雨量100ミリとはどのくらいか？【動画】実体験者のコメントあり

8月15日（日）午前中に神奈川県西部に記録的短時間大雨情報を発表されるなど、九州、広島だけでなく、全国各地を、これまでにない豪雨が襲っています。

雨量100ミリとはどのくらいか？筆者の実体験を【動画】を含めて見ていきましょう。

雨量100ミリとはどのくらいか？

雨量100ミリとはどのくらいかを数値と、実体験を含めて見てゆきます。

雨量100ミリとは、1時間当たり降る雨の量が100ミリになるということで、地区により多少違いますが、記録的短時間大雨情報の発表基準とほぼ一致します。

記録的短時間大雨情報が発表されるのは、1時間に80ミリ以上の猛烈な雨を観測または解析し、さらにその地域にとって数年に一度程度しか発生しないような大雨である場合で、周辺地域では、土砂災害や河川の増水など、災害の危険性が高まっているとされます。

雨量基準は、1時間雨量歴代1位または2位の記録を参考に、以下のように、概ね府県予報区ごとに決められています。
記録的短時間大雨情報の発表基準一覧表（気象庁：令和元年6月4日現在）
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/list_of_kirokuame_level.pdf
全国の府県予報区で、1時間雨量80ミリから120ミリと、なっていますが、ほとんどが100ミリです。

発表は、大雨を観測した観測点名や市町村等が明記されています。

例えば、現時点では（8月17日　午前11時）以下の発表がありました。
気象庁は、三重県鳥羽市浦村にある県の設置した雨量計で、4時00分までの1時間に140mmの猛烈な雨が観測されたとして、記録的短時間大雨情報を発表しました。

雨量100ミリを数字でいうと

雨量100ミリというのは、1時間で100ミリの深さになる雨が降るということで、降った雨がそのまま流れずに溜まるとすれば、1時間で雨が水深10cmとなります。

つまり、100平方メートル（約30坪）の屋根を想定すると、100ミリの雨が降った場合、水の量は10000リットル（10000kg：10トン）になります。

普通の25メートルプールの水量は、約600立方メートルすなわち600000リットルですので、天気予報で「100ミリの雨が降る」と言われれば、1時間で、プールの約16％の量の水が屋根に降り注ぐと考えるべきです。

家の周りの道路や川、裏山の面積はこの面積と比べはるかに広く、水はどんどん低いところに流れますので、川が増水して溢れ、家が冠水する恐れや山から土石流が襲って来るかもしれないということが容易に想像できます。

雨量100ミリの動画

Youtubeで100ミリ以上の動画をまとめました。

雨量100ミリで自動車の運転は？

以下に自動車の運転をシミュレーションした、雨量ごとの実験動画がありました。

雨量100ミリは2.05/3.07あたりにあります。

とても前が見えず、運転できませんね。速やかに道路の端に止まってハザードランプを付けるしかなさそうです。

この動画では、車は停止していますので、実際に動いているときには、100ミリは、さらにと激しいと考えた方が良いと思います。

雨量100ミリで起こりえる災害・危険

2021年8月1日以降に、気象庁から出された9件の記録的短時間大雨情報の発表を一覧としました。

8/13佐賀県では六角川が氾濫、武雄市周辺は広い範囲で冠大町町では、病院が孤立
8/13　長崎・雲仙市では土砂崩れ、住宅2棟押し流され 1人死亡 2人行方不明
8/15長野・岡谷市では、土石流が住宅を直撃し、住民が巻き込まれた
など、各地で大きな被害が出ています。

被害のうち記録的短時間大雨情報直後に発生したのは、神奈川県西部の事例です。

5日午前11時半過ぎ、松田町神山にある川音川沿いの県道で、「道路にひびが入っている」と110番通報がありました。 道路は片側一車線で、川沿いの車線が崩れ落ちたあと、反対車線も徐々に崩落していったということです。松田町では当時、1時間におよそ100ミリの雨が降り、「記録的短時間大雨情報」が出されていて、川が増水したことで地盤が削られたとみられています。

記録的短時間大雨情報は、345人が犠牲になった「昭和57年7月豪雨」（長崎豪雨災害）で、従来の大雨警報・注意報では危機感を伝える上で不十分だったという反省から出されるようになりました。

数年に一度という記録的な短時間の大雨を観測した場合に、地域を絞りピンポイントで雨量を発表することで住民に対して確実に警戒を呼び掛けることに意味があります。

大雨警報が発令されている中で、その地域にとって危険な土砂災害、浸水害、洪水害の発生につながるような稀にみる雨量を観測した場合は、記録的短時間大雨情報が発表されます。

つまり、川の増水による氾濫、土砂崩れや土石流の発生などの災害が生じる可能性が極めて高いレベルとなります。

雨量100ミリを実際体験した人のコメント

屋根に降った雨がどうなったかを見てみましょう。

雨樋が、雨を受け切れていない様子が分かります。雨音が激しく恐怖を感じます。
耕作放棄した近くの田んぼが一面水浸しになっていたそうです。

この大雨のさなかに車で近隣に出かける用を思い出し、運転席に座ったものの、とても前が見えないと断念したそうです。

雨量100ミリを経験したＳＮＳの声まとめ

出典：ヤフコメ

まとめ