高校野球ノーゲームとは条件について調べてみました。
せっかく勝っていた試合が無効になるのはかなり精神的ダメージとなります。
またノーゲームの場合は、次戦に何かしらアドバンテージはないのでしょうか?
ちょっと、途中分かりにくかったから結論を「ざっくり」先に言うよ
「高校野球全国大会においては、7回裏の時点で後攻チームがあきらかに勝っていない場合で、災害等のやむを得ない理由の場合
球審の判断でノーゲームとなる」
が結論。規定を見るとややこしいから、これ筆者のまとめた言葉なのでご了承を。
コールドゲームも点差が高校野球全国大会では適用されないから、もうとにかく7回表が完了していないとだめ」
高校野球ノーゲームとは条件は?
正式試合の成立については以下の規定があります。
高校野球に関しては、以下のいずれにも該当していない場合ノーゲームとなるようです。
・7回の表裏が完了していない
・7回表終了時、または7回裏の途中に、後攻チームがリードしている
・7回裏に後攻チームが得点し、同点となっている
※プロ等は5回
点差による打ち切りは5回で成立となる場合もあります。(←高校野球全国大会は違う)
甲子園(高校野球)のノーゲーム規定の歴史
戦後に絞って夏の甲子園でのこれまであったノーゲームを振り返りましょう。
No. | 大会 | 先攻/後 | 途中経過 | 結果 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1949昭24 第31回 | 準決勝 | 岐阜vs 倉敷工 | 3-2 | 4回裏無死満塁降雨ノーゲーム |
2 | 1956昭31 第38回 | 準々決勝 | 米子東vs中京商 | 0-0 | 2回終了強風(台風)ノーゲーム |
3 | 1957昭32 第39回 | 1回戦 | 坂出商vs山形南 | 4-1 | 2回表終了降雨ノーゲーム |
4 | 1965昭40 第47回 | 1回戦 | 岡山東商vs日大二 | 3-1 | 5回裏一死一二塁降雨ノーゲーム |
5 | 1970昭45 第52回 | 2回戦 | 東邦vs 江津工 | 0-0 | 1回表終了降雨ノーゲーム |
6 | 1982昭57 第64回 | 1回戦 | 八幡大付vs日大二 | 4-2 | 6回裏一死降雨ノーゲーム |
7 | 1993平5 第75回 | 3回戦 | 鹿児島商工vs常総学院 | 4-0 | 4回表一死三塁降雨ノーゲーム |
8 | 2003平15 第85回 | 1回戦 | 倉敷工vs 駒大苫小牧 | 0-8 | 4回裏二死一三塁降雨ノーゲーム |
9 | 2008平20 第90回 | 1回戦 | 日田林工vs大阪桐蔭 | 0-4 | 2回裏無死降雨ノーゲーム |
10 | 2009平21 第91回 | 1回戦 | 如水館vs高知 | 5-6 | 5回表一死一塁降雨ノーゲーム |
11 | 2021令3 第103回 | 1回戦 | 帯広農vsノースアジア大明桜 | 0-5 | 4回終了時点で降雨ノーゲーム |
ノーゲームの理由は、降雨がほとんどですが、台風による強風のためというのが1回あります。
ノーゲームに関連する規定については、高校野球特別規則の正式試合成立5回が7回という規定に改訂されています。
1970年以前は、最長で5回ノーゲームがありますが、1971年(昭46年)夏の京滋大会滋賀県予選1回戦の石山4-2能登川(6回降雨コールド)の試合を機に7回に改訂されたのではと推測されています。
過去ノーゲームで物議を醸したもの
・1965昭40 第47回1回戦 岡山東商vs日大二
優勝候補の一番手で、春夏連覇を狙う岡山東商は5回表までで、3-1と優位に試合をすすめるものの、5回裏一死一二塁降雨ノーゲームとなりました。
再試合では、予選の後半に痛めた右肩に不安を残す主戦・平松投手が打ち込まれ、0-4xで敗戦し、”雨が連覇を阻んだ”と言われました。
・1970昭45 第52回(2回戦)東邦 vs 江津工
0-0で1回表終了降雨ノーゲームとなりました。
江津工の注目のアンダーハンド・三沢淳投手は予選から絶好調で無失点を続けていましたが、初回の突然の雨での中止に調子を狂わせたのかもしれません。
再試合では予選から続いた無失点記録も64でストップし、チームも東邦に6-1で完敗してしまいました。
・2003平15 第85回(1回戦) 倉敷工vs 駒大苫小牧
2回に7点を取った駒大苫小牧が8-0と一方的な試合を展開していましたが、4回裏二死一三塁降雨ノーゲームとなりました。
再試合では2-5で倉敷工が勝利し、大いに議論を呼びました。しかし、この悔しさをばねに駒大苫小牧は翌年以降大活躍を見せ始めます。
コールドゲームとは条件は?
コールドゲームは「点差が定義を超えた時」「球審が判断した場合」が基本で、その時点で試合を打ち切ります。ノーゲームと違い、その時点で試合は成立し、再試合等はありません。
条件は、試合中に降雨、降雪、濃霧、その他続行不可能と判断される自然災害・球場での諸事故、日没(照明施設のない球場のみ)で
規定によって定められた一定の点差が広がって逆転することが著しく困難な場合など、
なんらかの事情でこれ以上の試合続行をしないと判断した場合、
球審が試合の打ち切りを命じることができるとなっています。
高校野球は何点差でコールドゲーム?
甲子園球場での全国大会において、点差コールドは認められていません。
降雨などの自然災害・天災によるコールドゲームのみが、7回までが終了していることを条件として、適用されています。
※明治神宮野球大会は、高校野球連盟が主催でないので別ルール…(準決勝・決勝を除き7回以降7点差以上で適用)
ただし「地方大会」では、2000年以降「5回以降は10点差以上、7回以降は7点差以上ついた場合」で統一されている
(ただ、地方によってはこれを採用しない、としているところも)
ノーゲームの悲劇
過去にもノーゲームの事例はたくさんありますが、
何しろ「記録されない」という悲劇があります。
・ホームラン数
・ヒット数
・投球成績
・点差
・チケット払い戻し
すべてが「なかったこと」になります。
ですので、選手としては「疲れ損」となるわけであります。
ただ、途中中断されても、その日のうちに再開することがほとんどであります。
ノーゲームに関するSNSの反応
まとめ
混乱してきた人もいると思うので「高校野球の全国大会において」は以下であるということでまとめます。
- 7回が完了しないないなら基本ノーゲーム
- 7回裏時点で後攻チームが負けている場合ノーゲームの可能性がある
- 高校野球全国大会においては点差によるコールドゲームは認められていない
ノースアジア大学明桜高等学校野球部の出身中学一覧と、地元出身率を独自で割り出しました。 2021年の第103回全国高等学校野球選手権大会・通称「夏の甲子園」秋田県代表が、ノースアジア大学明桜高校に決定しました! 7月23日、決勝で秋[…]
今年も「夏の甲子園」第103回全国高校野球選手権大会が8月に迫りました。全国各地で地方大会が行われていますが、その中で「佐々木朗希2世」「ネクスト大谷翔平」と大注目の逸材がまたまた現れました! それは、秋田県・ノースアジア大明桜のエー[…]
甲子園2021の地元出身率ランキングを出してみました。 地元の定義が難しいところもあるのですが(例:専修大松戸(千葉)で江戸川区(5,6㎞)出身の子が多い等。ちなみにこの事例は地元に含めました) 当サイトで集めた情報から、地元出身率でラ[…]