《J1》2021年のJ1リーグ~チームの総合評価・優勝予想~順位・降格予想~

2020シーズンのJ1リーグは、コロナ対策に追われながら激動のシーズンだった。

元日の天皇杯で川崎フロンターレの決勝をもって激動のシーズンを終えた2020シーズンのJ1リーグだが、来年の2021シーズンに向けて各チーム戦力強化やチーム力の強化に動いているであろう。

しかし、2020シーズンは、通常の18チームではなく2021シーズンのみ20チームで争うという特殊なレギュレーションによる過密スケジュールとなっている。
それなのに20チーム中普通のシーズンの倍にあたる4チームが降格する過酷なシーズンとなる。

今まで以上に残留争いは激しさを増すことになるだろう。

2021シーズンのJ1について、各チームごとに解説をしていこうと思う。
総合評価A―Dまでで評価していこうと思います。また、順位予想も記載しています。
あくまでも個人の見解で、どのチームも熱い戦いを期待しています。

J 1チーム一覧

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北海道コンサドーレ札幌

・総合評価 B 順位予想9位

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が指揮を執って今季で4年目。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、以前のチームで6年ほどで退任しており、4年目で高い順位を記録しているので期待が持てる。

戦術的な完成度は高く、今季もオールコート・マンツーマン・プレッシングを継続して行くと想定できます。

今回の補強で、スピードのある選手のザスパクサツ群馬から岡村大八、FC東京から柳貴博を獲得しハイラインを適した選手を補強した。
ナイジェリア代表歴を持つFWガブリエルがどのようなプレーを見せてくれるのか期待だ。

22歳から25歳までの伸びしろがある即戦力を獲得しているため過密日程を乗り切れそうだ。
逆に言うとベテランが少ないためFC琉球から1年半ぶりに復帰する小野伸二が精神的な支えになるかがカギになる。

ベガルタ仙台

・総合評価 D 順位予想19位

新型コロナウイルスの影響で降格枠はなかったが、2020シーズン、17位で終了し、普通であれば降格する順位となっていた。

その現状を脱却するために、手倉森誠監督が8年ぶりに復帰した。

ジュビロ磐田から上原力也、グランパスから秋山陽介、浦和からマルティノスなどを獲得。
しかし、MF梁勇基が付けていた「10」は引き続き欠番となっている。
戦力の総合値はJ1でも最低クラスで、厳しい戦いを強いられることは容易に想像できる。

昨シーズンは、36得点61失点と得点力にも守備力にも不安を抱えていた。

得点力と守備力のどちらかの課題をどのように解決するのかが、4チーム降格の今季に生き残れるのかカギになるだろう。

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鹿島アントラーズ

・総合評価 A 順位予想5位

2020シーズンのJ1は開幕4連敗というクラブ史上最悪のスタートを切ったが、徐々にチームの完成度を高めて昨季は5位フィニッシュ。
2021シーズン序盤を大切にしたい。

2020年から就任したザーゴ監督は、今でのスタイルと一線を画し、スプリントの質と量が重要になってくるブラジル流のスタイルを確立した。
また、多くの若手選手も成長してきている。

GK・沖悠哉は、曽ヶ端準からポジションを奪取、荒木遼太郎も26試合出場と存在感をしめした。
今季加入選手の多くは、高卒、大卒の若手中心との印象。
また、ディエゴ・ピトゥカやアルトゥール・カイキといったブラジル人選手たちもチームの底上げになっている。

優勝争いに喰い込むには、若手の成長とスプリントの質と量をどこまで上げれるかがカギになる。

浦和レッズ

・総合評価 D 順位予想13位

「3年計画」が不調であったため、今季はリカルド・ロドリゲス監督が就任した。
徳島ヴォルティスをJ1昇格に導いた手腕で、ゲーム形式のメニューを消化するなど戦術の落とし込みに情熱を注ぎ自チームの戦い方を植え付ける。

エヴェルトンとマルティノスが退団し、長澤和輝や青木拓矢といった主力級も移籍。神戸からDF西大伍、大分からMF田中達也、琉球からMF小泉佳穂、栃木からMF明本考浩とGK塩田仁史など例年のような派手さはないが、数年後チーム力の上昇につながるラインナップになっている。

しかし、補強ラインナップにFW登録の選手がいないことが来シーズンにどう影響するのか。
とはいえ、昨シーズンに所属していたFW登録の選手の退団もないため昨シーズンと同等のポテンシャルを出せれば問題ないだろう。

戦術マニア”とも称される監督の戦略がチームにいかに浸透するのか新生レッズが上位に食い込めるのかカギになるだろう。

FC東京

・総合評価 A 順位予想2位

長谷川健太監督のもとで選手、スタッフ、フロントの全員が「J1優勝」を共有している。
リーグ優勝を掲げるために、チームの補強については、主力の流出は一切なくピンポイントでの強化となっている。

山形から完全移籍したMF渡邊凌磨は中盤の攻撃的なポジションに加え、ウイングでの起用も想定され活躍が期待できる。
また、去年7月にMF橋本拳人がロシアに移籍して以降、完全に定まらなかったアンカーのポジションに、浦和から移籍した青木が起用される見込みだ。

強力3トップについては、昨シーズンをおおむね維持することに成功しており、レアンドロを鹿島から期限付きから完全移籍で獲得した。
ディエゴ・オリヴェイラにアダイウトンも健在である。

昨季からのチームの維持とピンポイントの補強で、J1制覇を目指すシーズンが始まる。

川崎フロンターレ

・総合評価 A 順位予想1位・優勝予想

2020年を圧倒的な強さで制した王者。
クラブの象徴・中村憲剛の引退については、多くのファンが涙したことだろう。
しかし、選手層については圧倒的に厚いと考える。

川崎フロンターレについては、J1最多得点の攻撃力、難しい試合を勝ちきるチーム力が強みであると考える。
34試合で31失点という失点の少なさを見てもチーム力が高いチームであったと考えれる。

2021シーズンは、中村憲剛の引退と守田英正はポルトガル1部のサンタ・クララへ移籍があり、彼らの穴を埋めれるかが連覇のカギとなる。

新規メンバーとして、ジョアン・シミッチと遠野大弥に期待している。
ジョアン・シミッチは、名古屋グランパスから加入し中盤の柱として期待がかかる。
遠野大弥は、2020シーズンにアビスパ福岡で11得点を挙げ、J1リーグ昇格に大きく貢献した。

J1参戦が初だが今シーズンどのような活躍を見せてくれるか楽しみの選手である。

横浜F・マリノス

・総合評価 B 順位予想6位

就任して4年目を迎えるアンジェ・ポテスコグルー監督が率いる。
今年度はACL出場がないためJ1リーグ戦に専念できる。

主力選手の多くがチームに残ることとなったが、昨季のチーム得点王だったエリキとジュニオール・サントス2人が退団することになり、前線が大きな不安要素になっている。

その穴を埋めるためにバイーア(ブラジル)から加わった左ウイングのエウベルと、レオ・セオラ。
しかし、実力や適応度は未知数のため二人の活躍がカギになる。

3バックの導入も検討されているとのことで、新システムの完成度も成績を大きく左右しそうだ。

湘南ベルマーレ

・総合評価 D 順位予想20位

昨季はリーグ戦で6勝しか挙げられず、最下位に終わった。
肝心の得点力については、J1最少の29得点と、攻撃力不足が深刻だった。
さらに昨シーズンを支えた主力メンバーの鈴木冬一がスイスへ、齊藤未月がロシアへ旅立った。

得点力不足を補うための独力で得点のとれるウェリントンが7年ぶりに復帰する。
また、ポルトガル1部のポルティモネンセから右のウイングで力を発揮するウェリントン・ジュニオールが加入。

それでもチームとして相当な成長がなければ、残留争いに勝ち残れないだろう。

柏レイソル

・総合評価 B 順位予想7位

リーグ戦で28得点のJ1得点王に輝いたケニア代表FWオルンガがカタールへ移籍。
チームのエースの抜けた穴は大きい。

ブラジルリーグで実績のあるアンジェロッティ、さらにベガルタ仙台からMF椎橋慧也を補強している。
また、アビスパから上島拓巳の復帰によって昨シーズンの課題であったディフェンスラインの調整について期待できそうだ。

エースのオルンガの抜けた穴は大きいが、中盤の構成力やチーム力についてJ1で上位であると感じる。
J1屈指のストライカーの穴をいかに埋めれるかが今シーズンのカギである。

清水エスパルス

・総合評価 C 順位予想11位

昨季の主力がほとんど残留し、ここ2年の低迷から脱却すべく、魅力的な陣容を整えた。
特に注目は、GKだ。
昨季はリーグ戦で4選手を起用するなど、正守護神が定まらなかったポジションに現役日本代表でポルティモネンセでプレーしていた権田修一が加入し、守護神問題も解決した。

新指揮官にセレッソを上位に導いたロティーナ監督が就任。
また、若い選手たちの加入しいており、東京五輪代表候補の原輝綺、FWにJ2で躍動したディサロ燦シルヴァーノなど注目だ。

ロティーナ流がいかにチームに浸透するかが、今後のカギになる。

横浜FC

・総合評価 C 順位予想14位

昇格1年目となった昨シーズンは、15位で終えた横浜FCは、1部残留、そして定着ができるチームになるために移籍市場で積極的に動いた。

J1で実績十分のストライカーの伊藤翔や渡邉千真、仙台で成長したジャーメイン良、J2で存在感を発揮していた元ブラジル代表のクレーべを獲得し、一気に前線が充実したと感じる。

下平隆宏監督が仕込んだ戦術はチーム内に浸透していると感じているため、新加入選手の個性をいかにうまく使うかで面白いチームになると考える。

名古屋グランパス

・総合評価 A 順位予想3位

 2020シーズンは、全34試合で28失点は最少でJ1リーグ最少失点で3位に入り、9年ぶりにACL出場権を獲得。

マッシモ・フィッカデンティ監督の守備戦術がチームに浸透し、チーム作りが軌道に乗りつつある。
守備からの攻撃のバリエーションが豊富で1試合平均のチームでのスプリントが少なく、2021年の過密スケジュールに優位で働くことになるだろう。

2021シーズンについては、フロンターレから齋藤学、浦和レッズから長澤和輝、セレッソ大阪から柿谷曜一朗と日本代表歴のある実力者を獲得。
さらにセレッソからデ中盤からディフェンスラインの幅広い箇所で活躍が期待できる木本恭生も引き抜く大型補強を敢行した。

今年は、本気で優勝を狙っていることがうかがえる。

ガンバ大阪

・総合評価 A 順位予想4位

天皇杯で決勝進出をはたしたが、フロンターレに敗れ天皇杯準優勝。

昨季までU-23チームでプレーしていた若手たちや、主力ではない選手たちを放出し、韓国代表のチュ・セジョン、ブラジル人のチアゴ・アウベスとレアンドロ・ペレイラを獲得。

去年より選手層の厚みを増して国内リーグとアジアの戦いに備えている。
昨季は宮本体制で最高のリーグ2位&天皇杯準優勝。当然、2021シーズンの目標はタイトル獲得だろう。その準備は、整っていると思う。

韓国代表のチュ・セジョンの加入によって小野瀬や倉田らの残留組を含め厚みが増した。

FWについては、J屈指のテクニックを誇るアデミウソンと渡邉が抜けた穴をいかに埋めるのかがカギ。

しかし、昨季リーグ3位の15ゴールを挙げたレアンドロ・ペレイラを獲得、一美のレンタル復帰。
さらにドリブル突破ができる攻撃的アタッカーで、左足の強烈なシュートもあるT・アウベスの獲得と体制については整えたと考えれる。

セレッソ大阪

・総合評価 B 順位予想8位

マテイ・ヨニッチやレアンドロ・デサバト、ブルーノ・メンデスといった主力である外国籍選手たちがごっそり抜けた。
最終ラインの要のヨニッチの電撃退団は痛恨で穴を埋めるのは、厳しく、代役候補のセアラーから獲得したチアゴも実力未知数である。

J1で経験豊富な実力者の進藤亮佑や原川力やJ2で実績を積み上げた金沢で13ゴールを決めた加藤陸次樹などの20代のタレントを多く獲得し選手層は厚くなった。

また、レヴィー・クルピ監督の存在がどのように作用するのかが躍進がカギである。

ヴィッセル神戸

・総合評価 B 順位予想10位

イニエスタや山口蛍やセルジ・サンペールという実力者を擁す中盤と、CRフラメンゴから加入したリンコンを加えたFW陣がかみ合えば攻撃力についてはリーグ屈指になると思う。

しかし、守備には大きな懸念が残る。
DFについては、ダンクレーと西大伍の両レギュラーを手放し、その穴を埋め切れた補強は、言い難い。

先シーズン途中で就任した三浦監督がいかに攻守のバランスをとれるのかが今後の躍進のカギである。

サンフレッチェ広島

・総合評価 C 順位予想12位

昨シーズンに15ゴールを決めたレアンドロ・ペレイラが移籍し、代わりに加入したマリノスで13得点を挙げた実績をもつジュニオール・サントスを獲得。

主力の流出は最小限だが、レアンドロ・ペレイラの抜けた穴をサントスが新たなチームの戦術に順応できるかがカギになってくる。

4季目の城福体制で主力メンバーの変化が少なくパスや守備連携のコンビネーションが高まっているので、守備の面は心配ないが、新しいストライカーの得点力がいかにハマるかが重要である。

サガン鳥栖

・総合評価 D 順位予想18位

決して資金的に恵まれないなかでも多くの選手を獲得した。
勝てる試合を確実に拾っていくかについては、新加入のアフリカ人ストライカーのチコ・オフォエドゥやイスマエル・ドゥンガといったストライカーの活躍が不可欠である。

また、昨季途中にJ1横浜から期限付きで加入した朴一圭を完全移籍で獲得しGKの主軸となっている。
キム・ミョンヒ監督の指向するサッカーは新たなチャレンジに意欲的な姿勢のためどのようなチームに仕上がるか楽しみである。

徳島ヴォルティス

・総合評価 C 順位予想15位

チームをJ1昇格に導いたリカルド・ロドリゲス監督に代わり、後任のダニエル・ポヤトス新監督となる。
しかし、欧州でも評価の高い新進気鋭の指導者のため心配はないだろう。

元イタリアU-21代表MFクリスティアン・バットッキオの獲得もしておりチームに新たなカギになってくる。
また、アルビレックス新潟の本間至恩は獲り逃したものの、東京ヴェルディから伸び盛りの藤田譲瑠チマ、フロンターレからU-20日本代表のFW宮代大聖を獲得。

タレント力では他クラブに劣るかもしれないが、ボール支配率とパス成功率の高さを活かした戦術的な緻密さで補ってJ1残留を果たすことが現実的な目標になる。

アビスパ福岡

・総合評価 D 順位予想17位

長谷部体制2年目となる今シーズンは、まずはJ1残留が最初の目標となる。
J1残留に向けてポジションに補強し、いかにJ1で戦えるチームを作れるかがポイントとなる。

昨季J2で11得点を挙げた遠野大弥や守備の柱に成長した上島拓巳も抜けたが、奈良竜樹や宮大樹、志知孝明、杉本太郎、渡大生といった新戦力の加入によって戦力はアップしている印象である。

それでも決して潤沢なタレントを揃えているわけではなく、4チーム降格の今季は今まで以上にシビアな戦いになるため、今シーズン残留できるかは、新戦力のメンバーの活躍できるかがカギになる。

大分トリニータ

・総合評価 D 順位予想16位

キャプテンの鈴木義宜を筆頭に、岩田智輝、田中達也、小塚和季といった主力級が相次いで移籍していまいかなりの痛手となった。
湘南ベルマーレから坂圭祐、川崎フロンターレから下田北斗、ベガルタ仙台から長沢駿らを獲得したが、やや戦力ダウンの感は否めない。

しかし、予算の少ない地方クラブにとって主力の流出は想定しているため、片野坂監督に鍛えられて上夷克典、福森健太、渡邉新太、黒崎隼人といったJ2からのステップアップ組がどれだけ伸びるかが今年度にカギになってくる。

新戦力がどれだけ早くフィットするかが、今シーズンの肝になると思う。

2021 順位予想

 

2021シーズン 順位予想

 1位:川崎フロンターレ
 2位:FC東京
 3位:名古屋グランパス
 4位:ガンバ大阪
 5位:鹿島アントラーズ
 6位:横浜Fマリノス
 7位:柏レイソル
 8位:セレッソ大阪
 9位:北海道コンサドーレ札幌
10位:ヴィッセル神戸
11位:清水エスパルス
12位:サンフレッチェ広島
13位:浦和レッズ
14位:横浜FC
15位:徳島ヴォルティス
16位:大分トリニータ
17位:アビスパ福岡
18位:サガン鳥栖
19位:ベガルタ仙台
20位:湘南ベルマーレ

2020シーズンのJ1リーグは、コロナ対策に追われながら激動のシーズンだった。

元日の天皇杯で川崎フロンターレの決勝をもって激動のシーズンを終えた2020シーズンのJ1リーグだが、来年の2021シーズンに向けて各チーム戦力強化やチーム力の強化に動いているであろう。

しかし、2020シーズンは、通常の18チームではなく2021シーズンのみ20チームで争うという特殊なレギュレーションによる過密スケジュールとなっている。
それなのに20チーム中普通のシーズンの倍にあたる4チームが降格する過酷なシーズンとなる。

今まで以上に残留争いは激しさを増すことになるだろう。

2021シーズンのJ1について、各チームごとに解説をしていこうと思う。
総合評価A―Dまでで評価していこうと思います。また、順位予想も記載しています。
あくまでも個人の見解で、どのチームも熱い戦いを期待しています。

J 1チーム一覧

北海道コンサドーレ札幌

・総合評価 B 順位予想9位

ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が指揮を執って今季で4年目。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、以前のチームで6年ほどで退任しており、4年目で高い順位を記録しているので期待が持てる。

戦術的な完成度は高く、今季もオールコート・マンツーマン・プレッシングを継続して行くと想定できます。

今回の補強で、スピードのある選手のザスパクサツ群馬から岡村大八、FC東京から柳貴博を獲得しハイラインを適した選手を補強した。
ナイジェリア代表歴を持つFWガブリエルがどのようなプレーを見せてくれるのか期待だ。

22歳から25歳までの伸びしろがある即戦力を獲得しているため過密日程を乗り切れそうだ。
逆に言うとベテランが少ないためFC琉球から1年半ぶりに復帰する小野伸二が精神的な支えになるかがカギになる。

ベガルタ仙台

・総合評価 D 順位予想19位

新型コロナウイルスの影響で降格枠はなかったが、2020シーズン、17位で終了し、普通であれば降格する順位となっていた。

その現状を脱却するために、手倉森誠監督が8年ぶりに復帰した。

ジュビロ磐田から上原力也、グランパスから秋山陽介、浦和からマルティノスなどを獲得。
しかし、MF梁勇基が付けていた「10」は引き続き欠番となっている。
戦力の総合値はJ1でも最低クラスで、厳しい戦いを強いられることは容易に想像できる。

昨シーズンは、36得点61失点と得点力にも守備力にも不安を抱えていた。

得点力と守備力のどちらかの課題をどのように解決するのかが、4チーム降格の今季に生き残れるのかカギになるだろう。

鹿島アントラーズ

・総合評価 A 順位予想5位

2020シーズンのJ1は開幕4連敗というクラブ史上最悪のスタートを切ったが、徐々にチームの完成度を高めて昨季は5位フィニッシュ。
2021シーズン序盤を大切にしたい。

2020年から就任したザーゴ監督は、今でのスタイルと一線を画し、スプリントの質と量が重要になってくるブラジル流のスタイルを確立した。
また、多くの若手選手も成長してきている。

GK・沖悠哉は、曽ヶ端準からポジションを奪取、荒木遼太郎も26試合出場と存在感をしめした。
今季加入選手の多くは、高卒、大卒の若手中心との印象。
また、ディエゴ・ピトゥカやアルトゥール・カイキといったブラジル人選手たちもチームの底上げになっている。

優勝争いに喰い込むには、若手の成長とスプリントの質と量をどこまで上げれるかがカギになる。

浦和レッズ

・総合評価 D 順位予想13位

「3年計画」が不調であったため、今季はリカルド・ロドリゲス監督が就任した。
徳島ヴォルティスをJ1昇格に導いた手腕で、ゲーム形式のメニューを消化するなど戦術の落とし込みに情熱を注ぎ自チームの戦い方を植え付ける。

エヴェルトンとマルティノスが退団し、長澤和輝や青木拓矢といった主力級も移籍。神戸からDF西大伍、大分からMF田中達也、琉球からMF小泉佳穂、栃木からMF明本考浩とGK塩田仁史など例年のような派手さはないが、数年後チーム力の上昇につながるラインナップになっている。

しかし、補強ラインナップにFW登録の選手がいないことが来シーズンにどう影響するのか。
とはいえ、昨シーズンに所属していたFW登録の選手の退団もないため昨シーズンと同等のポテンシャルを出せれば問題ないだろう。

戦術マニア”とも称される監督の戦略がチームにいかに浸透するのか新生レッズが上位に食い込めるのかカギになるだろう。

FC東京

・総合評価 A 順位予想2位

長谷川健太監督のもとで選手、スタッフ、フロントの全員が「J1優勝」を共有している。
リーグ優勝を掲げるために、チームの補強については、主力の流出は一切なくピンポイントでの強化となっている。

山形から完全移籍したMF渡邊凌磨は中盤の攻撃的なポジションに加え、ウイングでの起用も想定され活躍が期待できる。
また、去年7月にMF橋本拳人がロシアに移籍して以降、完全に定まらなかったアンカーのポジションに、浦和から移籍した青木が起用される見込みだ。

強力3トップについては、昨シーズンをおおむね維持することに成功しており、レアンドロを鹿島から期限付きから完全移籍で獲得した。
ディエゴ・オリヴェイラにアダイウトンも健在である。

昨季からのチームの維持とピンポイントの補強で、J1制覇を目指すシーズンが始まる。

川崎フロンターレ

・総合評価 A 順位予想1位・優勝予想

2020年を圧倒的な強さで制した王者。
クラブの象徴・中村憲剛の引退については、多くのファンが涙したことだろう。
しかし、選手層については圧倒的に厚いと考える。

川崎フロンターレについては、J1最多得点の攻撃力、難しい試合を勝ちきるチーム力が強みであると考える。
34試合で31失点という失点の少なさを見てもチーム力が高いチームであったと考えれる。

2021シーズンは、中村憲剛の引退と守田英正はポルトガル1部のサンタ・クララへ移籍があり、彼らの穴を埋めれるかが連覇のカギとなる。

新規メンバーとして、ジョアン・シミッチと遠野大弥に期待している。
ジョアン・シミッチは、名古屋グランパスから加入し中盤の柱として期待がかかる。
遠野大弥は、2020シーズンにアビスパ福岡で11得点を挙げ、J1リーグ昇格に大きく貢献した。

J1参戦が初だが今シーズンどのような活躍を見せてくれるか楽しみの選手である。

横浜F・マリノス

・総合評価 B 順位予想6位

就任して4年目を迎えるアンジェ・ポテスコグルー監督が率いる。
今年度はACL出場がないためJ1リーグ戦に専念できる。

主力選手の多くがチームに残ることとなったが、昨季のチーム得点王だったエリキとジュニオール・サントス2人が退団することになり、前線が大きな不安要素になっている。

その穴を埋めるためにバイーア(ブラジル)から加わった左ウイングのエウベルと、レオ・セオラ。
しかし、実力や適応度は未知数のため二人の活躍がカギになる。

3バックの導入も検討されているとのことで、新システムの完成度も成績を大きく左右しそうだ。

湘南ベルマーレ

・総合評価 D 順位予想20位

昨季はリーグ戦で6勝しか挙げられず、最下位に終わった。
肝心の得点力については、J1最少の29得点と、攻撃力不足が深刻だった。
さらに昨シーズンを支えた主力メンバーの鈴木冬一がスイスへ、齊藤未月がロシアへ旅立った。

得点力不足を補うための独力で得点のとれるウェリントンが7年ぶりに復帰する。
また、ポルトガル1部のポルティモネンセから右のウイングで力を発揮するウェリントン・ジュニオールが加入。

それでもチームとして相当な成長がなければ、残留争いに勝ち残れないだろう。

柏レイソル

・総合評価 B 順位予想7位

リーグ戦で28得点のJ1得点王に輝いたケニア代表FWオルンガがカタールへ移籍。
チームのエースの抜けた穴は大きい。

ブラジルリーグで実績のあるアンジェロッティ、さらにベガルタ仙台からMF椎橋慧也を補強している。
また、アビスパから上島拓巳の復帰によって昨シーズンの課題であったディフェンスラインの調整について期待できそうだ。

エースのオルンガの抜けた穴は大きいが、中盤の構成力やチーム力についてJ1で上位であると感じる。
J1屈指のストライカーの穴をいかに埋めれるかが今シーズンのカギである。

清水エスパルス

・総合評価 C 順位予想11位

昨季の主力がほとんど残留し、ここ2年の低迷から脱却すべく、魅力的な陣容を整えた。
特に注目は、GKだ。
昨季はリーグ戦で4選手を起用するなど、正守護神が定まらなかったポジションに現役日本代表でポルティモネンセでプレーしていた権田修一が加入し、守護神問題も解決した。

新指揮官にセレッソを上位に導いたロティーナ監督が就任。
また、若い選手たちの加入しいており、東京五輪代表候補の原輝綺、FWにJ2で躍動したディサロ燦シルヴァーノなど注目だ。

ロティーナ流がいかにチームに浸透するかが、今後のカギになる。

横浜FC

・総合評価 C 順位予想14位

昇格1年目となった昨シーズンは、15位で終えた横浜FCは、1部残留、そして定着ができるチームになるために移籍市場で積極的に動いた。

J1で実績十分のストライカーの伊藤翔や渡邉千真、仙台で成長したジャーメイン良、J2で存在感を発揮していた元ブラジル代表のクレーべを獲得し、一気に前線が充実したと感じる。

下平隆宏監督が仕込んだ戦術はチーム内に浸透していると感じているため、新加入選手の個性をいかにうまく使うかで面白いチームになると考える。

名古屋グランパス

・総合評価 A 順位予想3位

 2020シーズンは、全34試合で28失点は最少でJ1リーグ最少失点で3位に入り、9年ぶりにACL出場権を獲得。

マッシモ・フィッカデンティ監督の守備戦術がチームに浸透し、チーム作りが軌道に乗りつつある。
守備からの攻撃のバリエーションが豊富で1試合平均のチームでのスプリントが少なく、2021年の過密スケジュールに優位で働くことになるだろう。

2021シーズンについては、フロンターレから齋藤学、浦和レッズから長澤和輝、セレッソ大阪から柿谷曜一朗と日本代表歴のある実力者を獲得。
さらにセレッソからデ中盤からディフェンスラインの幅広い箇所で活躍が期待できる木本恭生も引き抜く大型補強を敢行した。

今年は、本気で優勝を狙っていることがうかがえる。

ガンバ大阪

・総合評価 A 順位予想4位

天皇杯で決勝進出をはたしたが、フロンターレに敗れ天皇杯準優勝。

昨季までU-23チームでプレーしていた若手たちや、主力ではない選手たちを放出し、韓国代表のチュ・セジョン、ブラジル人のチアゴ・アウベスとレアンドロ・ペレイラを獲得。

去年より選手層の厚みを増して国内リーグとアジアの戦いに備えている。
昨季は宮本体制で最高のリーグ2位&天皇杯準優勝。当然、2021シーズンの目標はタイトル獲得だろう。その準備は、整っていると思う。

韓国代表のチュ・セジョンの加入によって小野瀬や倉田らの残留組を含め厚みが増した。

FWについては、J屈指のテクニックを誇るアデミウソンと渡邉が抜けた穴をいかに埋めるのかがカギ。

しかし、昨季リーグ3位の15ゴールを挙げたレアンドロ・ペレイラを獲得、一美のレンタル復帰。
さらにドリブル突破ができる攻撃的アタッカーで、左足の強烈なシュートもあるT・アウベスの獲得と体制については整えたと考えれる。

セレッソ大阪

・総合評価 B 順位予想8位

マテイ・ヨニッチやレアンドロ・デサバト、ブルーノ・メンデスといった主力である外国籍選手たちがごっそり抜けた。
最終ラインの要のヨニッチの電撃退団は痛恨で穴を埋めるのは、厳しく、代役候補のセアラーから獲得したチアゴも実力未知数である。

J1で経験豊富な実力者の進藤亮佑や原川力やJ2で実績を積み上げた金沢で13ゴールを決めた加藤陸次樹などの20代のタレントを多く獲得し選手層は厚くなった。

また、レヴィー・クルピ監督の存在がどのように作用するのかが躍進がカギである。

ヴィッセル神戸

・総合評価 B 順位予想10位

イニエスタや山口蛍やセルジ・サンペールという実力者を擁す中盤と、CRフラメンゴから加入したリンコンを加えたFW陣がかみ合えば攻撃力についてはリーグ屈指になると思う。

しかし、守備には大きな懸念が残る。
DFについては、ダンクレーと西大伍の両レギュラーを手放し、その穴を埋め切れた補強は、言い難い。

先シーズン途中で就任した三浦監督がいかに攻守のバランスをとれるのかが今後の躍進のカギである。

サンフレッチェ広島

・総合評価 C 順位予想12位

昨シーズンに15ゴールを決めたレアンドロ・ペレイラが移籍し、代わりに加入したマリノスで13得点を挙げた実績をもつジュニオール・サントスを獲得。

主力の流出は最小限だが、レアンドロ・ペレイラの抜けた穴をサントスが新たなチームの戦術に順応できるかがカギになってくる。

4季目の城福体制で主力メンバーの変化が少なくパスや守備連携のコンビネーションが高まっているので、守備の面は心配ないが、新しいストライカーの得点力がいかにハマるかが重要である。

サガン鳥栖

・総合評価 D 順位予想18位

決して資金的に恵まれないなかでも多くの選手を獲得した。
勝てる試合を確実に拾っていくかについては、新加入のアフリカ人ストライカーのチコ・オフォエドゥやイスマエル・ドゥンガといったストライカーの活躍が不可欠である。

また、昨季途中にJ1横浜から期限付きで加入した朴一圭を完全移籍で獲得しGKの主軸となっている。
キム・ミョンヒ監督の指向するサッカーは新たなチャレンジに意欲的な姿勢のためどのようなチームに仕上がるか楽しみである。

徳島ヴォルティス

・総合評価 C 順位予想15位

チームをJ1昇格に導いたリカルド・ロドリゲス監督に代わり、後任のダニエル・ポヤトス新監督となる。
しかし、欧州でも評価の高い新進気鋭の指導者のため心配はないだろう。

元イタリアU-21代表MFクリスティアン・バットッキオの獲得もしておりチームに新たなカギになってくる。
また、アルビレックス新潟の本間至恩は獲り逃したものの、東京ヴェルディから伸び盛りの藤田譲瑠チマ、フロンターレからU-20日本代表のFW宮代大聖を獲得。

タレント力では他クラブに劣るかもしれないが、ボール支配率とパス成功率の高さを活かした戦術的な緻密さで補ってJ1残留を果たすことが現実的な目標になる。

アビスパ福岡

・総合評価 D 順位予想17位

長谷部体制2年目となる今シーズンは、まずはJ1残留が最初の目標となる。
J1残留に向けてポジションに補強し、いかにJ1で戦えるチームを作れるかがポイントとなる。

昨季J2で11得点を挙げた遠野大弥や守備の柱に成長した上島拓巳も抜けたが、奈良竜樹や宮大樹、志知孝明、杉本太郎、渡大生といった新戦力の加入によって戦力はアップしている印象である。

それでも決して潤沢なタレントを揃えているわけではなく、4チーム降格の今季は今まで以上にシビアな戦いになるため、今シーズン残留できるかは、新戦力のメンバーの活躍できるかがカギになる。

大分トリニータ

・総合評価 D 順位予想16位

キャプテンの鈴木義宜を筆頭に、岩田智輝、田中達也、小塚和季といった主力級が相次いで移籍していまいかなりの痛手となった。
湘南ベルマーレから坂圭祐、川崎フロンターレから下田北斗、ベガルタ仙台から長沢駿らを獲得したが、やや戦力ダウンの感は否めない。

しかし、予算の少ない地方クラブにとって主力の流出は想定しているため、片野坂監督に鍛えられて上夷克典、福森健太、渡邉新太、黒崎隼人といったJ2からのステップアップ組がどれだけ伸びるかが今年度にカギになってくる。

新戦力がどれだけ早くフィットするかが、今シーズンの肝になると思う。

2021 順位予想

 

2021シーズン 順位予想

 1位:川崎フロンターレ
 2位:FC東京
 3位:名古屋グランパス
 4位:ガンバ大阪
 5位:鹿島アントラーズ
 6位:横浜Fマリノス
 7位:柏レイソル
 8位:セレッソ大阪
 9位:北海道コンサドーレ札幌
10位:ヴィッセル神戸
11位:清水エスパルス
12位:サンフレッチェ広島
13位:浦和レッズ
14位:横浜FC
15位:徳島ヴォルティス
16位:大分トリニータ
17位:アビスパ福岡
18位:サガン鳥栖
19位:ベガルタ仙台
20位:湘南ベルマーレ

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