パドレスは弱い?強い?その意味とここ3年の成績

MLBナ・リーグのシカゴ・カブスで今季、日本人初の最多勝を獲得し地区優勝に大貢献したダルビッシュ有投手が、来季は同リーグのサンディエゴ・パドレスに移籍することが決まりました。

来季もダル投手のエース級の活躍を期待したいですが、ところでパドレスってどんな球団?強いの?弱いの?球団名「パドレス」の意味や最近の成績、移籍の裏事情などをまとめました。(出典:Wikipedia、各スポーツサイトなど)

ベテラン34歳のダルさんはパドレスでMLB4球団目。音声配信アプリで「サンディエゴはいい街ですよ。日本のスーパーもある」って、本人もいい印象みたいw

パドレスは弱い?強い?ここ3年の成績

コロナ禍のため例年より動きが鈍いと思われたMLB移籍市場で、年の瀬に大きな動きが。パドレスとカブスが「5対2」という大型トレードで合意、ダルビッシュ投手が「女房役」捕手とともにパドレスへ移ることになりました。

ダルはカブスと6年総額1億2600万ドルの契約がまだ3年残ってたから、パドレスは残金の5900万ドル(約60億7700万円)を保証することに!思い切ったビッグビジネスだ!

この合意の背景や「意味」はどこにあるのでしょうか。カブスは16年のワールドシリーズ(WS)優勝など毎年ポストシーズンに進出する強豪。ただそのため主力選手の年俸が高騰し、コロナによる減収もあり一部放出せざるを得ない状況にあるとみられていました。

一方パドレスは、近年マイナー組織を整備し選手育成中の若手主体チーム。資金にもやや余裕がある今、一気に大物獲得で戦力を大きく補強し、悲願のWS優勝へ〝勝負〟に出たといえます。

そのパドレス、MLBでは一体強いのか弱いのか、チーム事情や成績はどうなのでしょうか。1969年の創設以来これまでリーグ優勝2回、地区優勝5回、ワイルドカード1回84、98年の二度WSに進出しましたが、いずれも敗れ世界一はなりませんでした。

パドレスはナリーグ西地区所属。ライバルはやっぱり同じカリフォルニア州の超人気・強豪球団ドジャースよね!
ここ3年の成績を見てみると、2018年西地区5位、19年西地区5位そして今季ついに西地区2位で実に14年ぶりにポストシーズンに進出しました。長年西地区で低迷が続く中、地道に若手を育て、ここ数年の補強もようやく形に。

マチャド、タティスといった主力野手に加え、今回の交渉でダルビッシュ投手のほか18年サイヤング賞の左腕スネル投手もレイズから獲得。今季チームで活躍した右腕ラメット投手とあわせ強力な先発陣が形成でき、投打の戦力がしっかり整ったといえます。来季は「打倒ドジャース、WS制覇」へ挑戦の1年となりそうです。

スポンサーリンク

パドレスの意味とは?

長年の「弱いパドレス」を脱し「強いパドレス」へ向かいつつあるチームの現状。ダルビッシュ有投手はまさに「優勝請負人」となりそうですが、さてサンディエゴ・パドレスというチーム名、これは一体どういう意味があるのでしょうか。

パドレス」という名前には、本拠地のカリフォルニア州サンディエゴと大きな所縁があるようです。まずサンディエゴ(San Diego)は今や州ではロサンゼルスに次いで大きい世界的大都市。しかし発祥の元を辿ると、1500年代にスペイン探検家が到着した新大陸の小村に過ぎませんでした。

1600年代に植民地開拓に来たスペイン人が、この地を聖書の「聖ヤコブ」を意味するスペイン語「サンディエゴ」と名付け、さらに1700年代にスペインの修道士フニペロ・セラ神父が来訪、カリフォルニア初の伝道所を設けたことで入植が進み町が形作られました。

セラ神父は現在でも「サンディエゴの開拓者」とされており、1969年に同市で球団を創設する際、神父にちなんでスペイン語の「Padre(パードレ)=神父」)から「パドレス」と命名したとのことです。

へえぇー、宗教的な歴史がある街なのね。でも今じゃ映画「TOP GUN」の舞台になったように、海軍・海兵隊などの基地が多い「軍事都市」ってイメージだけどw

↓というわけで球団マスコットも「神父さん」です。

ダルビッシュ有のパドレス移籍へのネットの反応は?

  • 「ダルとの“再会”にパドレスGM歓喜」レンジャーズ時代日ハムとダル獲得を熱心に交渉した絆があるんだね!
  • GMから直電受け、ダル「よし、やるぞ」
  • 来年はパドレスでワールドチャンピオンとサイヤング受賞を期待
  • 「すごいローテに」 CY賞左腕スネル、パドレスでの“共闘願望”が叶う
  • パドレス本気でドジャース倒したいんかな

出典:twitter

スポンサーリンク

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

  • ダルビッシュが来季パドレスへ大型トレード。60億円の年俸保証付き
  • CY投手スネルも同時獲得。投手力大補強で球団悲願のWS制覇へ本気度
  • 「パドレス」とはサンディエゴ開拓者にちなみスペイン語で「神父達」

米映画「マネーボール」しかり、MLBを見ていると日本のNPBとは根本思想が相当違うことを痛感します。日本では高卒大卒選手などを地道に育て、生え抜き選手としてチームの主力に据えていきながら、足りない部分はFA、外国人などで補強していくのが常道。「生涯○○球団」というプロパー選手がファンからも愛され大事にされます。

一方、メジャーや米プロスポーツでは、ある時点でチームを半端なく完全に解体。主力選手も容赦なく放出します。しばらく戦力が大幅ダウンしても、その間ドラフトでは高順位なので将来性ある若手を多く獲得。成長すると、また彼らと他球団の大物をトレードするという繰り返しです。

30球団平等な整備された収益分配、ドラフト制度や世界に広がる大きな「プレーヤー市場」があってこそできる、この大胆な再建策。地元ファンの「チーム観」も日本とは随分異なるのでしょうか。

それにしても今回のダル、SNSや音声配信でトレード交渉を「もうすぐ」「まだGMから連絡ない」など連日「実況生中継」。凄い時代になったよなぁ
この記事を見ている人は以下の記事も見ています
関連記事

日本ハムの有原航平投手が来季、メジャーリーグのテキサス・レンジャーズへポスティング制度を利用して移籍することが決まりました。 今オフではNPBからのメジャー移籍決定第一号となった有原航平投手。ただファンからは「ちょっと無理しすぎ?」「[…]

関連記事

阪神は12月23日にKBO(韓国プロ野球)で活躍中のラウル・アルカンタラ投手(28)獲得を発表しました。 ドミニカ共和国出身の投手で、米大リーグではアスレチックスでの2年間で13試合に在籍し、韓国に渡った後、今シーズンは韓国リーグの斗山で[…]

広告