ドラマ『精霊の守り人』第1回:女用心棒バルサ【原作比較とネタバレ感想】

『精霊の守り人』第1回:女用心棒バルサ

上橋菜穂子さんの精霊の守り人のドラマの第1話が3月19日に放送された。

感想としては、
『よくぞNHK様、このレベルで実写化してくれました!』
と、ただただ感心してしまう素晴らしさ。土下座で感謝。

映像からくる物語のスケール感や、役者たちの演技も含めてこれからが楽しみな出来だった。今回はサクッと感想や原作との相違点、そしてその効果について感じたことを書いていけたらと思う。

※【ネタバレあり】なので未視聴・未読の方はご注意を!

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拉致監禁

バルサが王宮に恩人として招かれるシーンが暴力的に拉致監禁される形に変わっていた

常識的に恩人として迎え入れ、言葉で説明するよりも、いきなり拉致監禁されて殺されそうになる方が、初見の視聴者も「何でそんなことになるのか?」とシンプルな疑問から物語へ入っていけるので導入としても良いのかも。

この演出により短い時間で新ヨゴ国の特殊性と非道な部分を表せている気がする。確かに限られた時間の中でドラマ表現するならば良い手法なのかもしれない。

早めに登場したバルサの過去

原作では『闇の守り人』以降で語られるべきバルサの過去が早めに登場していた。

賛否あるかもしれないが、早めにバルサの生い立ちを見せる事でバルサがチャグムに自己投影する事への説得力が増す印象がある。視聴者も「ああ、命がけなのは自らを投影しているからなのか」と納得しやすく、物語も効率的に展開出来る。

ただ、ジグロが意外と良くしゃべっていたのでもう少し寡黙でもいい、笑。

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バルサと二ノ妃の好演

綾瀬はるかさんでは少しホンワカし過ぎてて大丈夫か?などという声も聞いたが、フタを開けてみれば素晴らしい演技。流石女優さんです。

第一声の「バルサ」の言い方で原作ファンを一気に手なずけたのではないだろうか。
やや低めの声で芯が強い女性像を一言で表していたように思う。直前にラピュタを見ていたので「バルス」に聞こえてびびった。アクションシーンの立ち回りも、ガサツに食事をとるシーンも本当に演じ切っていました。

また、地味に二ノ妃を演じていた木村文乃さんの演技が素晴らしかった。
王宮内の権力争いを生きてく上での妖艶さと母の愛情を絶妙なバランスで表現していたと思う。あと単純に美しい。風呂ノシーン素敵ダタヨ。

世界観と食事

王宮でのもてなしの料理や、市場や弁当にいたるまで、食事もこだわってくれていることに心から感謝!登場する食べ物の表現なども気を使って映像化してくれているようで、制作スタッフの愛情を感じれてうれしい。

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また、雑多な市場やチャグムの溺れた川の雰囲気など、物語から具現化したような素晴らしい出来の映像の数々は圧巻だった。そのうち出てくるであろうサンガル王国、タルシュ帝国などの映像も楽しみになってくる。

藤原竜也が藤原竜也すぎる

ほとんどないのだが、あえて軽く引っかかった点も上げておく。

上記の通り、藤原竜也が藤原竜也すぎて目につく。あまり簡単に激高されると、大金をかけたデスゲームが始まるような気がしてくる、笑。

とても好きな俳優なのだが、僕が勝手に帝はもう少し感情の起伏がない平坦な演技を期待していただけに思いのほか主張が強く戸惑ってしまった。

ちなみに「帝」だが、カタカナで「ミカド」と表記すると池袋にある「ミカド劇場」というストリップ小屋を思い出してしまう。本当に要らない情報なのに何故わざわざ書いたのか自分自身に驚いているが、気が付くと書いていた。申し訳ない。

シュガが思いのほか頼りない

林遣都が演じるシュガ。なんだかワタワタしていたがもう少し落ち着いて構えていてほしい。
まだ若いが、肝が据わっているイメージが強い。きっとその内、成長と共に演じ方が変わってくるのかもしれない。今後に期待!

最後に

色々な感想があると思うが、第一回は本当に面白かった。

原作ファンとしては嬉しい時間が流れます。

次回放送日は、

2016年3月26日(土)夜9時から9時58分

第2回 「王子に宿りしもの」

となります。次週も期待ですね。

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