社会現象になっている鬼滅の刃のノベライズ第2弾『鬼滅の刃 片羽の蝶』を読んだ。
前回の作品 しあわせの花についても下記の記事でまとめています。気なる方はご覧ください。
今回の小説は、鬼殺隊を支える柱たちがメインのお話になっています。柱たちの知られざる過去がわかります。
そして最後に大人気のキメツ学園もあるので、読みごたえがあるお話でした。
今回についてもネタバレが含まれるので、嫌いな人は読むのをやめてください。
『鬼滅の刃 片羽の蝶』
第一話 片羽の蝶~ストーリー~
岩柱・悲鳴嶼行冥は、繊細で馬鹿正直で優しすぎる男である。
鬼に襲われ命を懸けて守った沙代から「あの人は化け物」と呼ばれ、すべてを失った夜以降子供は哀れなほどに脆く残酷であるという考え方が悲鳴嶼を支配していた。
そんな悲鳴嶼の元に半年前に鬼から救った二人の少女・胡蝶カナエと胡蝶しのぶが鬼に家族を殺され復讐をするために「鬼狩りになりたい」と訪ねてきた。
悲鳴嶼は、幼い少女の未来を鬼狩りという命の危険なで血まみれな道に進ませないように冷たく当たるのだった。
以下ネタばれあり
どんなに冷たく当たっても胡蝶カナエと胡蝶しのぶは、帰らずに悲鳴嶼の家に居座ります。
悲鳴嶼は、そんな二人と食卓を囲むうちにかつて、子供たちと暮らしていた時を思い出します。
二人と生活して3日が経った日にとうとう悲鳴嶼は、折れて二人に岩を動かす試練を与えます。
その試練を達成したら育手を紹介すると約束をします。
こどもの力で岩を動かすことは絶対に無理だと思いこの試験を与えます。
その試練を聞いたときにしのぶも「そんなことできるわけないでしょ」と抗議しますが「できなければ誰かが死ぬ。守るべきものが殺される。そんな状況でも、お前は生温い言い訳をするのか」と一蹴します。
二人の少女は、鬼殺隊の道をあきらめて幸せに暮らすのが最善と考える悲鳴嶼の優しさでした。
任務から戻ってくるときには、二人はいなくなっていると思い任務に出かけます。
しかし、任務から戻ってみると岩が動いていることを目の当たりにします。
二人の少女は、テコの原理を使って岩を動かしました。
岩を動かしたら育手を紹介する約束をしてしまっていたので二人に育手を紹介します。そうして二人の少女胡蝶カナエと胡蝶しのぶは、鬼殺隊に進むのでした。
時は流れて最終決戦の前に蟲柱・胡蝶しのぶは、岩柱・悲鳴嶼行冥に火急にやるべきことがあって柱稽古に参加できないと伝えます。
姉の胡蝶カナエは、上弦の弐に殺されてしまいます。それからしのぶは、変わり血のにじむような鍛錬の上で柱に上りつめます。
たくさんのものを背負った小さなしのぶの背中を見て「生き急ぐなと」伝えようか悩んだ悲鳴嶼でしたが、姉の仇を討つことだけを胸に日々生きているしのぶに言う権利がないと悟り口を閉ざすのでした。
第一話 片羽の蝶~感想~
胡蝶カナエと胡蝶しのぶが悲鳴嶼さんに助けられつながりがあるのが意外でした。
また、悲鳴嶼さんはかつての山の事件があり子供が残酷であるとわかったうえで姉妹の将来のことを思うとてもやさしい人と改めて知れました。
悲鳴嶼さんがカナエとしのぶを鬼殺隊に入隊するきっかけを作ってため、命を懸けて姉の仇を討とうとするしのぶを止めることはできませんでした。
しのぶの覚悟を知った悲鳴嶼さんは、心苦しいかったと思います。
多くのものを失ってもなお自分の信念を貫くしのぶを止めることができなかったのだと思います。
上弦の弐を倒すことができず、最終戦に勝てるのかも怪しいです。
しのぶのおかげで多くの人を救うことができたので、悲鳴嶼さんのあの日の選択は間違っていないのだと思います。
第二話 正しい温泉のすすめ~ストーリー~
柱稽古”第一の試練”元音柱・宇随天元の地獄のようなしごきを善逸・伊之助は受けていた。
一緒に上限の鬼と戦ったため個体識別をされており、他の人よりハードにしごかれています。
そんな地獄のようなしごきの休憩時に善逸は、鬼殺隊の先輩と脳内彼女の話で盛り上がっていたところ、天元が現れて特別訓練・温泉を掘り当てろと命じられる。
以下ネタばれあり
最初は、意味が分からずにやる気が出ない善逸でしたが、天元から混浴であると、また天元の妻たちも温泉に入ると聞いて一気にやる気が出ます。
しかし、温泉を掘り当てるのは自分ひとりでは難しいと感じたため伊之助に助けを求めます。
伊之助に事情を説明しても手伝ってもらえないと考えた善逸は、伊之助に「温泉は人を強くする成分が入っていて強くなるには温泉を掘り当てて入る必要がある」と嘘の情報を教えます。
そうして伊之助を仲間に引き入れますが、善逸の音と伊之助の勘でも温泉を探し出すのは大変でした。
その後、クマが現れたり、蜂に襲われたりして大変な思いをしますが、なんとか温泉を掘り当てます。
温泉を掘り当てたことによって、天元に「よくやった」とほめられます。
伊之助は、温泉に入って強くなり天元より強くなると宣言します。
しかし、天元から「温泉に入っても強くなれるわけない」といわれ真実を知ります。
伊之助は、善逸に騙されていることを知り、善逸に怒りをぶつけようとします。
善逸は逃げようとしたところ足を滑らせて石に頭をぶつけて気を失います。
善逸が気を失っている間に、天元と雛鶴、まきを、須磨が温泉に入ってしまいます。
結局、善逸は混浴に入れず終わってしまいます。
温泉を掘り当てることによって基礎体力が向上した二人は、霞柱・時透の柱稽古に進むように言われ次の稽古に進むのでした。
第二話 正しい温泉のすすめ~感想~
元音柱・宇随の優しさと同期の善逸、伊之助の仲良しさが見える話でした。
上弦の六を一緒に戦ったもの同士のつながりがわかりました。
善逸は、普段頼りないですが決めるときは決める男ですね。
女の子が絡むといつも失敗しているような気がしますが・・・・
音柱は、上弦の六との闘い以降柱を退きますが後輩たちを強くするために(しごく)ために柱稽古に参戦します。
後輩思いのいい人ですね。
やっぱり柱になる人は、後輩のことを思ういい人ばかりですね。
第三話 甘露寺蜜璃の隠し事~ストーリー~
「あのね、私は添い遂げる殿方を見つけるために鬼殺隊に入ったの。やっぱり自分よりも強い人がいいでしょ?女の子なら。守ってほしいもの。ねぇ、しのぶちゃんもそうじゃない?」と蟲柱・胡蝶しのぶに話しをした。
その後、偶然に甘露寺は隠たちの会話を聞いてしのぶは、家族を鬼に殺されて復讐のために鬼殺隊に入ったと知った。
しのぶの過去を知っていたらそんなことを言えなかった。
すごく後悔をして、うまく恋の呼吸を使えなくなってしまった。
以下ネタばれあり
甘露寺の異常を一番に察知したのは、蛇柱・伊黒小芭内だった。異常に気付いた伊黒は、しのぶに相談しに蝶屋敷にやってきた。
しのぶは、気付かなかったので伊黒さんにどこがおかしいのか訪ねてみた。
「いつもなら百本は食べる団子を五十本しか食べなかったんだ。」
それ以外にもおかしいところがたくさん聞かされた。
それを聞いたしのぶは、ひいた。
伊黒は、伝いたいことを伝えたのか甘露寺に直接会うと言って蝶屋敷を飛び出した。
そのころ、甘露寺は鬼から夫婦を救うがいつもより体が重く鬼からほほに傷を負ってしまう。
その後、甘露寺はしのぶに失言を後悔して、上の空でご飯を食べているところに伊黒が現れる。
伊黒は、甘露寺の薔薇色の頬に傷があることに気がつき、鬼に怒りで我を忘れてしまう。
甘露寺は、慌ててて鬼は退治したことを伝え落ち着くように伝える。
落ち着いた伊黒は、甘露寺に「悩み事があるなら伝えてほしい」というが、甘露寺は頼ってばっかりはだめだと断る。
そんな甘露寺に昔助けた少年が現れる。その少年に「かっこよかった」と言ってもらい、前を向くきっかけをもらう。
その後、蝶屋敷に言って、しのぶに今までのことを伝え思いを伝える。
その言葉を聞いて、しのぶと仲直りして今までのように自由奔放な甘露寺のスタイルに戻るのだった。
第三話 甘露寺蜜璃の隠し事~感想~
伊黒さんが甘露寺のことをすごい知っていてちょっと引きました。けど、ねちねちしてますが仲間思いですね。
甘露寺は、悩んでいるより自由奔放なスタイルがキャラに合っていいですね。
あと、岩柱・悲鳴嶼行冥が柱合会議の合間に「南無。ネコかわいい・・・」と言っていたことが地味にツボでした。
第四話 夢のあとさき~ストーリー~
お兄ちゃんが俺を見舞いに来てくれる夢をみた。
玄弥が目を覚ますと蝶屋敷の天井だった。やっぱり兄・実弥の姿はなかった。
そして、昔のことを思い出す。
以下ネタばれあり
玄弥は、大家の息子を殴ってしまい、明日から追い出されるかもしれない、家族に迷惑かけるとと思い絶対に見つからいと思っていた秘密の場所隠れていた。
そこに実弥がやってきて、玄弥を連れ戻す。
玄弥が妹を馬鹿になれたことに腹を立てて殴ったことを知っている実弥は、「お前を兄貴として立派に妹を庇ったんだ。胸を張れよ」と声をかける。
その後、玄弥は実弥におんぶされて家に戻る。
そこで、目を覚ます。気が付いたらもう一度寝ていたみたいだ。蝶屋敷のすみが玄弥が目を覚めたことに気が付く。
寝言で「お兄ちゃん、ごめん。」と言っていたのでケンカしたのか心配する。
その後、すみに実弥の優しさや今までのことを相談して仲直りしよう心に誓う。
第四話 夢のあとさき~感想~
兄弟のお話でした。まだ、家族が生きている時期のやさしい実弥がみれてよかった。
実際に実弥はお見舞いにやってきています。弟思いのいい兄だと思います。
第五話 笑わない君へ~ストーリー~
水柱・富岡義勇の柱稽古を受けていた炭治郎は、義勇と実弥が仲が悪い理由を尋ねた。
そこで昔の出来事について教えてもらう。
昔、柱合会議でもないのに柱が集められた。
岩柱が「緊急の用事だ」と告げる。さらに「お館様のご意思だと」伝えたため文句を言っていた実弥も黙る。
お館様が「義勇の心から笑った顔が見れたら、どんなにうれしいだろう」とのことで柱全員で義勇を笑わせるように企画する。
以下ネタばれあり
最初に笑わせるために八百長腕相撲を企画する。わざと負けて気分よくして笑わせようとする。
しかし、一番最初に戦った悲鳴嶼が普通に買ってしました。その後も、宇随、煉獄、不死川も普通に勝ってしまい笑うどころが、能面のような顔になっていた。
次は、自信満々の甘露寺が笑わせようとする。その作戦は、くすぐりである。
子供にやれば効果抜群だっただろうが、義勇は無表情で引き気味であった。
甘露寺は、ショックで小さくなっていた。
次に煉獄が自信満々で笑わせにいった。
眼鏡を頭にのせて、おれの眼鏡を知らないか?と言った。
それに対して「煉獄は目が悪くなっただけでなく、頭まで悪くなったのか」と切り捨てたため煉獄さんは笑わせることをあきらめた。
しのぶは、このままではまずいと思い記憶の中から義勇がうっすら笑ったことを思い出した。
鮭大根を食べていた時に笑ったためそれを死不川に伝えた。
不死川が勇気をだして富岡に、「鮭大根を喰いにいかねぇかァ」とさそう。
それに対して「行かない」と即答する。それを聞いた不死川がキレた。
その昔話を炭次郎が聞いて今度、不死川を誘ってみますねと見当違いの回答をして稽古を再開する。
第五話 笑わない君へ~感想~
ギャグパートでしたね。柱が全員集合してますね。
義勇さんがボッチ柱だけある空気の読まなさでしたね。
煉獄さんの笑いのセンスが古いですね。炭治郎と義勇さんの会話でどんどん不死川との仲が悪くなっていきそうなので止める人(ツッコミ役)が出てきてほしいですね。
読んでて楽しい気分になりました。
第六話 中高一貫☆キメツ学園物語~パラダイス・ロスト~ストーリー~
文化祭実行員会が放課後に集められた。委員長の胡蝶しのぶが集団音中毒を懸念してみんなを集まる。
会計の神崎アオイと初期の煉獄千寿郎は、首をかしげる。
文化祭のイベント「キメツ☆音楽祭」で問題が起こるとのこと。
その参加予定の「ハイカラバンカラデモクラシー」がどうやら問題らしい。
そのバンド名を聞いたカナヲが気が付く。炭治郎のバンドだと。
このバンドは、炭治郎、善逸、伊之助、音楽教師の宇随先生四人のバンドだとわかる。
メンバーを聞いたが何が問題なのかわからないアオイと千寿郎は、問題を確認しに行くために練習をしていた音楽室に偵察に行くことにした。
音楽室の扉を開けた二人が聞いたのは、怨念と呪詛の塊のような音の爆音だった。
以下ネタばれあり
あのバンドが文化祭で披露したら多くの人が救急車で搬送される。どうにかして参加を辞退させる方法を考えなければと危機的状況を共有する。
しのぶは、毒を以て毒を制すという。
音楽祭に出演予定に去年優勝した謝花妓夫太郎・梅による兄妹バンドが参加予定である。この不良である謝花兄妹に大会のトリをハイカラバンカラデモクラシーに変更したことを伝える。
謝花兄妹は、怒り直接話をつけに音楽室に乗り込み、宇随先生に成敗されて、宇随先生が謹慎処分をされて炭治郎たちのバンドが参加できなくなる算段である。
しかし、乗り込んでいった謝花兄妹は炭治郎たちの音楽を聴いて病院に搬送されてしまったのだ。
それを聞いてしのぶたちは焦る。
次の案として煉獄先生にやんわり出場をあきらめてもらう手段にでるが、炭治郎たちのやる気に感銘を受けて応援する立場になってしまい失敗する。
最後の砦として、キメツ学園の最終兵器と呼ばれる義勇先生に音楽室を占領して校則違反ををしていると伝える。
風紀委員会の義勇先生は、すぐに処罰するために音楽室に行った。これで一安心だとしのぶたちは安心した。
しかし、一時間後義勇は、泣きながら帰って「・・・・感動した」と戻ってきた。
あの暴力的音楽を聴いてなお、歌詞に感動したみたいだ。
その結果、ハイカラバンカラデモクラシーを止める手段がなく文化祭に参加した。
案の定、ハイカラバンカラデモクラシーを聞いた生徒たちが次々に倒れていく地獄と化した。
ただ一人、義勇だけは感動して泣いている以外は。
第六話 中高一貫☆キメツ学園物語~パラダイス・ロスト~感想~
キメツ学園は、面白いですね。漫画化してほしいですね。
キメツキャラ達の知られざる一面を知ることができます。炭治郎たちには、音楽センスがないみたいですね。
おんなに生徒たちが倒れていったら心優しい炭治郎なら気が付くと思います。
耳がいい善逸なら気絶ものだと思いますが。。。。
こんな問題児だらけの学園の文化祭実行委員会は大変そうですね。
優秀な治療班がいて死者が出なくてよかったです。