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ベーシックインカムとは?働かなくてもお金がもらえるって本当?

働かなくてもお金の心配がない世界は、ほとんどの人が憧れる世界ではないでしょうか。

お金は生きていく上で必要なものです。
それゆえにお金に関することでのトラブルや事件が止むことはありません。

全ての人に最低限の生活が保障されていればそのような問題も少しは解決するのかもしれません。

今回は、働かなくてもお金が貰えるベーシックインカム制度について紹介します。

ベーシックインカム概要

ベーシックインカムは政府が国民に基本的(Basic)な所得(Income)を保証する制度です。
基本所得制、基礎所得保障、基本所得保障、最低生活保障、国民配当とも呼ばれます。

ベーシックインカムでは、公平無差別な定期給付をするために、生活保証、失業手当、基礎年金、児童手当、障害者保証などの現給付制度を廃止して、
雇用や収入、年齢とは関係なく全ての国民に無条件で一律に決められた最低所得を給付します。

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ベーシックインカムの利点

ベーシックインカム導入により一定の収入が保障されることで、人々の行動や人生が大きく変わる事が予想されます。

働き方が大きく変わる

現在多くの人は、生活のために労働をしています。しかし、ベーシックインカムの導入で最低限の生活が保障されると生活のための労働をする必要はありません。

生活が保障されているので、今までお金がなくて諦めていた夢や、仕事を何の心配もなく始めることができます。
さらにお金を増やすために起業する人も増えてくるでしょう。

今まで「お金がないから」「時間がないから」とあきらめていた事に挑戦することができるようになり、人々の働き方は大きく変わる事が予想されます。

また、ブラック企業での過酷な長時間&低賃金労働に悩む必要もなくなります。
長時間労働&低賃金では、日々の生活で精いっぱいになっていて、辞めた後の生活が心配でブラック企業でも働き続ける選択をしている人がいたかもしれません。

しかしベーシックインカムで一定の収入があるので、退職後のお金の心配もなく、ゆっくりと転職活動ができます。

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子育てへの不安解消

現在の日本では金銭的な理由で共働きをする家庭が多くなっています。
非正規社員の増加や経済成長の低迷により、給料が上がりにくくなっているためです。

しかし、子どもの出産、育児となると仕事を辞める必要も出てきますし、さらに子どもを大学まで育てようと思うと相当の費用が必要になります。

仕事もできない、配偶者の給料は上がらない現状だと、子育て世代は金銭的な不安を抱えています。

しかし、ベーシックインカムを導入することで、出産・育児中もお金は貰え、さらに子どもが増えることで貰える額も上がりますので、子どもを出産するリスク(コストなど)は軽減されます。

ベーシックインカムの問題点(懸念点)

メリットを紹介したので、ベーシックインカムを早く導入した方がいいと思うかもしれませんが、
ベーシックインカムの導入には問題点もあります。

財源の確保です。

仮に日本全国民(約1憶3000万人)に毎月10万円を支給するとなると、月13兆円、年間にすると156兆円が必要になります。
一方で社会保障関係費の年間予算は35兆程度なので、社会保障制度の予算をベーシックインカムに回すだけでは、ベーシックインカム導入は叶いません。

となると他の財源(消費税など)を、上げる必要がでてきます。
とはいえ、数%上げただけでは全く賄えない金額なので、

ベーシックインカム導入を実現化する為には、今までにないレベルでの税収改革が必要となります。

ベーシックインカム導入事例

ベーシックインカムを正式に導入している国はまだありませんが、試験的に実施していた国はあります。

フィンランド

2017年1月から2年間の計画で試験的にベーシックインカム制度を運用していました。
失業中の2000人に毎月一律560ユーロ(約7万4300円)がベーシックインカムとして支払われました。

フィンランドの事例は、国家レベルでは欧州で初めての取り組みとして、世界中から注目されました。
しかしフィンランド政府は、試験運用を予定通り2年間の計画満了と同時に終了することを発表。
ベーシックインカムの運用は延期しないことを公表しました。

カナダ オンタリオ州

2017年7月から3年間の計画でベーシックインカムの試験導入。
カナダオンタリオ州の4,000人近い人が毎月ベーシックインカムを無条件で受け取っていました。

当時の予算は約5,000万ドル(約55億円)と世界最大規模のベーシックインカムの導入実験として注目されていました。

受給額は年収によって異なります。

・年収3万4000カナダドル(約292万円)以下の人→年間最大1万7000カナダドル(約146万円)
・年収4万8000カナダドル(約412万円)以下のカップル→年間最大2万4000ドル(約206万円)

しかし、当初計画の3年間は続かず、2018年7月31日、オンタリオ州の新首相ダグ・フォード氏はこの導入実験の打ち切りを決定しました。

ベーシックインカムって何もしなくてもお金が入る?不労所得と同じ?

ベーシックインカムが導入されると、誰もが最低限の生活をすることができるということですが、国民全員が一律でお金をもらえるので、もともと収入の多い家庭はもっともっと裕福になりますね。

全員が一律で入ってくるお金については、仕事をして得た収入ではありません。
もともと日本には、所得の種類の中に「不労所得」という項目があります。
不労所得は働かずして得たお金ということになりますが、不労所得といわれるものにはどのような所得方法があるのでしょうか。
また、ベーシックインカムと同じなのか、異なるのか、それぞれのことを紹介しながら、不労所得について触れてみましょう。

不労所得とは?

不労所得は、字では「労のない所得」ということになっていますが、まったく何もしないで所得を得るというものでもありません。
初めに資金を投入したり、何らかの形で働きかけてお金が儲かるシステムを作り上げ、その後は特に働かなくても収入を得ることができるというものです。

いったんお金が儲かるシステムを作り上げると、その後はメンテナンスのようにお金や手をかけなければいけないこともありますが、ほぼ何もしなくても収入を得ることができるようになるのです。

収入を得るために、「働くこと」が基本です。働いて得る収入は勤労所得といいますが、勤労所得と不労所得は並行して得ることができます。すると収入がどんどん増えていくことになります。

不労所得にはどのようなものがあるか

不労所得は大きく2つの方法に分けられます。

権利を取得して不労所得を得る方法

権利を取得するというのは、例えば書作権を取得して、その権利を使用したい人にお金を支払って使用してもらうというように、いったん権利を取得しておけば、権利を使ってもらうことで収入になるというものです。
アプリを作って、他の人にたくさん使ってもらうというのも権利取得による不労所得になります。アプリを作ったことによって著作権が発生します。するとそのアプリを使いたいという人が購入をすると、その購入費の一部は著作者の収入となるというものです。

著作権のほかにも、いったん株式を購入して持っておくと、配当金がもらえるというのも権利を取得したのと同じことです。
また金融機関にお金を預けることによって得られる利息も、権利による不労所得といえます。

システムを作って不労所得を得る方法

自分で収益を得られるような仕組みを作って収入を得ていく方法です。

例えば賃料を収入とする不動産投資や、広告料を収入にするアフェリエイトやSNS、動画投稿などがそれにあたります。

権利を得るわけではありませんが、自分がもともと持っているか購入した不動産に、アパートやマンションを建てたり、駐車場にしたりして第三者に貸すことで賃料を得るというものです。はじめは建物や設備を整えるために費用がかかりますが、利用者を募ることができれば毎月決まった収入が入ってきます。
ただ定期的なメンテナンスや修理などは自分で行う必要があります。

アフェリエイトとは、インターネットを使って広告収入を得るという方法です。記事を書いたりブログを書いたり、YouTubeなどに動画を投稿することによって広告収入を得ることができます。
広告収入を増やすには視聴者を増やす必要があるので、魅力的なコンテンツを構築して発信する必要があり、設置をするのは容易ではありません。それに一度設置をしたからそれでいいというのではなく、内容を更新していく必要がありますが、それでも広告が入ってくれると収入を得ることができます。

不労所得には税金がかかる?

不労所得には税金がかかります。不労所得といってもいくつかの種類があり、それによって税金のかかり方が変わってきます。

「利子」「配当」「不動産」「事業」「一時」「雑」「山林」「譲渡」「退職」の9個の所得に分かれています。
不労所得を副業としている場合は、必要経費を差し引いて年間20万円を超えれば確定申告をする必要があります。

利子に関しては税金が差し引かれた状態で得られるので、確定申告をする必要がありません。また配当に関しても、証券会社などで「源泉徴収ありの特定口座」に指定しておけば、自分で確定申告をしなくても良いのです。

不動産所得に関しても必要経費を差し引いて20万円を超えなければ確定申告の必要がなく、競馬や宝くじなど一時所得に関しても必要経費(馬券の購入費など)を差し引いて50万円未満なら確定申告の必要はありません。

事業に関しては、農業でもブロガーでも個人事業主としてみなされます。プライベートなお金か事業に必要なお金かを見極めた必要経費を差し引いて65万円以上なら確定申告が必要になります。

土地や宝石、著作権尚を売却して得た収入に関しては「譲渡」になりますが、総合課税と分離課税の2種類あり、宝石や著作権は総合課税、土地や株式などは分離課税に該当します。

雑所得とは、他の8種類のどれにも当てはまらない所得のことで年金やオークションの売り上げなどのことです。

ベーシックインカムは不労所得?

ベーシックインカムは政府が国民全員に、最低限の生活を保障するために一律の金額を支給するというものです。
不労所得ははじめに自分で、何らかの権利を持ったり収入を得るための仕組みを設置しなければいけないのですが、ベーシックインカムは特に何の手続きも初期費用も不要で、国から自動的に支給されます。

だからベーシックインカムは不労所得の中には含まれず、税金もかかりません。
それどころか、ベーシックインカムの財源が国民から税金で賄われるので、国としては今まで集めてきた税金がどんどん少なくなってしまいます。
そのため消費税や所得税が、逆に増えてしまう可能性が大きいといわれています。

このようなことから、ベーシックインカムは不労所得とは異なるということです。

 

不労収入は「不労」という言葉が入っていますが、何らかの努力が必要です。競馬などの一時所得にしても、まずは馬券を購入する必要があります。
しかしベーシックインカムは国から国民全員に一律の支給があるので、国民は何もしなくてももらえるというものです。

税金に関しても、不労所得の場合は各種類によって一定の額を超えれば確定申告をして税金を支払う必要がありますが、ベーシックインカムの場合は、それ自体に税金がかかりません。
しかし支給が継続されると国の財源が減ってくるので、消費税や所得税それに不労所得などにかかる税金が増える可能性があるといわれています。

まとめ

ベーシックインカムはただお金が貰える制度と考えれば、導入してほしいという意見が多くなりそうですが、
国(財政)の事を考慮すると、まだ本格実装を行うには問題が山積みのようです。

少なくても日本が最初に導入するなんてことはなさそうですね。

 
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