日本では日々あまり考えないことが多いかもしれない、人種差別、特権、セクシュアリティ、アイデンティティなど…
世界で起こっていることを知ることのできる社会派ドラマ。
今回は、色々なことを考えさせられる社会派ドラマ12作品をご紹介します。
ちなみに私は海外ドラマは全部、ここの動画配信サービスで観てます。(無料期間もあるのでお試しでゼロ円で観れるのが嬉しい♪)
アンオーソドックス
ニューヨークの超正統派ユダヤ人社会で生まれ育ったエスティ(シラ・ハース)は、お見合いで結婚した夫との虚しい生活を捨てベルリンに逃亡する。
新しい人生と自由を求めて新生活に踏み出した彼女に、過去の影が付きまとう…。
いつの時代の話なんだろうと思っていたら、現代の話だということを知り衝撃を受けました。
自分の知らないこんな世界があるんだ…
自分を取り巻く環境や世界が当たり前ではないんだと改めて痛感させられ、エスティの強い意志に共感し、思わず応援せずにいられなくなります。
知らない世界を知ることができるこういうドラマをもっと見てみたいと思いました。
全4話なので映画のような感覚で見ることのできる、感情を揺さぶられるドラマです。
エミー賞8部門でノミネートされ、リミテッドシリーズ部門演出監督賞を受賞しました。
レッドライン~悲しみの向こうに
高校で歴史の教師をしているダニエル・カルダー(ノア・ワイリー)は、パートナーである医師のハリソン(コリー・レイノルズ)、養子の娘ジラ(アリーヤー・ロイヤル)と一緒に暮らしています。
ある日の仕事帰り、ダニエルに買い物を頼まれたハリソンは、コンビニ強盗の現場に遭遇してしまい、警察官のポール(ノア・フィッシャー)に犯人と間違えられ射殺されてしまう。
ダニエルとジラは心に深い傷を負い、ジラは自分の産みの母親に会いたいと強く望むように。
ジラの母親ティア(エマヤツィ・コーリナルディ)は、市議会議員を目指しており、10代で妊娠して養子に出したジラと関わりを持ちたいと願うが、仕事でリスクとなる可能性を考え…。
誤射事件がきっかけとなって、3つの家族の運命が交錯していく、今なお人種差別が根深く残るシカゴが舞台の社会派ドラマ(全8話)です。
ダニエルが、(ハリソンではなく)自分が死んだほうがよかったのか、と思わずジラに言ってしまうシーン、胸に迫りました。
白人で同性愛者の父親と黒人の女の子という、ダニエルとジラの父娘関係って、理解や共感ができないほど複雑ですよね。
白人警官による黒人誤射事件、仲間を庇う警察、人種差別…
同性夫婦、養子…
今、本当に今のアメリカ社会が抱えている問題が描かれたドラマだと思います、必見です。
2020年11月下旬時点で配信中のサービスはありません。
ユーフォリア
セックス、ドラッグ、暴力に溺れるティーンエイジャー。
ソーシャルメディア社会の中で生きる悩みや葛藤、ますます不安定になっていく現代社会を生きる高校生たちに迫った本作品。
独特のナレーションと90年代のヒップホップやR&Bを中心とした重厚な音楽と美麗な映像美で、多感な時期に悩み、幸せやアイデンティティを掴もうともがく、ティーンエイジャーの姿を描いたドラマです。
ユーフォリア(EUPHORIA)とは幸福感を意味します。
ある家族の肖像アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー
1998年発表のベストセラー小説「I KNOW THIS MUCH IS TRUE」のドラマ化。
妄想型統合失調症を患うトーマスと、その彼を懸命に支える双子の弟ドミニク。
過去の様々なトラウマに苦しみ、新たに明かされた家族の秘密に打ちひしがれながらも、懸命に人生を生きようとするドミニクが最後に手にする”真実”とは…。
一卵性双生児の双子の兄弟を、1人2役で演じたマーク・ラファロの渾身の演技に圧倒されます。
アンビリーバブル たった1つの真実
不都合な事実は信じない。
若い女性によるレイプ被害の訴えを作り話として片付ける警察。
だが数年後、酷似した手口の事件が起き、2人の女刑事が捜査に乗り出す。
実話に着想を得た全8話のリミテッドシリーズ。
マリー(ケイトリン・ディーヴァー)が警察で被害を訴えるけど、警察はおろか、里親・友人誰にも信じてもらえず疑われていくところは、見ていて苦しく、とても辛くなります。
里親とか最初にマリーから事情を聞いた刑事に怒りを覚え、かなりムカつきます。
でも2人の女刑事、カレン・デュバル(メリット・ウェヴァー)とグレース・ラムッセン(トニ・コレット)が、執念の捜査で犯人を捕まえます。
この対象的な2人の女刑事がすごくいい。
カレン・デュバル刑事の声がなんだかすごく心地良く、こんな刑事さんになら何でも相談できるんじゃないか?
マリーが最初からこの2人の刑事に出会っていれば、あんなに苦しくつらい思いをせずに済んだんじゃないか?
と、色々考えてしまいますが、最後はマリーに希望が見えます。
仕事に邁進する2人の女刑事のそれぞれの旦那さんがいい人で、好感度大です。
性犯罪がテーマでかなり重いドラマですが、こんなことはもう2度と起こってはいけないと強く思う、観るべきドラマです。
ボクラを見る目
1989年、ニューヨークのセントラル・パークで白人女性がレイプされた「セントラルパーク・ジョガー事件」
事件当時、たまたま公園に居合わせただけの黒人少年たちが、不当に逮捕されてしまい、少年たちのその後の地獄の日々を描く、実際の事件に基づいた衝撃作!
1人だけ16歳だったため成人として刑務所に送られ、凄惨な経験をするコーリーの精神力、不当に奪われた人生を取り戻そうとする少年たちの姿に心を揺さぶられます。
差別と偏見、今なお残る社会問題をテーマにした全4話のヒューマンドラマ。
チェルノブイリ
歴史上最悪の人災を、衝撃的かつ感情を揺さぶる物語として描き出す全5話のミニドラマシリーズ。
1986年、ソビエト連邦チェルノブイリ原子力発電所で大規模な爆発事故が発生。
深夜の爆発は大混乱をもたらし、旧ソビエト政府が事態を隠蔽しようとする中、何ヵ月もの間、人命が失われ続ける。
被害の拡大を少しでも抑えようと事故の調査にあたった科学者ヴァレリー・レガソフが、真実をありのままに録音し、自らの命を立つ場面から物語は始まります。
事件当時のリアル感、緊迫感、必死に被害を食い止めようと奮闘した人々をリアルに描いた衝撃のドラマ、必見です!
LAW&ORDER性犯罪特捜班
ニューヨークにはびこるレイプや性的虐待など、卑劣な性犯罪と戦う性犯罪特捜班。
事件の真相を求めて奮闘する捜査官たちの姿を描く、スリリングな刑事ドラマ。
本家「LAW&ORDER」のスピンオフ作品で、本家を上回るシーズン24までの更新が決定しているほどアメリカでの人気は不動で、ニューヨークでの性犯罪をリアルに描いている上質の人間&犯罪ドラマ。
主人公の女性刑事オリビア・ベンソン(マリシカ・ハージティ)の生い立ちなど、各キャラクターの設定も興味深く、現代アメリカの抱える問題などもストーリーに盛り込まれていて、シーズンを増すごとに魅力的なドラマになっています。
オリビアが強く逞しい、とにかくかっこいい女性で惚れ惚れします。
シーズン1からぜひ見たい!
どこかでシーズン1から配信して下さいm(__)m
Netflixでシーズン15~19が配信中
待ちに待ったシーズン21が、2020年12月18日夜10時~FOXチャンネルで放送されます。
シュティセル家の人々
エルサレムの一角にある、ユダヤ教の中でも特に厳格な超正統派の地区に暮らす父・シューレムと息子のアキバ。
愛、別れ、悩み、葛藤を抱えながら、日々生きていくユダヤ人一家の物語。
ドラマ「アンオーソドックス」もそうですが、昔の話だろうと思って見ていると、現代の物語だと知って衝撃を受けます。
雪国に生まれ育った人にとっては、冬は極寒豪雪が当たり前だったり、北欧の白夜だったり、その世界に生まれたら、生まれたその世界が生きていく社会になるんだということを、改めて突きつけられます。
HERE AND NOW~家族のカタチ~
4人の子供の内、1人は実子で、3人がアメリカ国外からの養子。
ベトナム出身、リベリア出身、コロンビア出身など、多種多様な人種が集まっている家族。
様々な人種やセクシュアリティが入り混じった家族が、それぞれのアイデンティティを模索する大人向けのファミリードラマです。
「ショーシャンクの空に」のティム・ロビンス、「ピアノ・レッスン」のホリー・ハンターが主演を務めています。
ティム・ロビンスとホリー・ハンター演じる夫婦の”ミッドライフ・クライシス”が、個人的に1番心に刺さりました。
「過去を振り返らず、未来を案じずに今を生きろ」というようなセリフがでてきますが、人生も秋に差しかかる年齢になるとこれが難しい^^;
体力も気力もあって、気持ちだけで突き進んでいけた頃を思い出しちゃうんですよね。
警察で屈辱的な扱いを受けたり、日常の些細な会話の中にも人種差別を感じながら生きているリベリア出身の長女アシュリーも印象的です。
実子クリステン役のソシー・ベーコンは、ケヴィン・ベーコンとキーラ・セジウィックの娘さんです。(パパとママ、両方に似てますね^^)
売春婦のアジア人(日本人)が、お金を受け取り、手を合わせてお礼を言うシーン、こんなことする?!って思いました。名前もFamiko(ファミコ)だし…(-_-;)
現代のアメリカ社会に深く根付いている様々な社会問題が凝縮されたドラマ。
ただあの終わり方はどうなの~?!
俳優陣も良かったし、まだまだこの家族のこれからを見てみたいと思ったのに…(^_^;)
音楽もGoodです♪
親愛なる白人様
アメリカ名門大学で非白人学生が、日々直面している現実と嘘くさい建前を、ここアイビーリーグからお届けします。
”人種差別は過去の話”だなんて、誰が言った?!
人種差別、フェミニズム、あらゆる特権など…、おしゃれな青春コメディなんだけど、パンチの効いた社会派ドラマ。
立場や考え方が違う様々な視点から考えさせられます。
ザ・モーニングショー
現代の職場のリアルを大胆かつ赤裸々に描くエミー賞受賞作品。
全米で人気の朝のニュースショー。
その番組の人気司会者ミッチ・ケスラー(スティーヴ・カレル)が、セクハラで訴えられて突然解雇される。
セクハラ問題を告発する「MeToo問題」が発端となり、報道局内部で起こる権力争い、様々な考え方の人々の複雑な人間関係をさまざまな角度から描いている社会派ドラマ。
主人公のニュースキャスター・アレックスをジェニファー・アニストンが、ミッチの後任のキャスター・ブラッドリーをリース・ウィザースプーンが演じています。
AppleTV+で配信中
今回は、今の時代だからこそ観たい、色々なことを考えるきっかけになるような海外ドラマについて紹介してきました。気になるものはありましたか?
他にも紹介したい作品がたくさんありましたが、涙をのんで厳選しました。
この記事を参考に海外ドラマを楽しんでいただけると嬉しいです。
動画配信サービスでは、他にも面白い作品が本当にたくさん配信されているので、まだ利用したことのない方もお試しで楽しんでみてはいかがでしょうか?
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