「静岡県に生まれ育った人なら今の富士山の様子に違和感を覚えるハズ」と例年になく富士山の雪が少ないことにネットでは噴火前兆説が沸き起こるなどしています。
富士山の雪が少ないのはなぜなのでしょう?
もっとも納得のゆく理由を調べてみました。
富士山の雪が少ないとネットで話題に
今年の富士山の雪が少なすぎるとネットで話題になっています。
今年の富士山は9月21日朝には、山頂付近で雪が積もっているのが確認され、ふもとの山梨県富士吉田市は去年よりおよそ1か月早く「初雪化粧宣言」を発表したほどでした。
ところが、11月、12月になっても富士山の雪景色は見られず岩肌が露出している場所も多くみられます。
ツイッターを見てみましょう。
冷えていて大雪降って大変な地域もありますけど、富士山🗻は今年はまだ雪が少ないですね🤔 pic.twitter.com/Jt2pxWJMzx
— いくりん🍀🕊 (@ikurinneko) December 21, 2020
今朝の富士山
雪少ないね~ pic.twitter.com/R56RJvOgq4— hamadryad (@hamadryad12) December 20, 2020
今年の富士山は雪が少ないですね~
←今年12月の富士山
昨年12月の富士山→ pic.twitter.com/89dmK2LJqy— う~にゃん! (@w00nyan) December 21, 2020
羽田→福岡の便では、富士山上空近くになるといつも9000m付近を飛ぶのに、今日は6100mで飛んでたので迫力があった。
もう12月下旬なのに山頂の雪が少ない。 pic.twitter.com/Uo2BaWBUuc— Shyn (@sin_chi) December 21, 2020
今の富士山
山梨側が例年に比べたら、まったく無いと言って良いくらい雪が少ないね
他は大雪なのにどうなってるのかな? pic.twitter.com/E50clYHcwl
— しろくま (@hontounokotoga1) December 17, 2020
この時期に富士山の雪が少ないことをいぶかしがるコメントが溢れています。
2020年富士山の雪が少ないのはなぜか?
ネットで多く出ている、噴火や地震の前兆説に行く前に、単純に降雨量が例年と比べてどうなのか見てみました。
降雨量説
富士山山頂では、温度湿度風速などの観測はありますが、降雨量は記録していないようですので、富士山に最も近い観測地点の富士宮市白糸(しらいと)の測定値を見てみましょう。
2020年10月は、182.5 mm とまずまずでしたが、11月は、この地点で記録上3番目の少なさにあたる16.5 mmで、12月は21日まででは、たった1.5 mmで、このままでは記録を更新しそうです。
具体的に見てみましょう。
これでは、富士山が白くなりようがありませんね。
では、2019年はどうだったのでしょう。
10月は、この地点で記録上7位の多さにあたる373.0mmでした。
11月97.5 mm、12月101.0mm
2018年でも、10月65.0 mm、11月27mm、12月63.5mmで今年は特に11月、12月の降雨量が極端に少ないことがわかります。
噴火説
赤池出現関連
2020年7月18日、富士五湖のひとつ「精進湖」の近くに、”幻の富士六湖”と言われる「赤池」が出現しました。
2011年以来9年ぶりの出現に地域住民からは「あの年のように、大きな災害が起こらなければいいが……」という声がでていました。
それは、2011年3月11日に東日本大震災が発生したあと、15日には、静岡県でも静岡県東部地震(マグニチュード6.4、最大震度6強)が起こり、その後、富士山では異常湧水や斜面の変形、噴気現象などが多発するなど、異変が立て続けに発生しました。
その時に出現したのが、「赤池」でした。
その前に赤池が現れたのは、2004年で、この年は、新潟県中越地震が起こった年に重なります。
赤池について、富士山の火山活動が活発になったことで、地温が上昇し、その影響を受け、樹海のあちこちに点在する溶岩洞窟内部の天然氷が溶け出たことが原因では、という説を唱える専門家もいるようです。
これによれば、噴火前兆説につながりそうです。
2020年富士噴火説関連
2020年もそろそろ終わりですが、2020年には富士山噴火があるという説がかなり出ていました。
・9年間隔での大震災の連鎖
東日本大震災から9年
・富士宝永山クラスの大噴火は100年に数回
鹿児島県桜島の大正噴火から約100年
・南海トラフ大地震の直後に噴火
南海トラフでマグニチュード8.6の宝永地震の49日後に起きたのが、宝永大噴火でした。
マグニチュード9クラスの南海トラフ巨大地震が発生すれば、マグマだまりの圧縮や発泡で、大噴火につながることが想定されます。
なお、気象庁の富士山の有史以降の火山活動の記録では、最も新しい記述が、「2012年2月、北西麓の3合目付近(標高1760m)でごく弱い湯気が発生し、4月以降は認められなくなった」ですので、最近特に火山活動が活発になったとの指摘はないようです。
以上、雪の少ない富士山の原因は、常識的には降雨量説となりそうですが、様々な兆候をとらえて、噴火がいつあっても良いように備えるのは、大事なことです。
ネットで噴火前兆説が…反応まとめ
- 異変?寒波、大雪だったのに日本一高い富士山がらしくない。何故積もらない?噴火?大地震?…何かしらの警告か?
- 富士山の雪が少ないからって噴火説出てるの笑う そんな表面温度の上昇とか予兆として分かりやすすぎるのに…
- 土曜日に飛行機から撮ったけれど、 富士山の雪が少ない。 地熱が上がっている? 噴火しそう? ほんとですか⁉️
- 富士山の熱で雪が溶ける?「今年は雪が少ない」「富士山の雪が変」と話題に!噴火前の異常現象との噂も
- 例年の今頃より雪が圧倒的に少ないのが気になる。昨日の伊豆方面海域での地震、富士火山帯でもあるし…噴火の可能性無きにしも非ず。まぁ、その時はその時、対処のしようがない。
出典:ヤフコメ
まとめ
- 富士山の雪が少ない原因として、噴火前兆説、降雨量説が考えられる
- 噴火前兆説には7月の赤池出現、2020年噴火説と重なる部分もある
- 富士山の雪が少ないのは地熱の上昇による噴火の前兆ではとの声の一方、表面温度が上昇しているならすでに予兆として公表されているはずと否定的な声も
最近地震が多いとか異常な臭いが漂うなど、なにか異変があると、富士山の大噴火の予兆ではとの説が流れます。
確かに今年の富士山は雪が少なすぎます。
地熱と直接関連させるのはちょっと無理があるようですが、これを日ごろの災害時の備えに結び付ければ意味はあると思います。
コロナ禍に加えて、富士山噴火が実際に起こることがないよう願うばかりです。
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