリ」、登場人物を上下させる「小ゼリ」、花道の付け根近くの「スッポン」などがある。

駆けつけた救急隊員の呼びかけに対しても、意識ははっきりしていて答えてましたが、体を動かせないまま近くにある大学病院に搬送、公演場所にいた妻や父の松本幸四郎さんも搬送先の病院に付き添って行きました。

全身の打撲や骨折などと診断されて、市川染五郎さんは長期の療養生活を余儀なくされました。

ですが、それから約半年後には、リハビリを経て歌舞伎役者として復活しました。

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息子は復帰したが今度は父・松本幸四郎が…

息子である市川染五郎さんの事故の約1年後に、今度はその父である松本幸四郎さんが客席に転落しました。

現場も息子の染五郎さんが転落した同じ東京の国立劇場だったため、「呪われているのではないか…」と噂され当時はTV番組のワイドショーなどで話題にもなりました。

ですが、この松本幸四郎さんの転落、3メートル以上の客席に転落したため大怪我が予想されましたが、実際はかすり傷一つも無く、奇跡的にも一切怪我はなかったそうです。

事故時、主演を努めていた幸四郎さんは、客席の間にある細長い花道を馬に乗って移動するシーンで、落馬して客席に転落。近くの客の話によると、約3メートルほどの高さがあり落ちた後に大汗をかいて息を切らしていたので怪我をしたと思ったと語ってました。

ですが、すぐに起き上がって舞台によじ登り、歌舞伎のみえを切った時は会場から拍手が起きたそうです。

その後、幸四郎さんは病院にも行かずに残りの公演を無事終えて、そのまま普段通りに自宅に帰宅したようです。

後から何故落ちたのかを取材で質問された時に、

「花道の幅は1メートル50センチ幅と細くて20メートルも続き、鎧や衣装などを合わせて重さ約100キロを着こんでいたため、落ちた時に客に怪我をさせないために体をねじって落ちた事が幸いして、衣装の刀の柄も割れてクッションになり大惨事にならなかった」

と語ってました。

そしてその舞台では1年前に大怪我をした息子の市川染五郎さんも共演していて、客席への転落事故を上手く芝居で繋いでいたのも印象的でした。

松本幸四郎さんは自分のアクシデントをカバーしてくれた息子の演技に目を細めて嬉しさを表し、息子も怪我から復帰できて舞台を踏めている事を含めて客席の拍手の力だと言って感謝。

当時の歌舞伎界では中村勘三郎さんや市川團十郎さんの訃報が相次ぎ、悲しいニュースが続いていた時期でした。そんな中でこの松本幸四郎二代親子の転落事故からの復活劇は非常に明るいニュースでした。

不謹慎かと思いますがすごくいい転落事故の復活劇だったと思いました。

今回も最後までご覧いただき有難うございました。

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