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【名作揃い】香港映画 黄金時代おすすめ10作品

80年代から90年代にかけての香港映画は名作揃いで、まさに黄金時代。

中国返還以降は、製作本数も激減してしまい、あの頃のような自由な発想の香港映画を観ることができなくなってしまったのは、本当に残念だなと常々思っていました。

ウォン・カーウァイ監督映画の斬新さ…

古いけど、新しい。

あの時代に製作された香港映画の空気感は、たまらなく素敵です。

そんな香港映画の名作(カンフー&ジャッキー・チェン映画を除く)10作品をご紹介します。

さらば、わが愛 覇王別姫

出典:U-NEXT

初めてこの映画を観た時から20年以上経っていますが、心の奥底に刻まれた映画。

1920年代、北京の京劇俳優養成所で出会った2人の少年の半世紀に及ぶ愛憎劇が、激動する中国を舞台に描かれています。

いじめられる少年・小豆(レスリー・チャン)をかばってくれたのは、兄のような存在の石頭(チャン・フォンイー)だけだった…。

やがて、小豆は女役・程蝶衣、石頭は男役・段小樓として「覇王別姫」で共演し、スターへと登りつめる。

蝶衣は、劇中の恋に自分の想いを重ねるように小樓への想いを募らせるが…。

京劇俳優養成所は、孤児や貧民の子どもたちが集まる場所で、禁欲的な生活が兵士の生活を彷彿とさせます。

嫉妬、裏切り…、禁断の愛と歴史の残酷さ…。

時代の流れに翻弄される姿に心を打たれます。

女役・程蝶衣を演じたレスリー・チャンと男役・段小樓を演じたチャン・フォンイーが素晴らしく、特にレスリー・チャン演じる女形は、妖艶で観るものを惹きつけます。

93年のカンヌ映画祭パルム・ドール賞を受賞した傑作映画。

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恋する惑星

出典:amazon

古いけど、新しい。

今見ても色褪せることのない、オシャレな恋愛映画の1本。

この映画を観たことがなくても、フェイ・ウォンが歌う「夢中人」を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。

この音楽を聴くとこの映画を思い出し、この映画を思い出すとこの音楽を思い出す。

「恋する惑星」=「夢中人」

映画は、2つの物語で構成されています。

一軒のハンバーガーショップを中継点に、警官223号(金城武)と663号(トニー・レオン)、2人の恋物語が交錯します。

フェイ・ウォンが、いじらしくてとにかく可愛い!

クールで粋なセリフの数々。

この映画の雰囲気、空気感を感じたくて、何度か訪れた香港。

独特の映像と音楽が強烈に印象に残っていて、何回観ていても、何年かに一度観たくなる映画です。

花の影

出典:U-NEXT

チェン・カイコー、レスリー・チャン、コン・リーと「さらば、わが愛 覇王別姫」のスタッフ・キャストが再集結。

1920年代の上海と蘇州を舞台に、大富豪一族に嫁いだ姉とその弟の退廃的な恋愛事情を描いた愛憎ドラマ。

1911年の辛亥革命を経て、翌年の1912年に中華民国が誕生し、新しい時代の波がやってくる。

姉の嫁ぎ先であるパン家に引き取られた少年・リァンは、姉夫婦の遊戯によりアヘンを吸引し、性的虐待を受けてしまい、家を飛び出す。

この出来事は少年の心の深い傷となり、10年後、リァンはシャオシェ(レスリー・チャン)と名前を変え、上海マフィアの一員となり、上流階級の人妻を誘惑して金品をせびるジゴロになっていた…。

彼にしかこの役は演じられなかっただろうと思わせるほど、ジゴロを演じるレスリー・チャンが素晴らしい。

官能的なカメラワーク、役者陣の演技、退廃的な雰囲気、心に残る作品です。

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欲望の翼

出典:オフィシャルサイト

「あの時にしか生まれな得なかった奇跡の傑作」と言われ、今となっては夢のまた夢のような豪華スターの共演が実現している「欲望の翼」 DAYS OF BEING WILD

レスリー・チャン、トニー・レオン、アンディ・ラウ、ジャッキー・チュン、マギー・チャン、カリーナ・ラウ、ため息が出るほどです…。

映画の題名を聞くと思い出す印象的なラテン音楽に、「1960年4月16日3時1分前、君はボクといた、この1分を忘れない」などの印象的なセリフの数々。

あの頃、スタイリッシュな演出と脚本、映像、全てに衝撃を受けました。

60年代の香港を舞台に、レスリー・チャン演じるヨディを中心に若者たちの想いが交錯する青春群像劇。

むせ返るような湿った空気感、大きなかけ時計、雨の音、美しい脚線美…。

女性陣は綺麗で、レスリー・チャンはカッコよかった!

最高にクールで贅沢な95分を味わいたいと思ったら、ぜひ鑑賞してみてください。

「欲望の翼」のモチーフは、映画「花様年華」、「2046」へと引き継がれています。

ラヴソング

出典:U-NEXT

中国大陸から香港に渡った男女の、10年にわたる恋愛模様が描かれたラブストーリー。

恋愛映画が苦手な人でも、観てよかったと思える心が温まる物語、泣けます。

中国大陸から香港に渡って来た青年・シウクワン(レオン・ライ)は、同じ大陸出身者の女性・レイキウ(マギー・チャン)と出会う。

大陸出身ということを隠し、社会にとけ込んで働くレイキウと、純朴で優しいシウクワン。

一見対照的ながら友情を育む2人の関係は、ある時、恋愛関係に変化するが、運命に翻弄される2人は別々の人生を歩み、お互いに知らぬままニューヨークへと渡っていた…。

終盤に出てくる2人が出会ったシーン、2人が再会するシーン、感動します(;_;)

マギー・チャンが、随所で見せる切ない、やるせない表情が素晴らしく、それを見るだけでも観る価値のある映画。

随所に散りばめられたテレサ・テンの名曲に、号泣必至の珠玉のラブストーリー。

ブエノスアイレス

出典:amazon

香港の裏側アルゼンチンを舞台に、別れと出会いを繰り返す3人の男たちの切ない愛を描いたラブストーリー。

倦怠した関係をやり直すための旅として、アルゼンチンにやってくるファイ(トニー・レオン)とウィン(レスリー・チャン)だが、2人はイグアスの滝に行く途中で喧嘩別れしてしまう。

その後、ブエノスアイレスのタンゴバーでドアマンとして働いていたファイの元にウィンが転がり込んでくるが…

トニー・レオンとレスリー・チャンが絡むシーンは、あの当時衝撃的でした。

そして、アストル・ピアソラの情熱的なタンゴ、フランク・ザッパのラブソング…、選曲が秀逸です!!

この映画を観て、死ぬまでに生きたい場所に「イグアスの滝」と「ブエノスアイレスのタンゴバー」が加わったほど、美しく壮大で魅力的な映像が印象に残っています。

カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞した、97年の映画界を代表する映画のひとつです。

つきせぬ想い

出典:amazon

不治の病に侵され、余命幾ばくもない少女と作曲家の青年の恋を描いた古典的な純愛物語。

作曲家のキット(ラウ・チンワン)は、恋人で人気絶頂の歌手トレイシー(カリーナ・ラウ)の成功を尻目に鬱屈した日々を送っていた。

キットは、トレイシーと口論になり部屋を飛び出して、古いアパートを借りる。

隣の部屋に住むミン(アニタ・ユン)と知り合ったキットは、明るい彼女と出会い、次第に元気を取り戻していく。

キットは、ミンの母親からミンがガンに罹っていることを聞かされる。

低予算の映画ながら、香港で大ヒットを記録した切ないラブストーリーです。

花様年華

出典:U-NEXT

花様年華とは、満開の花のように成熟した女性が一番輝いている時のこと。

1962年、香港。

新聞社の編集者であるチャウ(レスリー・チャン)と、商社で働くチャン夫人(マギー・チャン)は、同じアパートに同じ日に引っ越してくる。

そして、お互いの伴侶が不倫関係であることに気付いた2人は、秘密の時間を共有し、やがて深く惹かれ合っていくようになる…。

1960年代の香港の空気感を再現した映像美は、ウォン・カーウァイの真骨頂。

食事のシーン、ヒールの音、タバコの煙、大きな掛け時計…

この映画のために制作されたんじゃないかと思ってしまうほど、「夢二のテーマ」がピッタリとしっくり映画に寄り添っています。

そしてナット・キング・コールの名曲「キサス・キサス・キサス」

「キサス」はスペイン語で「多分」という意味。

この曲も、映画を観終わった後、しばらく頭から離れなくなりました。

セリフがなくても、音楽と映像だけで十分酔いしれる、そんな濃厚な映画。

マギー・チャンが纏うチャイナドレスが美しく素敵すぎて、ため息がでます。

そしてあの襟の高さ、色気に圧倒されます。

トニー・レオンって、切ない気持ちを演じたらアジアNo.1ではないでしょうか。

この映画でトニー・レオンは、カンヌ映画祭主演男優賞を受賞、納得です。

言葉にしないから、その想いがあふれるほど伝わってくる。

込み上げる感情や欲情に翻弄されず、大人としての良識をわきまえた男女の儚い日々が、切なく心に刺さります。

君さえいれば

出典:U-NEXT

90年代に最も愛された香港スター、レスリー・チャン主演のラブ・ストーリー。

レスリー・チャンが、亡くなったことをニュースで知った日を鮮明に覚えています。

日本でも人気がありましたよね。

そんなレスリー・チャンが主題歌を歌ったこの映画。

音楽プロデューサーのサム(レスリー・チャン)は、大物歌手・ローズと恋仲だった。

ローズの熱狂的ファンである女の子・ウィンは、彼女に近づきたい一心で、サムが主催する男性歌手オーディションに男装をして参加する。

オーディション審査は難航し、サムは最後の応募者のウィンを合格にしてしまう。

スピーディなギャグの掛け合いが、いつのまにか甘いラブシーンに変わる演出は、名匠、ピーター・チャンの真骨頂。

3人の男女の奇妙な関係に、純真な気持ちを思い出します。

インファナル・アフェア

出典:U-NEXT

2002年に製作された「インファナル・アフェア 無間道」

「何この映画?メチャクチャ面白い!!」

映画は3部作で構成されていて、どれも最高の一言!!

香港の大スターであるトニー・レオンとアンディ・ラウが共演。

18歳の2人の青年は、同時期に身分を隠して、警察とマフィアに潜入することを命じられる。

警察に潜り込むマフィア(アンディ・ラウ)と潜入捜査官(トニー・レオン)、それぞれの視点で描いた香港ノワールの最高傑作です。

気付かれたら即、死が待っている。

2人の緊張感に息が詰まります。

第2部では、激動の香港を舞台に主人公たちの過去が描かれていて、中国返還前の裏社会の姿、人間模様、組織や個人の確執、愛のドラマなどが密に絡み、釘付けになります。

ウォン警視役のアンソニー・ウォン、サム役のエリック・ツァンなど、出演者が全員素晴らしい。

すべての謎が明らかになっていく最終章までイッキ見確実!

ハリウッドでリメイクされる必要があったのかなと思うほど、これ以上ないほど完成された作品です。

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